アンタッチャブル 〜事件記者・鳴海遼子〜

脚本:橋本裕志
演出:下山天、唐木希浩
プロデューサー:横地郁英、安井一成、太田雅晴

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第9話 今夜すべての謎が!!真犯人の最期の復讐

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施設にいる江島あかりの殺害現場に俊一が居たことで益々彼が
"名なしの権兵衛"である事を疑われる。片山や洸至は彼を捕ま
え様とするが車のタイヤをパンクさせて姿をくらます。
俊一があかり殺害容疑で全国指名手配される中、兄は遼子に
危険だとしてホテルに留まるよう命じる。

しかし遼子は翌日出版社に赴く。遼子は未だ俊一が犯人だとは
思えないところが有った。全ては片山が都合良く言っている
だけだという。私の中では何も解決していないことをみんなに
告げる。未だに遼子が俊一を信じている事に呆れる洸至は、
新たに見つかったとされる俊一の隠れ家に遼子を連れていく。
そこは俊一の兄・公平名で借りられており、部屋の中には
これまで"名なしの権兵衛"が関わったとされる事件の全ての
資料とFAXの原本らしきものが見つかる。俊一は革命を夢に見て
居たのか?

遼子のホテルに城之内、中原、里香がやってくると俊一の過去
について調べたという。遠山は俊一が両親や兄を恨んでいたと
言っていたが、それは間違いで遠山は片山に全てを吹き込まれ
ていた事を知る。そんな中遼子の携帯に俊一から電話が鳴り、
あかりを殺したのは自分ではないこと、片山にはめられた事を
告げる。

両親の墓参りに行く遼子と洸至。あれから15年が経つがようやく
解決しそうだと呟く洸至。
洸至は遼子が片山のことを疑っているのを知り、彼は極めて高
尚の理想とは無縁の人物である事を聞かされる。遼子は犯人像
について、幼稚で陳腐な怨念が有り愛されたいのに愛されない
人である事を告げる。一人でも孤独を理解できる人が居れば
哀れで悲しいナルシストにはならなかった事を語る。
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いよいよ"名なしの権兵衛"の正体が明らかにされる。
果たして、兄・洸至なのか、遠山史朗なのか、それとも俊一
なのか。

全体像が見えていなかった頃のドラマがイマイチ不評だった事
も有って、前半部で息切れに近い状態になるが、連続ドラマ
という特性も有り、徐々にそれらの事件が関連付いていく所
は面白さが存在していた。

永倉の事を裏で操っている人物が居たという事で、それが
"名なしの権兵衛"そのもので有ったというサプライズ感は有る
が、全体的に見るとその辺の関連性がいまいち整然とされて
おらず、途中のドラマが何だったのか思い出してみるとよく
分からない所もある。

ドラマとしては犯人が一番身近にいたというサプライズ感その
ものを演出しようとしていたのではないかと思える所も有るし、
俊一の事を演出意図として犯人に仕立て上げればあげるほどに
潔白である事の反証だという感じがして、やはり結果的に見れば
犯人は独りしか考えられなかったのかなと思う。

問題は犯行に及ぶほどにその動機に説得力が有るのかどうかだが、
遼子には良い両親であっても洸至にとっては憎むべき相手で有っ
た事や、浮気相手の子供だったという辺りの設定はなかなか
上手く出来ていたのではないかな。

しかし片山も終始一貫して怪しかったが、結局洸至に抱き込ま
れて都合良く利用されるだけ利用された感じだったのね。

遼子が身近に居る人が犯人の孤独に気がついてあげさえすれば
・・・とする辺り、実際にはそれは自分のことだったとする
皮肉はなかなか面白いラストだったのではなかろうか。

鳴海遼子 …… 仲間由紀恵 (三流週刊誌・アンタッチャブル)
遠山史朗 …… 要潤 (一流週刊誌・国民ジャーナル)
鷹藤俊一 …… 佐藤智仁 (26歳、アンタッチャブル・カメラマン)
巻瀬美鈴 …… 芦名星 (27歳、アンタッチャブル・芸能、事件)
西尾里香 …… 浦野一美(23歳、アンタッチャブル新人)
片山保 …… 辻谷嘉真 (警視庁公安部)
中原誠 …… 田中要次 (45歳、アンタッチャブル・グラビア)
城之内仁 …… 酒井敏也 (48歳、アンタッチャブル記者・政治経済)
鳴海洸至 …… 小澤征悦 (警視庁公安部)
樫村秀昭 …… 田中哲司 (45歳、アンタッチャブル編集長)
永倉栄一 …… 寺島進 (永倉ホールディングス)

江島あかり …… 荻野目慶子

長谷川初範、藤間宇宙、高山猛久、須永慶、加藤治
結城さなえ、羽村純子、辻義人、高松克弥、渡洋史
松岡日菜、叶雅貴、舟山弘一、伊勢田隆弘、近松仁
ダンディGO、クラウボム、チーズ、古澤琢(アナ)、島嵜寿

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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