夜光の階段

脚本/竹山洋
演出/藤田明二、今井和久、高橋伸之
プロデューサー/藤本一彦、布施等

http://www.tv-asahi.co.jp/yako/


第3話 1億を貢ぐ女

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開店まで二週間。道夫はカリスマ美容師のエリオを招いて細部
に渡ってテクニックを教わる。ようやく手に入れた美容室だが
名義は雅子のもの。2年間奴隷のようになってきた事もあり、
オレの者にしないと気が済まないと考えていた。

幸子に5年前の殺人を告白するも本気だとは捉えられなかった。
フジ子は幸子から何故盗聴器など仕掛けたのかと問いつめられ
るが、貴方のことを全て知りたいからとして交わされる。
道夫は村瀬進太郎に挨拶に行く。警察が来た時点で出て行って
もらうことも考えていたとする進太郎。ハサミを返して欲しい
と告げられ、弟子だったとは決して口外しないよう言われる。
道夫も負けず僕が頂点を極めたときになって弟子だと名乗り
出ないよう釘を刺す。

オープン四日前になり慌ただしくなる。
そんな中、金持ちそうな和服の女性・竹崎弓子が道夫の店に
やってくる。そこに雅子もやってきてオーナー面することに
道夫は辞めて欲しい事を告げる。更に今後は店に来ることも
控えて欲しいと告げる。
いよいよ5月11日、佐山ビューティルームとしてオープンの日
を迎える。マスコミは幸子の手立てもあり、女優の藤浪竜子も
オープンに駆けつけたことから、10数社が集まり一躍美容界で
有名処として持て囃されるようになる。
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ドラマとしては次なるステージへと進んだ感じ。

二年の時が経過したことにより、立場や人間関係、そして各々
の性格やら恋愛の綱引きが様変わりしている所が実に興味深い。

冒頭での殺人の告白は全て嘘だとして捉えられた。
ただこの辺のシーンが後半になってボディブローの様に利き始
めて来るから面白い。

特に道夫の事を見張っている検事の存在は、彼が名声を得ていく
程に不気味な存在として映るし、道夫の過去を知る人物が現れる
ことで、隠しきれないことも有ることが提示できたことで、
制御できない存在として益々不気味な感じ。

ここに来て竹崎という存在まで介入し始めたことで、道夫を
巡って取り合う女性陣の勢力争いが凄まじい事になっている。

これまでパトロンとして活躍していた雅子の存在が彼にとっては
逆に邪魔な存在になる事。当然ながら彼女の持つ財力を利用して
いただけなので不要になった時にはどのようにして手切れをして
人物の整理を図っていくのか。

本当の恋愛関係と、単なる利害関係の縺れがややこしくなる程に
ドラマとしては盛り上がるし、その分道夫に掛かってくる負担は
大きくなってくる。

また松本清張のドラマのお約束だが、捨てられたものの恨みと
いうのが今後彼の道を大きく足を引っ張っていくはずだ。

幸子が本当に殺人をした事を実感してもそれでも尚道夫について
来ようとする辺りは、愛情の強さを感じさせるね。
二年が経過した後、随分嫉妬するような役柄になったけど、
最初は有ったはずの恋愛感情が逆に邪魔になっていったりする
のかな。

佐山道夫 …… 藤木直人 (ヘアメイクアップ)
枝村幸子 …… 木村佳乃 (雑誌"女性回廊"記者)
福地フジ子 …… 夏川結衣 (雑誌"FLAG"記者)
村瀬進太郎 …… 渡辺いっけい (美容室経営)
村瀬みな子 …… 荻野目慶子 (進太郎の妻)
竹崎弓子 …… 南野陽子 (料亭"すずめ"の女将)
桜田健 …… 高知東生 (事務官)
岡野正一 …… 石井正則 (広告デザイナー)
岡野和子 …… 三浦理恵子 (正一の妻)
桑山亜希 …… 田丸麻紀 (信爾の娘)
丸岡房江 …… 余貴美子 (検事)
波多野雅子 …… 室井滋 (証券会社社長の妻)
桑山信爾 …… 小林稔侍 (検事)

村岡トモ子 …… 原幹恵 (道夫の元彼女・天拝山で殺害される)
藤浪竜子 …… 赤座美代子 (女優。枝村幸子の知人)
柳田利男 …… 増田修一朗 (村瀬の店)
長谷川純 …… 海老澤健次
早瀬理恵 …… 野口逢里
西岡鋭二 …… 鈴木雄貴
望月 …… 佐伯新
ナレーション …… 津嘉山正種

坂上 …… 品川徹 (検事正)
山本 …… 春田純一 (福岡県警・警部)
江頭善造 …… 伊東孝明 (タクシー運転手)

Frderoco Aletta、長坂しおり、加茂美穂子、北裕子

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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