銭ゲバ

脚本/岡田惠和
プロデューサー/河野英裕、難波利昭
演出/大谷太郎、狩山俊輔

http://www.ntv.co.jp/zenigeba/


第1話 愛をください…金のためなら何でもするズラ!!


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金が無いために母親は病院にも通えず、薬を飲むことも出来な
いまま亡くなってしまう。
そんな過去を持つ蒲郡風太郎は金のためなら何でもする事を
決意し今日も生きる。
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ひたすら暗いドラマだった。
これだけ暗い雰囲気のドラマは近年ではTBSの「白夜行」くらい
しか見ていないな。
大抵この手の貧乏を憎むドラマの中にも人の繋がりの暖かさを
感じるような演出が仕込まれているのだが、それさえも断ち切
り、一人孤独の道を歩んでいく。

ドラマとしては金を手にした後の主人公の気持ちに焦点が絞ら
れていくことになるのかな。

一番気になったのは、「ずら〜」と喋る方言。
主人公だけかと思えば、子供達もみな同じ言葉を行使している。
この言葉遣いにはかなりクセがあり、時代性や土地柄を上手く
無効化する効果が有る。何処か戦前・戦後の様な、舞台は都会
なのか郊外なのかそんな雰囲気を醸し出している。

さてドラマは、やはり暗かった。
金に執着させるだけのドラマが過去の子供時代の中に存在して
いたし、この男を象徴する目の傷のエピソードなども初回の中
でさらりと描かれた。
厳しい境遇の中でも仄かに期待させる人間関係だったが、
三國緑には泥棒扱いされ、萩野宏は自ら撲殺してしまう。
正しい事を教えてくれる存在だったけれども、正しいことをして
いるだけでは生きていけないという複雑な境遇を突きつける。

久しぶりに森迫永依ちゃんは大きくなったな。
風太郎に水を掛けてしまう訳だけど、いの一番に子供の緑が
車から下りてくるというのはやや不自然にも思えた。
マカロンくらいで泥棒扱いするのかという気もするが、
風太郎も親に食べさせたいとことわれば良かったのにね。

三國造船の映像がCGだと思うがなかなか迫力もあってよく
出来ていたと思う。

この三國家を乗っ取っていくことになると思うが、個人的な
恨みが存在しない中で、金持ちばかりを恨んでいくドラマが
果たして面白いかどうか。
三國茜という面白いキャラを仕込ませているけど、取りあえず
三國家に入り込むために同じく顔に劣等感を持つ彼女の心を
掴んでいきそうだね。

蒲郡風太郎(23):松山ケンイチ (目尻に傷)
三國緑(24):ミムラ (長女)
萩野聡(36):宮川大輔 (刑事)
三國茜(21):木南晴夏 (次女、頬にアザ)
野々村香(16):石橋杏奈 (娘)
菅田純(25):鈴木裕樹
野々村晴香(34):たくませいこ
桑田春子(19):志保 (お手伝い)
蒲郡風太郎・幼少(11):齋藤隆成
三國譲次(56):山本圭 (三國製鉄)
蒲郡桃子(35):奥貫薫 (母)
野々村保彦(48):光石研 (料理店)
野々村祥子(36):りょう (妻)
蒲郡健蔵(45):椎名桔平 (父)

寺田(49):田口トモロヲ (派遣の同僚、撲殺)
萩野宏(22):近藤公園 (新聞店のお兄さん)
管理者の男 : 石丸謙二郎
三國緑・幼少 : 森迫永依
大家 : 田根楽子
医師 : 八十田勇一
教師 : みやなおこ
漁港のおばちゃん : 上杉二美
派遣の男 : 久松信美
派遣の男 : 平野靖幸

市川孝樹、蔀祐太朗、川向基公、近江翔悟、西山祥広
宮渕浩二、原田賢人、宮坂健太、吉田翔、安藤秀悟、今村稜
糟谷健二、佐々木陽向、中嶋和也、ルウク

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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