トライアングル

脚本/水橋文美江
演出/三宅喜重、木内健人、白木啓一郎

http://ktv.jp/triangle/index.html


第11話 終わらない愛と絆


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"手土産の準備が出来たので会いに行く。"
亮二はそのように電話した後、信造の元に報告しに行く。
3つの事件は全て同じ男の仕業だった事。そしてこれから犯人
に会ってくるという事。本部に先を越されるわけにはいかない
との事で、信造に取り計らってくれるよう頼む。そんな亮二に
対して25年前に心の傷に気づいてやれなかったことを信造は
謝罪する。
葛城均と待ち合わせしたのは野球場だった。
舜や丸山ももしもの為に現場で警備することになる。
舜は亮二に電話で、この先は俺も人を信じられなくなりそうだ
と告げる。
いよいよ葛城均がやってきた。終わらせるためにやってきたと
いう亮二。証拠を見せる前に先に犯人であることを認めて欲し
いと告げる。そんな亮二の事を遠くからライフルで狙う者の
存在があった。
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中畑のカードが亮二と犯人しか知り得ないキーワードだった。
確かに前回の感想の時には書かなかったけど、何で中畑のカー
ドだと具体的に告げたのか気になっていた。当然捜査資料を
読んでいた彼ならば知っていたのかなと思ってスルーしてしま
った。

ドラマとして上手いのは、一度潔白を証明した人を疑う事は
難しいという人間の心理を突いた展開であること。
丸山が一度は亮二に疑われたモノの潔白を証明することで、
その容疑は晴れ、視聴者の中でも容疑者候補から外した人も
多いと思う。

犯人として疑わしいのは、警察上層部と精通していて根回し
出来る人物ということで、丸山は無いかなと思っていたが、
結局旅券の件は偽装でも何でもなく自分で中国まで行ったと
いう事だったのか。

取調室でのやりとりはなかなかの名シーンの一つだった。
葛城に対する怒りと同時に、警察の中で培ってきた人間関係の
綱引きが上手い感じで葛藤として現れ、丸山が二重人格のように
も感じる作り。人の死を引きずることの辛さを知っているから
こそ、丸山は亮二に対して複雑なものが有ったのだろうね。
まぁそれにしては亮二を殺そうとしていたけど。

しかし議員との繋がりは全く分からないな。
まぁドラマを面白く見せるためには仕方がない流れなのかも。

黒木信造の配置の仕方も上手かった。
この人のお陰で前半部は随分この人の行動に視線を集中させら
れた感じ。
舜との親子の葛藤も上手い感じに演出の中に組み込まれて、
最後まで舜の父親に対する気持ちを上手く引きずらせる事が
出来たなと思う。

色々と意見はあると思うが、連続ドラマゆえの設定を巧みに利用
して最後まで視聴者の興味を擽るドラマだったな。

郷田 亮二(35)(江口洋介) 国際警察刑事
(小学生時代の亮二:広田亮平)
黒木 舜(32)(稲垣吾郎) 大田西署の刑事。
サチ(30)(広末涼子) 画家。
郷田 唯衣(26)(相武紗季) 亮二の妹で、看護士。
志摩野 鷹也(39)(堺雅人) 謎の男。
富岡 康志(35)(谷原章介) 出版社。亮二とは同級生
秋本 了(35)(佐々木蔵之介) 建設会社。亮二とは同級生
丸山 慶太(50)(小日向文世) 大田西署の警部補。
黒木 信造(59)(北大路欣也) 舜の父で、警視庁刑事部長。
葛城 均(57)(大杉漣) 佐智絵の父。
葛城 清子(56)(風吹ジュン) 佐智絵の母。
葛城 佐智絵 (志田友美)
堀米卓也 (マギー) 同級生。狂言強盗
吉澤綾子 (片岡サチ) 同級生。
木元真智子 (市川実和子) サチとは施設で出会った。
志摩野の秘書 (眞島秀和)
小巻寛一郎 (友田孝幸) 亮二を刺した前科のある男
新藤利道 (宅間伸) 顔にアザがある
宮部 (浅野和之) 元刑事

野村修一、花ヶ前浩一、本多晋、枚川吉範、前田莉緒
小酒井円葉、石坂彪流
加瀬尊朗、志賀守、深沢尚吾、福田智久、井丸かつひこ
小林邦広、朝日隆之、松村茂、金田麻美、小財真樹、榊奈津子

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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