10年先も君に恋して
(2010年7月期、NHK火曜22時枠)

作者:大森美香
音楽:河野伸

http://www.nhk.or.jp/drama/10nen/


第1話 未来からの恋人
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2020年8月。夫婦関係が破綻している里花は、朝の洗面をしなが
らこんなハズではなかったと呟く。もっと他の道を選んでいれ
ば・・・しかし人生はやり直しが利かないもの。我慢と妥協で
進むしかないと呟く。

10年前の2010年8月。
雑誌社王林書房に勤める小野沢里花(26歳)は、担当する作家・
日高光治に逢う。彼は女性に振られたばかりで、女性不信に
なりかけているばかりか、本業である執筆活動にも支障をきたし
始めていた。そこで里花もかつて自分が愛した男が痴漢で捕ま
ったエピソードを語る。そしてせめて小説の中だけでは夢を
見ていたい事を告げると、日高からは勇気を与える編集者だと
告げられる。

なんとか説得した里花は会社に戻り、先輩の青山比沙子に報告。
そして同僚の亜美に逢うと、最近トレンチコートを着た男に
ストーカーされている事を告げる。しかし彼女はそれは幻影だと
告げられてしまう。
青山先輩から、明日はスーツを着てくるよう言われる里花。
小説家・濱田梓の担当を宮下から引き継いで貰うという。
そろそろ里花にもベテランを担当しても良い頃だと言われ、
それが子供の頃からのファンだった梓の担当になれると知って
喜ぶ里花。

帰り道、里花はやっぱりコートの男性に尾行されているのを
知り、思い切って相手を追い掛ける。一体何故私の跡をつけて
いるのか?と尋ねると、男は怪しい人間ではないと語り、僕は
君の未来の夫だと言い始める。白い目である里花に対して、
今のはジョークだとするが、恐い人だとして里花は走って逃げ
だす。

帰宅すると弟の佑太がやってくる。
恋人のマリコに追い出されたという彼は、マリコがボーカルの
ケンジと浮気している事を疑っていた。佑太は、里花もまた
恋愛で上手くいっていない事を知ると、俺達は親が離婚した
ので恋愛が下手なのではないか?と告げる。
二人の父は幼い頃居なくなり、母は新しい恋人と共に消えてしま
い、二人はお祖母ちゃんの元で育ったのである。お祖母ちゃん
はケチだが、本だけは沢山買ってくれた事で、里花はそこで
沢山の良い本に出会い、影響を受けてきた。今度は良い本を
沢山作って恩返しがしたいとして、今の出版社に入社したので
ある。

翌日、担当を引き継ぎ濱田梓に挨拶に行くが、梓は里花が
若い女性と見るや、不条理にも若いから嫌いだと言われてしま
う。見た目は若いが中身はおばさんだとするが、それはリアル
なおばさんに対する嫌みだと取られて益々嫌われる里花。
幼い頃から好きだった作家先生に酷いことを言われ、里花は
梓の夫・哲夫の前で涙する。彼は初めての担当には何かしら
文句を言う人なのだから気にしないでと慰められるが・・・

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小野沢里花は男性運の悪い出版社に勤める女性。
そんな彼女の回りに突如トレンチコートを来た男性が現れ
始めると共に、里花には運命の出会いが有る。
果たしてトレンチコートの男性は、彼女の未来をどう導いて
いくのか。

NHKのドラマで上戸彩さんが出演するなんて珍しいね。
昼間のスタジオパークは上戸彩さんだったみたい。
スタジオパーク、NHKBSで夜にも放送してくれないかな。

夢というものを追い掛けている男女だけど、結婚という現実に
よって、幻想をぶち壊されてしまう未来が描かれた。
再び夢の有るような生活を求めて、過去に戻って修正していく
ようなドラマなのかな。

科学者が関係していることもあるので多少奇抜な設定も良いの
だけど、未来から来たという設定は演出の仕方によってはそう
とう胡散臭いドラマになる事必至だと思う。そういう意味では
作家の大森美香さんの手腕に掛かるところ大きいかな。

ドラマでもっとも気になったのは、未来から来た博が里花に
バスに乗らないようお願いするシーンだ。
未来の博は出会いそのものを否定し、二人の関係を無かった物
にしたいのか、それとも別の意図があるのか。
比沙子が事件を予言して、バスに乗らないようし向けたのでは
無いのかとする辺り、視聴者の視線を逆手にとった面白い
シーンだった。

タイムパラドックスなどの矛盾なども含めて、未来の博と現在の
博の行動がどのような食い違いを見せるのか。

まだまだ正直分からないところだらけのドラマだけど、上戸彩
さんと内野聖陽さんの年齢差はちょっと気になる所かな。


小野沢里花 ……上戸彩 (26歳、円山里花(36歳)、出版社)
円山博 ……内野聖陽 (40歳、エレベーター会社、科学者)
三田村幸助 ……藤竜也 (63歳、教授)
青山比沙子 ……高島礼子 (45歳、出版社上司)
日高光治 ……劇団ひとり (30歳、若手恋愛小説家)
濱田梓 ……渡辺えり (50歳、女流作家)
川上哲夫 …… 渡辺いっけい (45歳、梓の夫)

蜂谷亜美 …… 木南晴夏 (26歳) 
小野沢佑太 …… 染谷将太 (19歳、里花の弟)
飯野マリコ …… 林丹丹 (19歳、佑太の恋人)
森村隼人 …… 中山祐一朗 (30歳)
宮下幹夫 …… JIN (出版社)
峯田 …… 塚原賢二 (出版社)
早苗 …… 本田有花 (生徒)
有美 …… 松岡恵望子 (生徒)


大橋明代、竹本彩、醍醐直弘、羽柴達也、有馬拓人、酒田旅人
伊東心愛、松島海斗、児玉武、伊川慧、市川理矩、松岡元星
住川京香、吉川日菜子、市川楓穂梨、和田音緒、森泉リコ
片桐千里


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