ブラッディ・マンデイ2
(TBS/2010年1月期・土20)

脚本/渡辺雄介
監督/平野俊一、麻生学、渡瀬暁彦
プロデューサー/神戸 明

http://www.tbs.co.jp/bloody-monday/


第3話 友情と裏切り…驚愕の毒ガステロの真相!!味方に敵が!?

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"魔弾の射手"によるテロが起こる。テロは三名の囚人の釈放を
要求する。14時までに毒ガステロを食い止めなければならなか
った。
そんな中、Jと接触した藤丸は、近くにスパイが居ることを告げ
自殺しようとするが拳銃に弾はなく取り押さえられることにな
る。

日曜日11:00
萩原から一連の毒ガステロについて全容が掴めたことが報告
される。圧力をかける装置が"ホーネット"によるハッカー集団
に乗っ取られたというもの。事前に変質ガス成分を混入させて
いるが、中央センターでは感知が出来無いという。関東地域で
ガス栓を使う全ての家庭が人質になっている事を告げる。

モスキートは内密者から報告を受ける。14時に釈放されなかっ
たら"ホーネット"によってテロが実行されると。

Jの事を治療していた倉野理沙は高木に対して、私には彼が悪い
人には見えなかった事を告げる。オレにとっては憎むべき犯罪
者だが、貴方には患者として接してくれという。もしかすると
Jは自分の死が迫っていることに気がついているのかも知れない
との事。赤石一彦はサードアイがJを無理に尋問するやり方に
待ったをかけ自分の責任問題になるとして、今後尋問する際
には自分を通する事を告げる。

一方音弥とマヤの行方は依然として掴めていない事を聞かされ
る。
対策本部では800kmの圧力装置を短期間で調べるのは無理が
有るためにファルコンを使うと苑麻孝雄は語る。その為高木を
サードアイに移送せよとの命令。
しかしその頃藤丸は音弥の携帯の電波を拾い位置の特定を図っ
ていた。

一方自殺を図ったいじめられっ子の八木だが、未遂で終わる。
その事を"コミュニティサイト蛍"の掲示板で書くと、安心した
という返信が戻ってくる。しかしそんな声に八木は偽善者だ
と吐き捨てる。

霧島は加納や南海にサードアイの内部にスパイが居ることを
告げ、二人が呼び寄せられた理由はスパイを探り出すことに
有ることが語られる。

一方マヤと一緒にいた音弥は藤丸を巻き込むなと告げる。
しかしマヤはあおいが亡くなったのは、ファルコンを封じるの
が目的で誘拐した彼女のことを無視して国のために犠牲にした
藤丸の責任だと告げる。しかし音弥は自分たちは決して友達を
見捨てることはないとマヤの言葉を信じなかった。そんなマヤ
の元に総理・九条彰彦がやってくる。そこで初めてマヤはテロ
の情報を掴むために雇われている事を知る。"皇帝の牙"を取り
戻すためにはファルコンが必要であることをマヤは語る。
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第二のテロである毒ガスを防ぐ為に、三つの選択肢が与えられ
る。犯人の要求を飲むか、全世帯のガス供給をストップさせて
テロリストの存在を世間に公表するのか、それともファルコン
に頼るのか・・・

色んなエピソードがごちゃごちゃし過ぎていてどうも話が散漫
な感じを受ける。
ファルコンのハッキング能力に随分頼る展開ではあるけれど、
ドラマとして最も濃く描かれているのは、誰が信用できる
人物なのか、信用できない人物なのかという取捨選択的な要素
である。これが敵味方入り交じりすぎていてストーリー自体に
集中できるものが無くなっている。
マヤやJなどを出演させたい意図も分かるのだが、この辺の要素
はバッサリと削いで、シーズン2は新たなメンバーだけで構成
していった方がシンプルで面白かったのかもしれない。

Jの役割は、ドラマ「左目探偵EYE」の晶だったり「交渉人」の
真里亜だったりと、最近ではありがちのキャラクターで
隔離されているのに外の世界の事が手に取るように分かってし
まうというなんだか良く解らない人物だしね。

さてドラマではガス会社のハッキングが行われた。
日本社会のセキュリティの脆弱さを抓るような展開ではあるが、
あまりにも日本のセキュリティを小馬鹿にしたような描き方で、
最後に藤丸が、浸入できないようにファイヤーウォールを設定
して置いたとする展開など、かなり滑稽に写る。

どのようにハッキングし返すかなどの細かい描写には一切触れず
殆ど展開に緊迫感も感じない。

テロリストもプロならばサードアイ自身にも有る程度のプロ
フェッショナルさを描くべきであり、殆どこの組織が無能に
しか描かれていない所もマヌケに写る。その割りに、キャラ
作りが必要以上にされていてプライドが高く、萩原太朗が加納
に語りかけるシーンなど不自然な語り口だし、澤北が偉そうに
している所は、単に無能な人の集まりでありボス風を吹かせて
いるだけにしか見えない所は、ちょっとドラマとして魅力に
欠ける部分である。

響が出てくる辺りも予想出来る所だったね。

最近犯行の動機として病んでいる人たちがインターネットを
通して知り合い、社会に意味もなく復讐するという展開が多いな。

次々と新しい展開を用意するのは良いのだが、当然三人の囚人
には何らかの発信器なりを付けているのだろうか。
犯人の居場所の特定に当然サードアイ側から仕掛ける様な展開も
魅せて欲しい所である。
見えない所で動く流れについても脚本家は全て把握し、常に
裏を付くような先の先を読んでいくシナリオを期待したい。


高木藤丸 …… 三浦春馬 (コンビニバイト)
九条音弥 …… 佐藤健 (東都大学理工学部原子エネルギー工学科)
折原マヤ …… 吉瀬美智子 (撃たれたと思ったら生きてた)
加納生馬 …… 松重豊 (警察庁公安部公安特殊三課の現場捜査官)
南海かおる …… 芦名星 (警察庁公安部公安特殊三課の現場捜査官)
高木遥 …… 川島海荷 (藤丸の妹。)
朝田あおい …… 藤井美菜 (殺害される。別のドラマの影響か?)
九条彰彦 …… 竜雷太 (民自党)
水沢響 …… 黒川智花 (コンビニバイトNO2)

J・神崎潤 …… 成宮寛貴 (元テロリスト、今もテロリストかも)
K・安斎真子 …… 徳永えり (やっぱり生きていた)
ビースト …… 肥野竜也 (あおいを誘拐)
レディーバード …… 八代みなせ (拳銃をぶっぱなす)
モスキート …… ペ・ジョンミョン (犯人)

苑麻孝雄 …… 中原丈雄 (警察庁警備局長サードアイの最高責任者)
萩原太朗 …… 高嶋政宏 (サードアイ)
霧島悟郎 …… 吉沢悠 (サードアイ)
澤北美姫 …… 阿南敦子 (サードアイ・情報分析官)
琢磨洋子 …… 秋田真琴 (サードアイ・情報分析官)
海堂秀光 …… 又平デビット幸太郎 (サードアイ)
槙村慎二 …… 水上剣星 (飛行機内で奔走サードアイ・情報分析官)

八木佑介 …… 竹内寿 (遥の彼、サッカー部)
疋田光利 …… 矢柴俊博 (国立総合医科大付属救急救命センター)
竹内由希 …… 滝沢涼子 (内閣情報調査室調査官)
倉野理沙 …… 満島ひかり (特殊医療拘置所)
赤石一彦 …… 堀部圭亮 (特殊医療拘置所)
島村太 …… 藤木孝 (法務大臣)

鈴井卓也 …… [木夘]澤貴彦 (いじめっ子)
大村翔 …… 西原信裕 (いじめっ子)
中西俊人 …… 鎌田篤 (いじめっ子)

出口高司、玉置孝匡、大村波彦、佐藤仁、月ゴロー
ならゆりあ、金田悠希


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