相棒9
(2010年10月期・テレビ朝日水曜21時枠)

脚本:戸田山雅司(1)(2)(9)(12)、太田愛(3)(5)、櫻井武晴(4)(6)(8)
徳永富彦(7)、古沢良太(10)、ブラジリィー・アン・山田(11)
監督:和泉聖治

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou_09/



第12話 招かれざる客
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雨の降る中、伊豆のレストラン"オーベルジュ"に集まる5人の
客。
桑原修子桑原岳彦赤堀勇人赤堀名代副島隆志
そこに右京が入ってくると、一晩泊めてくれないか?と告げる。

神戸はこの日、医務室で健康診断の結果、再検査を求められる。
遅れて特命係にやってくると右京の姿がなかった。
米沢に話を聞きに行くと、
品川運河で遺体が見つかった事を
聞かされる。
遺体は足を滑らせた痕跡が有ることから事故の可能性があった。
死亡推定時刻はAM1時から3時。遺体は市田亮一(52歳)。
城東建設の元社員で、4年前に横領の罪で捕まり、2週間前に
釈放されていた。上着のポケットに携帯電話があるが、水に
浸され使えない状態との事。昨夜は
ホテル"マリナーズコート"
に泊まっていた事が判明する。しかし出所したばかりの男が
何故高級ホテルに泊まっていたのか。
ホテルの部屋の中から
伊豆高原のガイドブックがあり、そこに
は印が付けられている場所があった。
右京に電話する神戸だが、電話は圏外で繋がらなかった。

右京はこの店に来ている客に、自ら別荘を売る不動産業だと
して近付く。赤堀は税務コンサルタントをしているとのこと。
東京から来ているであろう事は、車のナンバープレートから
明らかだった。

一方食事を前にして、フロア係の
西尾詠子に対して、修子は
指摘する。デザートフォークとフィッシュフォークの位置が
逆である事。それを右京は感心しながら聞いていた。

神戸は市田の事を聞きに、彼が過去に勤めていた
城東建設
足を運ぶ。対応に出た大野から、彼は8年前にこの会社に来た
という。途中採用で、
武本公蔵に頼まれて入社したとの事。
武本は武本リゾートの会長で、城東建設に多くの仕事を回して
くれたお得意さんだった為に頼みを聞いたという。武本は
資産家なのに何故市田は働いていたのか?と問うと、武本とは
遠縁で遺産をもらえる関係ではなかったとの事だった。
市田が最後の関わっていたのは、
伊豆高原アウトレットモール
との事だった。

右京はお茶が入ったために君代を呼びに行く。
すると部屋には女性の肖像画が飾られていた。右京は絵に関心
を持つが、彼女は西日が絵に当たるので、あまり良い場所では
無いことを告げる。絵には
K.MIZUGUCHIと書かれていた。
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品川運河で遺体が発見される。
被害者の男性は出所したばかりにもかかわらず、金回りが良く
高級ホテルに泊まっている事が判明。経歴を調べていくと、
彼は武本リゾートの会長の親戚の男性だと判明するが・・・

右京が今回随分と捜査を先行していて、神戸が負けじと別の
角度から右京に負けじとする展開だった。

限られた空間の中に居る人物が犯人だとするワンロケーシ
ョンミステリーの典型的な形を右京が担当し、神戸には別の
動的な持ち場を与えた。

言葉だけが頼りの中で、その人たちの行動や態度から素性を
想像していく所など、右京の得意分野といった感じだし、
"そんなの分かるわけ無い"と、"なるほど"の境目の微妙なバラ
ンスを上手く考えながら話が展開していく。
まぁ正直、東京でワインを買ったとする伝表を見たくらいで、
過去から殺人まで想像してしまうくだりには、若干の違和感が
あるのは確かだし、金ならばもっと上手く隠す方法が有るだろ
うになと言わんばかりの展開のような気もする。

時効に関してはイマイチその解釈が難しいものがあったかな。
割り切って7年の時効だとするならば良いのだけど、そもそも
この裏金の存在自体が公に存在して居なさそうだし、何が時効
なのか釈然とするものがなかった。

一番の諸悪の根源である武本喜子を演じるのが誰なのかという
事ばかり気になった。

また右京と神戸の泥棒コントが狙いすぎていた感じもするけど、
前回の予告で右京が逮捕されるという衝撃的意味合いが何なのか
分かっただけでも満足感は有った。

杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
神戸尊 …… 及川光博 (警部補・特命係)
宮部たまき …… 益戸育江 (小料理屋"花の里"。元右京の妻)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
三浦信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査第一課員)
米沢守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
小野田公顕 …… 岸部一徳 (警察庁/警視監)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警察庁長官官房室長)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)


市田亮一 …… 山崎直樹 (52歳・被害者、元城東建設)
赤堀勇人 …… 木村栄 (税理士)
水口君代 …… 映美くらら (絵の先生)
桑原岳彦 …… 中田博久 (執事)
川野辺修子 …… 広岡由里子 (メイド)
副島隆志 …… 近童弐吉 (シェフ)
西尾詠子 …… 山村美智 (レストラン"オーベルジュ"、フロア)
武本麻美 …… 高畠華澄 (公蔵の孫娘)
西尾明久 …… エド山口 (レストラン"オーベルジュ"、シェフ)
武本公蔵

掛田誠、井原幹雄、山瀬秀雄、倉持一裕


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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