ツレがうつになりまして

原作/細川貂々
脚本/森岡利行
演出/合津直枝

http://www.nhk.or.jp/kindora/tsure/


第3話 春の予感


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自分はダメ人間、生きている価値はない、楽になれ。
明は頭の中でぐるぐるとその事を思い浮かべながら、足は
自然とマンションの屋上に向かっていた。飛び降りようとして
柵を手にしていたとき、偶然作業員に声を掛けられ踏みとど
まる明は、携帯電話を借りて典子に最後の挨拶をしようとして
電話を掛ける。
今、屋上にいる事を告げると典子はなんとか意識を自殺に
向かわせまいとして、ペットの事を話題に出し、夕食を食べて
くれる人が居ないと困るとして部屋で待っていてくれることを
主張する。そして絶対に良いことがあるとして明のことを
励ました。

典子が急いで部屋に戻ると明は布団にくるまっていた。
典子は明をつれてカウンセラーの里子の元を訪れる。
そこで自殺を考えることは理解していたのに突如それが訪れた
事に動揺したことを告げる。鬱の症状がある人は、今の自分を
否定したくなる事、消したくなる事。人間には言葉が有るから
思いを巡らし自ら追いつめてしまう傾向にあることを聞かされ
言葉は考えない方が良いことをアドバイスされる。浮かんで
きたら受け流してしまうことが大切だと言うが・・・
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自殺を考えた明。果たして典子をそこまで落ちている夫を
励まし、また元の生活に戻ることが出来るのか。

鬱を経験した為に、今まで興味の無かったことや知らないこと
が飛び込んでくるというのは良く解るところ。
結局考え方の違いで、今までと同じ生活は出来なくなる為に
今の自分に何が出来るのかを模索する事で新しい世界が見えて
くる。

弱さを認めることが大事。それを乗り越えたとき楽に生きられ
るようになる。

皮肉なことに病気にかからねば解らなかったものが分かり、
夫婦の絆や互いの存在が大きくなる。

ドラマとして面白いのは、
"ぐうたら"だった妻が姿勢を正すようになり、生真面目だった夫
は"ぐうたら"という特性を身に付けた事だろう。

鬱に関して経験談を聞く機会は多いが、鬱の患者を見守る家族
の事が言及されるのは稀であるという。
明が浴槽で自殺を図ったときの様子がギャグっぽい扱いになって
いたが、日誌を見た典子の心には夫について知らなかった一面
として上手く描かれた。

三話という短いスパンで鬱が発覚し、そして回復していく物語
であるので忙しい描写になるかと思っていたけど、その辺は
流石にNHKらしく丁寧なものだった。
最後の公演にまさか元同僚とか来るとは思わなかったけどね。

早川典子 ……… 藤原紀香 (33歳、売れない漫画家)
早川明 ……… 原田泰造 (38歳、IT企業のサポートセンター)
小諸里子 ……… 風吹ジュン (54歳、心療内科医師)
如月さつき ……… 浜田マリ (39歳、ペットショップ)
如月修平 ……… 小木茂光 (52歳、ペットショップ)
氏家良子 ……… 田島令子 (典子の母)
野島 ……… 設楽統
加藤 ……… 駿河太郎
椎名法子
中根徹
本社の重役 ……… 宮澤ミシェル
典子の妹 ……… 中村麻美

黒川芽以、伊勢志摩、平山浩行、重松隆志、宮本理英
佐藤仁、柴田明良、大西宥茉、稲垣ほなみ

藤原紀香さんのblog
http://www.norikanesque.com/jpn/norika_diary/index.html
椎名法子さんのblog
http://ameblo.jp/shiina-noriko/
黒川芽以さんのblog
http://www.maynoshinme.net/officialblog/
柴田明良さんのblog
http://blue.ap.teacup.com/s_akiyoshi/

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