853〜刑事・加茂伸之介

プロデューサー - 菊池恭、須藤泰司、和佐野健一
脚本 - 櫻井武晴(1)(2)(4)、岩下悠子(3)
音楽 - 池頼広
監督 - 橋本一、森本浩史

http://www.tv-asahi.co.jp/853/


第4話 熟年離婚!京に散った夫婦の約束

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加茂は一人で酒を飲んでいると同じく寂しそうに飲んでいる
中年男性の姿を見る。別の男性客に絡み返り討ちにされる男・
平田章。彼は支払いの際に財布ごと置いていってしまう。
中に免許書が有るのを知り加茂は追い掛けて届けようとする。
平田は酔っぱらいながらも"アパートひのき"の103号室へと入っ
ていく。ここは空き家となっている場所であった。加茂が
免許証の住所を頼りにアパートにやってくると女性の悲鳴が
聞こえる。急いで現場へ行こうとすると、平田が走って逃げ出
す場面に出会す。悲鳴をあげた女性・染谷優子は誰も居ないはず
なのに隣で物音を聞いて見に行ったら男が出てきたとの事。
加茂は室内を調べると一人の男性が血を流して倒れていた。
監視カメラの映像では玄関から出て行くのは平田しか写って
いなかった。彼は第一容疑者となる。

翌日加茂が警察に来ることには誰も居なかった。またしてもハブ
にされる加茂。武藤の元に行くと、加茂が行う古い捜査が嫌い
だとハッキリ言われる。
被害者は佐伯ホームの佐伯俊哉だという。なみえから解剖所見
を見せられると左胸と左の腰辺りを鋭利な刃物で刺されていた。

佐伯ホームに話しを聞きに行くと、従業員の緑川ゆかが対応に
出る。夜間に空き部屋から電力が使われている事を知らされ、
社長の佐伯は調べに言ったのではないかとの事。緑川は柳井の
事を調べたのか?と尋ねる。103号室が売りに出された際に、
すぐに飛びついてきたのが彼女で、何度も足を運んでいるという。
そうしている内に社長とは男女の仲になったようで結婚を前提
に付き合っていた様だという。柳井芳江は平田の元妻である事を
知り任意で同行を求めることになる。

芳江に話しを聞くと、かつて103号室に住んでいたが借金の形
に取られて競売に掛けられたという。11時のアリバイを聞くと
一人で部屋に居たとのこと。

平田の住むアパートの大家に話しを聞くと、家賃は滞り気味
だという。夕べは24時5分に帰宅し、今日は珍しく10時頃背広で
出掛けたという。
そんな中、平田は無銭飲食で掴まる。アパートからレストラン
までは徒歩で20分くらいの距離なのに、時間が掛かり過ぎると
感じる。平田は一体何処に行っていたのか?
事情徴収をすると平田は自分が佐伯を殺したことを自供し、
酔った勢いで部屋に行って胸を刺してしまったという。凶器は
川に捨てたと供述する。
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加茂が偶然酒場で見掛けた男性が殺人現場から逃げ出す所を
目撃。第一容疑者となり犯行も自供するが、微妙に供述と
違う箇所が気になっていく。
証拠は揃っているとして起訴しようとする武藤に対して、加茂
は最後まで真犯人を捜そうとする。

少しずつ加茂の仲間が増えている感じは良いかも知れない。
浜とは当初から波長が有っていたが、今回は雪子が彼の意見にも
一理あるとして、逮捕状の請求に対して時間稼ぎを行う。

捜査の基本は現場にあるとばかりに、現場で証拠を見つける。

ナイフの色違いの件はすぐに視聴者にもそのカラクリが分かる
仕掛けだが、誰が刺したのかをナイフに付着していた物質に
よって見極める辺りのオチは良くできていた。ただ覚せい剤と
言う辺りは現実性が有るのかどうか良く解らない。

加茂の行動には有る程度説得力がある。
殺人の現場で平田章とすれ違った際に、ナイフを所持していな
かった所や、殺人現場に凶器のナイフが無かったことを一瞬の
内に記憶に留めていく所は流石刑事といった所。
この辺は相棒の右京に通じる部分かも知れないが、現場で捜査
している加茂とデスクで指示を出す武藤勇作との情報力の違い
が上手く結果として表れた格好だった。

ドラマとしてはより現実的な答えを用意する。
元夫が人生を捨てようとしてまで元妻のことを守ろうとしたが
その気持ちは一切届かなかったこと。
再び気持ちが戻るなんて幻想だろうしね。

ちょっとキャラクターに癖が有りすぎるところは気になる。
ドラマに出演する女性陣はみな奇抜なキャラクターばかりで、
大家にしても、緑川ゆかしても、サチコにしても、綾松なみえ
にしても、何処か人間性をいじりすぎている感じがする。
それだけ女性は詮索好きでおしゃべりだという事なのだろうか。

加茂伸之介 …… 寺脇康文 (京都府警捜査一課)
佐々木雪子 …… 富田靖子 (京都府警捜査一課)
浜育実 …… 菅原大吉 (京都府警捜査一課)
真島航輝 …… 戸次重幸 (京都府警捜査一課)
酒井十一 …… 林剛史 (京都府警捜査一課)
綾松なみえ …… 新谷真弓 (京都府警捜査一課)
谷間桃子 …… 小川奈那 (京都府警捜査一課)
サチコ …… 平田裕香 (スナック愛口)
有沢栄次 …… 有薗芳記 (スナック愛口)
三原脩太郎 …… 金田明夫 (京都府警捜査一課)
武藤勇作 …… 田辺誠一 (京都府警捜査一課・係長)

平田章 …… 小宮孝泰 (元居酒屋経営)
柳井芳江 …… 山下容莉枝 (章の妻・離婚)
染谷優子 …… 大家由祐子 (103号室の隣人・アパートひのき住民)
佐伯俊哉 …… 新納敏正 (佐伯ホーム社長、被害者)
緑川ゆか …… 三鴨絵里子 (佐伯ホーム従業員)
アパートの大家 …… 末成由美 (平田の現在のアパートの大家)

中原和宏、迫田孝也、峰蘭太郎、田井克幸、加藤寛治
大矢敬典、島田佳子、小田垣陽菜、宇谷玲


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