ヴォイス 〜命なき者の声〜

脚本/金子茂樹
演出/成田岳、松山博昭、石井祐介
プロデュース/瀧山麻土香、東康之

http://wwwz.fujitv.co.jp/voice/index.html


第8話 決して消せない炎


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火災現場で大人と子供の二体の遺体が発見され、解剖室には
その内の一人・今成卓見が運ばれてくる。
今成卓見は警備員で62歳。現場では子供の遺体をカーペットに
くるんで体に抱えていたという不自然な状況だった。遺体の
近くには70円と焼け焦げたキーホルダーの付いた鍵が落ちて
いた。二人の遺体はどちらも一酸化炭素中毒で亡くなった事に
ほぼ間違いはなく、解剖の結果、今成は肝炎にかかってい
る事が分かる。
海外研修のためレポート、面接に忙しい佳奈子に変わり遺体の
実習をしていた哲平は、解剖した皮膚片を厳重に容器に入れて
持ち運んでいたところ落としてしまい、更には拾おうとした時
に指を怪我してしまう。やがて遺体はB型肝炎である事実が
判明し、血相を変えた文彦がすぐに処置を行うも、感染した
可能性は否定できず、すぐに病院で検査してもらうことになる。
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遺体の解剖には常に感染の危険性があるという法医学を目指す
者達へのリスクとそれに対する心構えを描いたような話だった。

解剖学者としての先輩から後輩へその心構えを伝える物語とし
て見ればとても良くできた内容で、皮肉にも感染病まで伝えて
しまうとするならば、あらゆる意味でその事を伝えてしまった
ことになる。

亡くなった子供の遺体の状態まで気にして助ける男・今成卓見。
ちょっと考えづらいくらいの良い人っぷりだけど、良い人も
行きすぎるとちょっと恐い感じがする。
初めて担当した時に現場に落ちていたキーホルダーを拾う訳
だけど、これって何で拾って持っているんだろうね。
初心を忘れずに居るためのものなのか、遺族の気持ちを思って
の行動なのか。

無口で人と相対する事は苦手だけど、他人を気遣う優しさに溢
れているという何とも複雑な性格付け。海外ドラマ「BONES」の
ブレナン博士も人と向き合うよりも人骨に向き合う人だけどね。

海外にはアメリカにしか行っておらず、しかもニューヨークと
ラスベガスとマイアミだというのが笑えた。

流石に遺体の損傷を気にして助ける人が居るとは考えつかなか
ったので、カーペットにくるまれた件については想像も出来な
かった。それだけに大己の発言はあくまで想像の産物だなと
いう感じもした。ただ生前に人の良さを感じるエピソードが
披露されることでそんな人も居るんだろうと思ってみたくなる
話だった。

加地大己- 瑛太 23歳。東凛大学医学部4年生。
石末亮介 - 生田斗真 23歳。東凛大学医学部4年生。
久保秋佳奈子 - 石原さとみ 22歳。東凛大学医学部4年生。
桐畑哲平 - 遠藤雄弥 22歳。東凛大学医学部4年生。
羽井彰 - 佐藤智仁 25歳。東凛大学医学部4年生。
蕉木誠 - 泉谷しげる 55歳。東凛大学法医学教室技官。
夏井川玲子 - 矢田亜希子 30歳。東凛大学法医学教室助教。
佐川文彦 - 時任三郎 55歳。東凛大学法医学教室教授。
羽井鳳子 - 濱田マリ 42歳。彰の母で、沖縄料理店
石末貴之 - 名高達男 50歳。亮介の父親で、石末総合病院院長。
大和田敏 - 山崎樹範 35歳。南府中署の刑事

法医学教室の事務員 - 今野ひろみ
堀井奈津美 - さとう里香

今成卓見 - 平田満
矢野 - 田中実
三島 - 志賀廣太郎

山田明郷、山崎直樹
ト字たかお、中込佐知子、農塚誓志、藤田三三三、兎本有紀
野村泰仁、杉原貴幸、小野光俊、荒川亜由、藤本晟也
源崎トモエ

源崎トモエさんのblog
http://ameblo.jp/kobe-gen/

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