銭ゲバ

脚本/岡田惠和
プロデューサー/河野英裕、難波利昭
演出/大谷太郎、狩山俊輔

http://www.ntv.co.jp/zenigeba/


第7話 命の値段も結局金ズラか…


--------------------------------------------------------
風太郎は萩野加奈江を階段から突き落とした罪で連行される。
萩野はその件は勿論、これまでの殺人事件についても言及する。
留置場に居る風太郎は、人間のことが信じられなくなった過去
について思い浮かべていた。萩野宏を殺害した後、警察の目を
盗んで生きてきたこと。その間、袴田というホームレスに出会
うが気を許した途端、金を目当てに風太郎のことを警察に売っ
た事。
風太郎のアリバイが実証されたのと同時に犯人の真一が自首
した事で風太郎は釈放される。その際萩野聡に対して妻の
手術の件でいつでも言ってこいと告げる。

一方緑は茜に風太郎の恐ろしさを説いていたが、全く耳を貸そ
うとはしない茜。
風太郎が帰宅し夕食の際にその事を本人である風太郎に問うと
惜しげもなく事実を語り始める。
それを聞いた緑は、死ぬ以上に苦しみを味わうべきだとして
復讐心を露わにする。
--------------------------------------------------------

今回はなんだかんだ言っても結局は金が全てであるという風太郎
の主張を貫かせる展開だった。

全ての展開に於いて金を全面に出したシーンのオンパレード。

金だけでなく愛はあるんだよと茜に発言させたり、貧しくても
金ではなく心だと言えるのか?と問うて見たり。

金以外に大切なものが有るとする主張を虱潰しになって論破
していこうとする風太郎の愚かさと悲しさが目立ったわけだが、
それを証明する風太郎にとっては、どんな利益が有るのか。

全ては金だとする実利的な部分が垣間見えたかと思えば、
実利とは意味のない所に金を注ぎ込む矛盾。
緑にも風太郎の気持ちを分からせようとしているのか、全ての
ものを奪おうとしている現実にあまり説得力がない。

ドラマとしての問題はそんな風太郎に対してどのように緑は
復讐していくのかという事になるのか。

健蔵が故郷に1億円寄付するせいで、食事会を開いてくれる現金
な人たちの存在が人間の裏表を描いていて実に面白い。
結局こういう人はもらったもん勝ちなんだろうね。
あんな現金を持ち歩いている事実も驚くが、貧乏人らしくあぶく
銭を見せびらかしたくて仕方がないのであろう心理が描かれて
いて笑える。これは同時に風太郎にも言えることで、金を手に
入れた途端に自分が犯した手口を言いふらかしている現実が
実に愚かしく、結局貧乏人に金の本当の価値なんて分からない
と言っているような感じに見える。

蒲郡風太郎(23):松山ケンイチ (目尻に傷)
三國緑(24):ミムラ (長女)
萩野聡(36):宮川大輔 (刑事)
三國茜(21):木南晴夏 (次女、頬にアザ)
野々村香(16):石橋杏奈 (娘)
菅田純(25):鈴木裕樹 (刑事)
野々村晴香(34):たくませいこ (保彦の妹)
桑田春子(19):志保 (お手伝い)
蒲郡風太郎・幼少(11):齋藤隆成
三國譲次(56):山本圭 (三國製鉄)
蒲郡桃子(35):奥貫薫 (母)
野々村保彦(48):光石研 (料理店)
野々村祥子(36):りょう (妻)
蒲郡健蔵(45):椎名桔平 (父)

寺田(49):田口トモロヲ (派遣の同僚、撲殺)
萩野宏(22):近藤公園 (新聞店のお兄さん)
三國緑・幼少 : 森迫永依

白川正輝 : 田中圭
枝野良夫 : 柄本時生

萩野加奈江 : 宮本裕子
萩野正義 : 深澤嵐
袴田 : 品川徹

三原珠紀、中村泰三、草野イニ、柴田次郎、池口十兵衛
山肩重夫、田野良樹、今橋かつよ

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

inserted by FC2 system