10年先も君に恋して
(2010年7月期、NHK火曜22時枠)

作者:大森美香
音楽:河野伸

http://www.nhk.or.jp/drama/10nen/


第6話 君のいる未来へ
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2020年8月22日。
離婚を言いだしたのは彼の方。朝から何処かに出掛けている
という里花は、日高に誕生日を祝って貰う為に会いに行く。

里花は博と喧嘩するも、仲直りする。弟は最後の任務だと言っ
ていたという事を亜美に話す。
明後日に円山は帰ることになっていた。今は上手くいっていて
も10年後には別れるというし、里花は混乱していた。
亜美は話を聞いていると、弟に指令を出したのは、円山ではな
いのか?と告げる。

博は研究室にいくと、みんなの前で結婚しようかなと告げる。
ケーキを一緒に作っていて実感したという。里花とならば一生
一緒に居られるかと思ったという。それを聞いていると三田村
教授は、夫婦は誰もが将来必ず喧嘩するもので、心に余裕が
無い方が離婚を口にするという。しかしその場合、大抵別れたく
て言っているのではなく、相手が本気で何処まで自分のことを
必要としているのか確かめたいが為のものだという。心に余裕
が有る方が優しくして、ユーモアの心で接するべきだという。
ただ教授は30年間結婚生活を送ったが、それでも男女の関係は
分からないものだという。

男同士、女同士、それぞれ飲みあう。

翌日里花は日高と打ち合わせに行く。日高は里花の様子を見る
と彼氏と復活したでしょう?と告げる。里花は正直者なので
顔に出やすいと告げ、だからこそ頼りになる事を告げる。そして
僕は永遠に里花の味方である事を告げる。

日高が書店で涙しているのを円山が見掛けて声を掛ける。
元気を出せ、キミの本はなかなか面白いという円山は、妻が
キミのファンだという。次に出す本はもっと面白い事を告げる。

円山は里花と逢う。とても混雑する場所で逢うこと違和感を
覚える里花。円山は遠くから見たキミはとても幸せそうな女性
に見えた事を告げると、博と仲直りできたことを語る。
里花は円山が仕組んだであろう事を口にし、何故目的とは正反対
の事をするのか?と問い詰める。明日未来に帰るのでこれが最後
の面会だとして、特別にその質問に答えるという。それは
何となく後味が悪かったからだという。時空を越えた無駄足
だったと呟くと、本当に無駄足なのか?と里花は問い、二人で
解決策を模索しないかと告げる。しかし円山はこの世の中に
絶対というものはないとして、夢に描いていた宇宙エレベーター
の開発も未来ではほど遠い研究をしていると告げる。

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(※円山=未来の博、博=現在の博)

博と喧嘩した里花だったが、円山の手引きによって再び仲を
取り戻す。里花は博を思う気持ちに偽りはなく、10年後も
離婚になるほど彼を嫌うとは考えられないとするが・・・

どういう方法を使って今の気持ちを未来の自分へと伝えていく
のか。
初心忘れるべからずと言うけれど、今の気持ちを真空パックの
ようにして風化しないような策は取れるのか。

亜美が心に関してハートだけは何時まで経っても老けないと
する所や、教授が突然、離婚を口に出すことは相手の気持ちを
確かめたいサインの一つであることを告げる事で、それぞれ
の登場人物に良い感じの役割を持たせた感じの内容だった。

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に於いても、未来の
ドクが亡くなる事実を、過去のドクに伝えようとして手紙に
託すけれど、今回は逆に未来の自分に向けたメッセージという
事で不可思議な使い方だったと思う。
里花はどんなタイミングで手紙を書いたのか。
まだ記憶がある時点で書いたモノなのか否かによって随分と、
違った印象の文章になるのではないかなと思うけれど、その辺
は曖昧のまま。
円山が過去に来たことで未来はどう変わったのか。そんな手紙
だけでは影響を受けたかどうかがイマイチ良く解らないところが
有ったかな。

もう少し過去を知る未来人が、そんな特殊性を活かした内容に
なると面白かったのではないかと思わせるものがあり、正直
物足りなさみたいなのは感じる。題材としては奇抜なものなのに
やっている内容は至ってオーソドックスなものだという
感じだったな。


小野沢里花 ……上戸彩 (26歳、円山里花(36歳)、出版社)
円山博 ……内野聖陽 (40歳、エレベーター会社、科学者)
三田村幸助 ……藤竜也 (63歳、教授)
青山比沙子 ……高島礼子 (45歳、出版社上司)
日高光治 ……劇団ひとり (30歳、若手恋愛小説家)
濱田梓 ……渡辺えり (50歳、女流作家)
川上哲夫 …… 渡辺いっけい (45歳、梓の夫)

蜂谷亜美 …… 木南晴夏 (26歳) 
小野沢佑太 …… 染谷将太 (19歳、里花の弟)
飯野マリコ …… 林丹丹 (19歳、佑太の恋人)
森村隼人 …… 中山祐一朗 (30歳)
宮下幹夫 …… JIN (出版社)
峯田 …… 塚原賢二 (出版社)
早苗 …… 本田有花 (生徒)
有美 …… 松岡恵望子 (生徒)


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