853〜刑事・加茂伸之介 プロデューサー - 菊池恭、須藤泰司、和佐野健一 脚本 - 櫻井武晴(1)(2)(4)(5)、岩下悠子(3) 音楽 - 池頼広 監督 - 橋本一、森本浩史 http://www.tv-asahi.co.jp/853/

第5話 二連指輪の謎容疑者を愛した刑事
--------------------------------------------------------
加茂の元に娘・陽子からメール。娘は受験の時期だった。

一服している加茂の元に海老原聡と尾藤勇造がやってくる。
武藤班は出て行ったと言われまたしても置いてけぼりを喰らわ
されたと悲しむ加茂。

武藤班が向かっていたのは、事務所(興福エステート)荒らし
事件だった。
通報者・槙良平(47歳)がそれに気がつき110番通報したが、
会話する前に犯人に襲われ意識不明の重体で見つかったという。
頭部に殴打された跡が見つかり、現場には女性モノの指輪が
見つかったとの事。

まだ被害者が死亡したわけでは無いので正式に捜査一課が担当
する事件かどうかは分からなかった。
その日の晩に、酒井は真島と尾藤を連れて合コンが有るという。
加茂もそれを聞いて参加したい旨を語るが、3対3の合コンなの
で断られる。しかし加茂は乱入する。女優の卵たちとの合コン。
加茂がやってきた事で真島はこれで抜けるとしていち早く店を
出てしまう。すると同時に出てきたのは氷川唯だった。
二人はお茶でもしないかという事になり、唯の相談に乗ること
になる。

唯は真島に彼が勝手に仕事を辞めた事を相談する。
真島は時計が壊れて買う暇がない事を告げる。
そんな会話をしつつ二人はメアド交換することになる。

強盗事件には現場で手袋痕が見つかったという。三課が追って
いた連続窃盗犯の手袋痕と一致したとのこと。ここ一ヶ月で
5件の事務所荒らしが有ったと良い全てセキュリティが脆弱で
休日に狙われるのだという。凶器は未だ見つかって居らず、
現場に落ちていた指輪からは二種類の指紋が検出されたと聞く。
しかし手袋痕が有るのに指輪には指紋が有るとはどういう事な
のか。現場でわざわざ手袋を脱いだのか?

加茂たちは被害者の様子を見に行くが依然として意識不明。
被害者は体格の良い人物なので、女性が強盗するとは考えづらい
ものがあった。

真島と酒井は現場を調べていくと、ドアの角に血痕が付着して
いる事が判明する。もみ合っている内にドアに頭をぶつけて
倒れたのではないかと推察する。

そんな中真島に唯から電話が鳴る。8時に食事をすることになる。
彼とはもうダメだと言われる。未だに時計を買っていない事を
告げると、唯は兄の時計だとして使ってくれと真島に手渡す。
二度と会いたくないと思ったときに返してくれれば良いと告げる。

真島は翌日雪子に相談する。相手は10歳年下の女性だが、男性が
刑事だと知ったら敬遠するものなのか?雪子は自分が刑事だから
分からないという。
なみえは現場に落ちていた指輪と同じメーカーのものを探そう
とするが依然として手がかりは無し。しかし真島はそれを見る
と似たような指輪を見たという。なみえが改めて真島の話から
割り出すと、シュペール社の5組だけ限定発売されたペアリング
だと分かる。
--------------------------------------------------------

真島が好きになりかけた女性・氷川唯の持ち物だと思われる指輪
が現場に落ちていた事を知る。刑事として公私混同するのは控え
ろとする武藤に対して、加茂は公私混同してこそ刑事だと告げる。

twitterの方で田辺誠一さんご本人が、今日の話は真島さんの
切ない話だよっと呟いていたのでどんな話なのかなと期待しな
がら見てみた。

どちらかというと武藤の捜査法を崇拝していて加茂とは反目の
関係にあり、今まで殆ど存在感の無かった真島が主人公という
事もあり、興味深い流れだった。

指輪についた指紋の跡を着眼点に於いて、それがどんな状況で
ついたのかを分析していた上で、真島に色々と指示を与えていた
武藤の捜査法が冴えを見せる話だった。

これまでの展開を見るとどちらかというと加茂頼みの展開だった
がここに来て武藤の捜査の正確さ・優秀さが描かれた感じがす
る。
しかし大概的には武藤の捜査であっても要所では加茂の信念が
盛り込まれており、武藤の捜査法では被疑者・被害者・関係者
に影を落としたままの解決を見せるが、その後のフォローも
含めて加茂の捜査には、魂が籠もっている事が描かれたのでは
無かろうか。

被疑者・被害者・関係者の関係性を抽出するにはとても面白い
シナリオなのだが、事件解決に向けた段取りはイマイチ消化不良
で、時計に盗聴器が仕掛けられていた辺りの顛末はかなりうさん
臭い。
最後に犯人が事務所に押し入った件も、殆ど偶然に近い流れで
有るし、少々雑な感じを受けるのは残念なところだ。

それにしても小松彩夏さんがあまりにも可愛すぎる。

加茂伸之介 …… 寺脇康文 (京都府警捜査一課)
佐々木雪子 …… 富田靖子 (京都府警捜査一課)
浜育実 …… 菅原大吉 (京都府警捜査一課)
真島航輝 …… 戸次重幸 (京都府警捜査一課)
酒井十一 …… 林剛史 (京都府警捜査一課)
綾松なみえ …… 新谷真弓 (京都府警捜査一課)
谷間桃子 …… 小川奈那 (京都府警捜査一課)
サチコ …… 平田裕香 (スナック愛口)
有沢栄次 …… 有薗芳記 (スナック愛口)
三原脩太郎 …… 金田明夫 (京都府警捜査一課)
武藤勇作 …… 田辺誠一 (京都府警捜査一課・係長)
海老原聡 …… 中原和宏 (京都府警)
尾藤勇造 …… 迫田孝也 (京都府警)

氷川唯 …… 小松彩夏 (俳優志望)
速水卓也 …… 小林且弥 (唯の彼氏)

山田永二、鎌森良平、大石彩未、緒方ちか

評価：★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)