東京DOGS

脚本 …… 福田雄一
演出 …… 成田岳、石井祐介
プロデュース …… 鹿内植

http://wwwz.fujitv.co.jp/tokyo-dogs/index.html


第10話 決着のクリスマス

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甲斐崎は病室で撃ち殺される。
奏はフェイクの取引によって呼び出された隙をついて簡単に
殺した事にすぐに気がつく。ゆりから奏に電話があり、由岐は
保護して自宅に向かっていると連絡が入る。

怪我はなく心配を掛けてごめんなさいと由岐はみんなの前で
謝罪。マルオは無事で良かったことを喜ぶが、奏はあと少しで
神野と接触する危険が有ったことを告げ勝手な行動を取るなと
彼女を叱責する。心配していたんだねとマルオが告げると、
奏は心配して何が悪いと口を尖らせる。甲斐崎を使って神野と
会おうとしていた由岐に何故彼と会いたいのかと尋ねるが、
彼女は一人部屋に籠もってしまう。

翌日、大友課長に直接神野からの連絡が有ったことを知る。
幹部を問い詰めた結果、24日に巨額の麻薬の取引がある事を
掴む。由岐と会うとしていたのも24日だとして、警戒する事に。

そんな中、N.Y市警から麻薬捜査班の三上たちが部下を引き連れ
て来日する。警視総監から許可を得ているとして、神野捜索に
関して指揮を取るのは自分たちだと主張する。更に由岐について
も自分たちの監視下に置くとして、これからみっちり事情徴収
が行われることを告げる。あくまで任意だとするが、由岐も
了承する。

その頃、ロッシから神野へ連絡が入り、情報が漏れているので
はないかと警戒する。

一方由岐の居なくなったアパートで奏は寂しい気持ちになる。
冷蔵庫に貼ってある彼女が標したオムレツレシピのメモ帳を
眺める奏。それを知ってマルオはもう強がる態度を見せるなと
奏に告げるが全く認めようとしない。

そんな中、ロッシは来日しグランドパークホテルに宿泊している
事が発覚する。
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いよいよ神野と対決。
果たして無事彼を捕まえることが出来るのか。

殆ど目新しいイベントらしいイベントは無く、最後のカンフル
剤としてN.Y市警の三上たちを受け入れた訳だけど、一時的に
由岐を二人の前から居なくさせてそれぞれの気持ちにどんな
心情が現れるのかを描いて見せた。

神野の本当の意図を知ることができたのは長年彼を追い掛けて
来た奏のお陰という訳だけど、N.Yと日本の警察の捜査に於け
る差違は殆ど感じられず、まるで忘れ去られた要素のような感じ
だった。
三上の登場もその場凌ぎのような形で特に効果的なキャラクター
には見えず、結局益湖や鈴江がヤクザの下っ端から情報を
掴んで来てそれを捜査するの繰り返し。

今の由岐が神野の事をどのような視線で眺めているのか。
彼が神野の前に出て行き何をするのかが一応のメインとして
存在しており、二人が待ち合わせている場所を二人がどの様に
して気がつくのが最後に残されたドラマの興味だった。

銃を互いに向け合う中で一発で終わらず何度も繰り返しのような
踏ん切りの付かない展開だった点は、興味深さよりもやや苦々
しく感じるところで、ちょっと不自然に思える。

結局奏の電話している相手が誰なのかマルオが知るところとか、
益子がやたらと拘りを見せていたクリスマスコンサートの件とか
細かいところに神経を使いすぎで逆にメインの流れでドラマを
主導できなかった点は残念なところ。

お約束の繰り返しが展開上の妙味を生まず、やや寒々しかった
所もあるが、最後までそれを強引に貫き通した勇気は称賛に
値するかも知れない。

キャストの割りには印象に残らないドラマだった。

そういえばムロツヨシさんがドラマに出演するとblogに書かれて
いたので何処に出るんだと気になってみていたが、最後の最後
ようやく登場。綺麗な背負い投げも決まったことだし、終わり
良ければ全てがヨシか。

高倉奏 …… 小栗旬 (NY警察のエリート刑事)
工藤マルオ …… 水嶋ヒロ (25歳、警視庁・特殊捜査課)
堀川経一 …… 勝地涼 (23歳)
益子礼二 …… 東幹久 (40歳)
鈴江光男 …… 志賀廣太郎 (59歳)
西岡ゆり …… ともさかりえ (29歳)
舞島ミサ …… 大塚寧々 (38歳)
大友幸三 …… 三浦友和 (57歳)

高倉カリン …… 川口春奈 (17歳・奏の妹)
高倉京子 …… 田中好子 (53歳・奏の母)
甲斐崎ヒロト …… 水上剣星 (27歳・"吉村"という偽名を使う)
蒲田シゲオ …… 矢崎広 (22歳・マルオの後輩)
田中真紀 …… 臼田あさ美 (23歳・堀川の彼女)
中谷祥太 …… 吉村卓也 (17歳・カリンの彼)
松永由岐 …… 吉高由里子 (謎の女、記憶喪失)

奏の父親 …… 飯田基祐
茂山剛 …… 山崎樹範 (レストランの店長)
下山 …… 石川裕一 (甲斐崎の仲間)
神野京介 …… 仲村トオル (マフィアボス)
三上真一郎 …… 別所哲也 (NY市警)
ディビッド・ロッシ …… Pietro Cristo (アメリカ麻薬王)
ニーナ・ベリーニ Julia Golovashchenko (ピアニスト、ロッシ娘)
真中 …… 工藤俊作 (神野の部下)

松本明子、ムロツヨシ、大橋亘、古宮基成
Gregory Pekar、今泉彩良、照井宙斗、関谷知大、吉住勇紀

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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