ヴォイス 〜命なき者の声〜

脚本/金子茂樹
演出/成田岳、松山博昭、石井祐介
プロデュース/瀧山麻土香、東康之

http://wwwz.fujitv.co.jp/voice/index.html


第6話 予期された入院患者


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石末総合病院に若い女性・相馬朋子の患者が運ばれる。
半年前にも大腸炎で通院していた記録があるが、今回はその時
とは比べられないほど腹部を痛がっていた。
両親の居ない兄妹で、妹・朋子の事を兄が大学に通いながら
アルバイトして育てているという。
担当医の宮島は大己に相談する。ミュンヒハウゼン症候群の
可能性が有るため、法医学研究所で調べて欲しいというもの。
ミュンヒハウゼン症候群とは、関心や同情を得るために偽の
症状や病歴を作り上げ入退院を繰り返す、人の寂しさが生み
出した現代病だという。
検査の結果、体内からペニシリンが検出されたことから、
ミュンヒハウゼン症候群の可能性が益々強まる。更に薬を
飲んでいるにもかかわらず大腸炎の症状が悪化しているという
矛盾。
果たしてどんなカラクリが有るのか。
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ミュンヒハウゼン症候群がどんなものなのか、人間の1/4は
太陽を見てくしゃみが出やすくなる人が居るとか、生きた人間
にも法医学は利用されているという事を知らしめる内容だった。

仲が良いハズの兄妹に於いて、兄が妹を意図的に薬を飲ませて
病気を誘発することなど有り得るのか。

表面的には優しい兄。しかし裏では恐い一面を持ち合わせてい
るのかと思わせる中、二人にしか分からないドラマが存在する。

自分を傷つけてまで支えるのは優しさではないという正論。
これまでの二人には一生戻れないとする過ち。
しかしそんなの承知で兄の辛さを受け止めている朋子。
ドラマとしてのサプライズは、兄が意図的に病気を誘発させ
ている所ではなく、それを知って敢えて兄のやることを止めな
かった妹の行動にあった。

パジャマやアルバイトでそれが分かる仕組みになっているとは
思わなかったが、確かに言われてみれば深夜に服を着ているの
は変だよね。
その辺、前もってネタフリしている辺りはとても良くできてい
た。

ただ相変わらず裏の事情を気づかせるまでのネタが少なすぎて
大己の推理頼みになっている展開は悲しいところか。

対比すべき形で佳奈子の弟との関係を描いたところも良く出来
ていた。弟役の冨浦智嗣くんは見る度に顔が大人っぽくなって
行ってるな。

加地大己- 瑛太 23歳。東凛大学医学部4年生。
石末亮介 - 生田斗真 23歳。東凛大学医学部4年生。
久保秋佳奈子 - 石原さとみ 22歳。東凛大学医学部4年生。
桐畑哲平 - 遠藤雄弥 22歳。東凛大学医学部4年生。
羽井彰 - 佐藤智仁 25歳。東凛大学医学部4年生。
蕉木誠 - 泉谷しげる 55歳。東凛大学法医学教室技官。
夏井川玲子 - 矢田亜希子 30歳。東凛大学法医学教室助教。
佐川文彦 - 時任三郎 55歳。東凛大学法医学教室教授。
羽井鳳子 - 濱田マリ 42歳。彰の母で、沖縄料理店
石末貴之 - 名高達男 50歳。亮介の父親で、石末総合病院院長。
大和田敏 - 山崎樹範 35歳。南府中署の刑事

法医学教室の事務員 - 今野ひろみ
堀井奈津美 - さとう里香

相馬朋子 - 志田未来 (14歳・中二。両親を亡くす)
相馬泰人 - 石田卓也 (22歳・朋子の兄。薬科大)
久保秋祐樹 - 冨浦智嗣 (佳奈子の弟・料理人)
宮島英幸 - 二階堂智 (石末総合病院の医師)
天久の店主 - 藏内秀樹 (餃子もんじゃ)
若原 - 杉野なつ美 (児童相談所)
看護師 - 桜木ひろ子 (泰人に優しく声を掛ける)

青木一、浅里昌吾、源崎トモエ

源崎トモエさんのblog
http://ameblo.jp/kobe-gen/

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