スマイル

脚本/宅間孝行(1)-(9)、篠崎絵里子(10)(11)
プロデューサー/瀬戸口克陽、高成麻畝子
演出/石井康晴、坪井敏雄

http://www.tbs.co.jp/smile09/


第11話 僕らが最後に手にした笑顔


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ビトは幾ら正当防衛のためとはいえ、林誠司を殺した事実に
変わりないとして控訴を取り下げて欲しいと告げる。死刑を
受け入れるというビトに対して、一馬は正しく裁かれる義務
と権利が有ることを告げる。そしてオレは絶対に諦めないと
ビトに語る。しかしビトは二度と裁判には出ないとして立ち
去っていく。
裁判所は上告を棄却。判決を覆すほどの証拠が出なかった事が
全ての原因だった。一馬は林の父・誠一郎を探して冤罪を晴ら
す他無いと考え、警視庁に問い合わせるも誠一郎の事に関して
は一切口を割らない。人の命よりも組織が大事なのかと問いか
けるも効果無い。

一方花はビトに逢うため足繁く拘置所に通うも、ビトが面会
を拒否する。
そんな中、一馬に対して仲良くしていた刑務官の柏木啓介が
今すぐ何とかならないのかと神妙な面持ちで語りかける。
全てはビトの刑の執行の日時が決まった事を表していた。
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前回から異例の脚本家が交替させられてしまったスマイルの
最終回。降板劇にも色んな憶測を呼び、内容がつまらないため
のものなのか、視聴率が振るわないためのものなのかは良く
解らないが、それを引き継いだ篠崎絵里子さんの舵取りも
なかなか上手くまとまっていたと思う。

最終回は自ら冤罪を晴らすことを諦めてしまったビトだが、
実質的に事件解決に奔走しているのは外部の人間ということで
あまり問題はなかった。2015年の世界では花が生きているのか
さえ分からなかった時の緊迫感を考えると、ようやく話が
一本に繋がり、スッキリした感じがする。ただ死刑を受け入れ
ており、花との面会を謝絶していたという状況が、これまで
描かれていた中には一切感じさせなかった。

最終回のキーマンはやはり林誠一郎だった。
ただし一番良い活躍をしたのは北川検事だった事は言うまでも
ない。古瀬刑事などが何処かで使われるのかと思ったけど、
予想に反して最終回には全く登場せず。

林誠一郎の居場所さえ分かれば、ドラマとしては彼が証言する
だろうことは明らかなので心配はなかった。
ホームレスとなっている割りに最後まで組織の事を気にして
いたというのは驚きだったが、良いアクセントにはなったと
思う。

裁判で無罪を主張したときに花が声を発した後、再び声を失った
が、上手い感じでまたビトの心に呼びかけるために声を取り戻し
た。
しかし柏木はどんな経緯でビトを信じるようになったのだろうね。
花との出会いは描かれたし、ブタの秘密も描かれただけに、
柏木との信頼関係を結ぶワンシーンが描かれると良かったな。
最後はこの人の奮闘も目立ったしね。

早川ビト …… 松本 潤 (フィリピンとのハーフ。食品加工会社)
三島 花 …… 新垣結衣 (失声症)
町村しおり …… 小池栄子 (伊東一馬法律事務所)
金太 (河井金太) …… 徳山秀典 (町村フーズで働くビトの先輩)
ブル (風間健児) …… 鈴之助 (町村フーズで働くビトの同僚)
古瀬刑事 …… 北見敏之
高柳刑事 …… 池内博之

林 誠司 …… 小栗 旬 (不良グループのリーダー)
柏木啓介 …… 勝村政信 (刑務官)
町村宗助 …… 前田 吟 (町村フーズの社長で、保護司)
町村みどり …… いしだあゆみ (宗助の妻)
伊東一馬 …… 中井貴一 (伊東一馬弁護士事務所の所長)

甲斐亮二 …… 松田悟志 (ヤクザ)
近藤 …… 大口兼悟 (麻薬を販売)
師岡刑事 …… 鈴木亮平
北川検事 …… 甲本雅裕
川島里菜 …… 寺本純菜 (小学生)
相模陽太郎 …… 吉沢悠 (福祉課)

林誠一郎 …… 竜雷太 (林の父親)
下平香苗 …… 羽田美智子 (一馬の元恋人)
小林清志 …… ナレーション

石丸謙二郎、野村信次、森山米次、佐藤祐四、天現寺竜
中村建彦、河村賢治

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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