東京DOGS

脚本 …… 福田雄一
演出 …… 成田岳、石井祐介
プロデュース …… 鹿内植

http://wwwz.fujitv.co.jp/tokyo-dogs/index.html


第5話 家出少女の口説き方

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神野の組織の人間・宮田淳二が殺害される。
現場に駆けつけた奏は宮田の背広から手帳を見つける。
一方由岐が吉村や堀川と一緒に居なくなる。マルオは奏に電話
してその事実を伝えるが、マルオの仲間のシゲオが彼らを見つ
け自宅まで連れてくる。堀川は泥酔。由岐は奏から未だに組織
を知る手がかりとしか認識されていない事に憤りを感じていた。

翌日、由岐を引き連れてゆりの病院を訪れる。
彼女が思い出した記憶について話し合う。それは由岐が合い鍵
を使って入った家でクローゼットの中に隠れた時の記憶。その
中で外の様子を伺っているときに銃を突きつけられていた事を
思い出していた。その男が分かれば全容は明らかになるとする
が、肝心の所が蘇っていなかった。そんな由岐に対して奏は、
記憶が戻っているにもかかわらず誰かを庇っているのではない
かと疑う。そんな言葉に傷ついた彼女は奏を殴って外へと出て
いってしまう。マルオが彼女を慰め、今度非番の時にピクニッ
クにでも行こうと彼女を誘う。

そんな中、大友幸三から家出少女の保護の仕事が有る事が告げ
られる。家出しているのは松尾玲子・17歳。居場所は分かって
いるがその場所が問題だという。そこはヴィンテージと呼ばれ
る芸能事務所で、影で売春の斡旋や麻薬の密売を行っていると
いう情報が有った。もしかすると神野に繋がっているかもしれ
無いという。
早速事務所の社長・三島に会い、玲子の事を相談する。
彼女とはまだ正式な契約ではなく研修扱いだという。そこに
玲子がやって来たために、彼女を連れて両親の元へと連れてい
く。玲子に事務所の事情を尋ねるが何も知らないという。
奏は一瞬で玲子が何かを隠していることに気がつく。マルオは
あの年頃から聞き出すには優しく接しないと話してくれない事
を奏に告げる。

そんな中、事務所のスカウトマンの一人・安藤友秋が麻薬の
密売を行っている事が報告される。彼に付いているバックの
組織を追うためにも泳がしておこうという事になる。

一方奏は別件を捜査することになる。
宮田淳二が持っていた手帳から中尾という組織の人間にたどり
着く。中尾はアメリカ時代に宮田に世話になった人物だという。
オレを守れるならば情報を話しても良いと言われ、ボスの情報
を流す変わりに保護するよう交換条件を出す。
現在組織内で内部抗争が起こっており、ボスを裏切った者が
日本にいるという。組織同士で取引が行われる事を知り、その
現場を張り込もうとするが・・・
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他人の気持ちなどお構いなしとばかりに、会話する人全てに
不快に思いをさせていく奏。自分の内面をさらけ出すことに
抵抗感を覚える奏は、一人孤独の道を歩んでいくが・・・

やりたい事が分からないでもないが、どの場面に於いても
軽い調子のやりとりの繰り返しで、まるでバラード音楽を聞き
たいのにヒップホップの音楽を鑑賞している気にさせてくれる。
普通のドラマに飽きた人には楽しいのだろうけど、見る人に
よっては、これはドラマなのかという不可思議な感覚が存在する
のかもしれない。

緊迫感溢れる場面でも、常に捜査の事とは全く別のことを永遠
と語り続けるキャラクターが居る。一人は生真面目に事件を追う
役目を果たして、対照的に、一方は砕けて馬鹿なことを言い
続ける。一見全く話が合わないと思わせつつ、最後にはピッタリ
と合致して事件を解決に導いていく。

今更軌道を修正しろと言っても無駄なことで、その辺がドラマの
持ち味であり個性でありと納得するしかない。

今回のメインは奏の性格を抓るものだったが、なんでも一人で
こなそうとする奏に対して、マルオが食らい付いていき少しずつ
ペースを乱していく所は、上手く彼の心情を揺さぶっているの
かも知れないね。

人との対話に於いては障壁の少ないマルオがフォローしていく事
で二人の役割を上手く使い分けている感じだ。

高倉奏 …… 小栗旬 (NY警察のエリート刑事)
工藤マルオ …… 水嶋ヒロ (25歳、警視庁・特殊捜査課)
堀川経一 …… 勝地涼 (23歳)
益子礼二 …… 東幹久 (40歳)
鈴江光男 …… 志賀廣太郎 (59歳)
西岡ゆり …… ともさかりえ (29歳)
舞島ミサ …… 大塚寧々 (38歳)
大友幸三 …… 三浦友和 (57歳)

高倉カリン …… 川口春奈 (17歳・奏の妹)
高倉京子 …… 田中好子 (53歳・奏の母)
甲斐崎ヒロト …… 水上剣星 (27歳・"吉村"という偽名を使う)
蒲田シゲオ …… 矢崎広 (22歳・マルオの後輩)
田中真紀 …… 臼田あさ美 (23歳・堀川の彼女)
中谷祥太 …… 吉村卓也 (17歳・カリンの彼)
松永由岐 …… 吉高由里子 (謎の女、記憶喪失)

奏の父親 …… 飯田基祐
茂山剛 …… 山崎樹範 (レストランの店長)
下山 …… 石川裕一 (甲斐崎の仲間)

松尾玲子 …… 近野成美 (モデル志望・17歳)
三島 …… 風間トオル (芸能事務所ヴィンテージ社長)
松尾和之 …… 佐戸井けん太 (父)
松尾順子 …… 長野里美 (母)
安藤友秋 …… 氏家拓朗 (ヴィンテージのスカウト)
中尾 …… 坂田聡 (組織の人間、タレコミ)

misono、小松彩夏、本山香苗、池田啓汰
武重勉、七海エリ、米田拓也、関谷知大、吉住勇紀

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