ザ・クイズショウ

脚本/及川拓郎
演出/南雲聖一、佐久間紀佳、狩山俊輔
プロデューサー/池田健司、森谷雄

http://www.ntv.co.jp/quizshow/


第10話 遂に衝撃のラスト!!復活の司会者最後の放送

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"ザ・クイズショウ"がいよいよ最終回SPを放送することになる。
MCの神山は、番組の冒頭で8年前に或る罪を犯した事を告げ、
番組中にそれを明らかにするという。
最後の解答者は前回MCにも上がった本間俊雄。
神山は自ら懺悔する前に本間に真実を伝え、忘れている真実を
明らかにするという。
本間にドリームチャンスで叶えたい夢を尋ねると、神山に罪を
償わせることだと告げる。
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いよいよ最終回。

細かいことを精査すると確かに不自然さや違和感は有ったと
思う。ただ人間の奥底に隠している心の闇の部分をクイズ
ショウの中で明らかにさせていくというアイディアは素晴らし
く、夢を掴むためには自ら罪を告白してそれを手にしなければ
ならないという欲望を叶えるためにやるべき事を吐き出させる
という展開を上手く形式化させて描いた点はとても良くできた
ドラマだった。

最終回は大筋は見えていたものだったが、細かい詰めの段階を
興味深く描いた。

テレビ番組に芸能人でもない素人を登場させるというのは、
視聴率の面で難しいものがあるが、そんな難しさを飛び越えて
現実にあったとしたら爆発的な視聴率を取りそうな内容かも。
最後は他人を寄せ付けない二人だけの世界で激しいやりとりが
有ったが、演技も迫真の演技でなかなか面白かったのでは無か
ろうか。

このドラマの一番のウィークポイントとして存在していた、
この番組のテーマでもある本間が解答者に敵意をむき出しに
して闇の部分を描き出す事についてもフォローとして描かれて
いる。
ちょっと苦しいのは承知で、憎しみとして描かれていたのとは
逆に美咲への贖罪だった事。美咲が夢を叶えられなかった事を
解答者に本気で叶えて欲しかったという事。自らと向き合わせ
る為に闇の部分を照らし出した事など、サプライズ的な結末
を用意した。

ドラマとして良くできていたのは、エイプリールフールについ
た嘘が嘘のまま相手に伝わり通してしまった事だ。
本間にとっては一つの嘘が人の死を迎えるほどの事態へと追い
込まれてしまった。
最後になってその真相の全てが暴かれることで、後悔しようも
ない思いが自らに降り掛かってくるのだから、なんとも皮肉な
もの。

しかし神山と本間の物語だけ有って、その他のキャストが完全
に脇の脇へと追いやられてしまったドラマだね。

神山悟 …… 櫻井翔 (番組MC)
本間俊雄 …… 横山裕 (ディレクタ)
高杉玲奈 …… 松浦亜弥 (新人AD)
冴島涼子 …… 真矢みき (プロデューサー)
依田真一(案内人) …… 篠井英介 (会長の第一秘書)
松坂源五郎 …… 泉谷しげる (証明技師)
米倉信三 …… 田中哲司 (スイッチャー)
竹内昇 …… 和田正人 (音効)
田所治 …… 榎木孝明 (編成局長)
新田美咲 …… 水沢エレナ (孤児。新体操で大成する夢)
浦沢瞳 …… 森脇英理子 (TK)
佐伯幸三 …… 今井隆文
冴島美野里 …… 大橋のぞみ

山之辺健吾 …… 戸次重幸 (前回のクイズショウの仕掛け人)

千葉隼大、土師野隆之介、奥森皐月

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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