ブラッディ・マンデイ2
(TBS/2010年1月期・土20)

脚本/渡辺雄介
監督/平野俊一、麻生学、渡瀬暁彦
プロデューサー/神戸 明

http://www.tbs.co.jp/bloody-monday/


第9話 この世の果てテロの悲劇と結末へ!!明かされる真実と鍵
--------------------------------------------------------
スパイターは倉野理沙だった。
彼女は藤丸に対して、一緒に遊ぼうよと呼びかける。
ずっとあなたの事を見ていたという彼女に対して、一体誰なん
だと問いかける。
藤丸が原発の制御システムを奪い返したが、私はその間に高速
増殖炉の扉のロックを解除していたという。貴方は私には勝て
ないと告げ走り去る。藤丸は南海が生きているのを知ってその
まま放ってはいけなかった。しかし南海は、彼女はツァリーボ
ンバーを爆発させようとしているとして、止められるのは貴方
だけだと訴える。

サードアイの加納と霧島は、施設にやってくるが分厚い壁に
手こずっていた。施設は完全にスパイダーによって乗っ取られて
おりセキュリティを解くにはパスワードが必要だったのである。
藤丸は本部に連絡を取り、スパイダーは理沙だった事、南海が
撃たれて重傷であることを告げる。更に原発のジャックはダミー
であり高速増殖炉を使ってツァリーボンバーの中身を爆発させ
ようとしている事を告げる。
施設のセキュリティを解くために自動解析プログラムを使うと
告げると自らはスパイダーを追う事を語る。

響はビーストと対決していた。響の作戦でビーストにイニシア
チブを取るがそこにレディバードがやってくる。銃を向け合う
中、レディバードは響を撃ち、それに反応して響はビーストを
撃つ。瀕死のビーストはレディバードが裏切ったと知り、爆発
と同時にかの国の軍隊が押し寄せる"聖なる行進"など本気で有る
のかと問い、自分たちはJとスパイダーに踊らされただけだと
告げる。
そしてビーストは立ち去るレディバードに向けて銃弾を放つ。

そんな中、サードアイでは理沙について調べ上げていた。
彼女の目的は日本を壊滅させる事にあるのだと判明する。
--------------------------------------------------------

スパイダーの正体は倉野理沙だった。彼女はかつてウィルスの
ブラッディ・マンデイを国内に持ち込んだ国際医科大の教授・
敷村荘介の娘だった。敷村と藤丸の父・竜之介とは親友の関係
であり、先のブラッディ・マンデイ騒ぎの際にどちらも命を
落としたものだと分かる。

肝心のハッカー同士の対決が実に分かりづらく、方法論も完全
に無視した流れで強引に解決に導いてしまう流れだった。

決してつまらない訳ではないが、相当脚本が荒く、整合性の問題
を完全に無視した流れは、今の日本のドラマ界のレベルを象徴
している。

彼らの両親が二人とも同じ志を持っていて、立場の違いが二つ
の全く別の結末を生んでしまったとの設定はとても面白い物だ
と思うが、理沙が藤丸を逆恨みするというのはちょっと理由と
して弱い。知的好奇心の為に藤丸の事をずっと見ていたとの
事ならば有る程度は納得できるのだけどね。

かの国の兵士の思惑とハッカーの思惑とJの思惑が複雑に絡むの
も面白いと思うが、脚本を煮詰めきれて居らず、かの国の兵士
が何故かJの後をついてきたり、レディバードとビーストの様に
違う国の人間が絡んでしまうと、かなり違和感が存在してしまう。

しかし原子力施設の扉をバーナーで破ろうとする所にセンスは
皆無だし、このドラマでは迫力を付けるためのものなのか、カメラ
を固定にしておらず、手ぶれがしてアップの映像は特に映像として
見づらい。

結局かの国は一切日本を侵略する意図は存在せず叛乱分子の
一組織の話という事だが、日本のドラマとしては珍しくかの国を
登場させる所は興味深い流れだった。冷戦時代のアメリカが
旧ソ連を意識した造りとなるように、日本でもっとかの国とか、
あの国とかその国辺りも敵対国として描くと面白くなるのではない
かなと思う。


高木藤丸 …… 三浦春馬 (コンビニバイト)
九条音弥 …… 佐藤健 (東都大学理工学部原子エネルギー工学科)
折原マヤ …… 吉瀬美智子 (撃たれたと思ったら生きてた)
加納生馬 …… 松重豊 (警察庁公安部公安特殊三課の現場捜査官)
南海かおる …… 芦名星 (警察庁公安部公安特殊三課の現場捜査官)
高木遥 …… 川島海荷 (藤丸の妹。)
朝田あおい …… 藤井美菜 (殺害される。別のドラマの影響か?)
九条彰彦 …… 竜雷太 (民自党)
水沢響 …… 黒川智花 (コンビニバイトNO2)

J・神崎潤 …… 成宮寛貴 (元テロリスト、今もテロリストかも)
K・安斎真子 …… 徳永えり (やっぱり生きていた)
ビースト …… 肥野竜也 (あおいを誘拐)
レディーバード …… 八代みなせ (拳銃をぶっぱなす)
モスキート …… ペ・ジョンミョン (犯人)
ホタル …… 金原杏奈
教授 …… 津嘉山正種

苑麻孝雄 …… 中原丈雄 (警察庁警備局長サードアイの最高責任者)
萩原太朗 …… 高嶋政宏 (サードアイ)
霧島悟郎 …… 吉沢悠 (サードアイ)
澤北美姫 …… 阿南敦子 (サードアイ・情報分析官)
琢磨洋子 …… 秋田真琴 (サードアイ・情報分析官)
海堂秀光 …… 又平デビット幸太郎 (サードアイ)
槙村慎二 …… 水上剣星 (飛行機内で奔走サードアイ・情報分析官)

八木佑介 …… 竹内寿 (遥の彼、サッカー部)
疋田光利 …… 矢柴俊博 (国立総合医科大付属救急救命センター)
竹内由希 …… 滝沢涼子 (内閣情報調査室調査官)
倉野理沙 …… 満島ひかり (特殊医療拘置所)
赤石一彦 …… 堀部圭亮 (特殊医療拘置所)
島村太 …… 藤木孝 (法務大臣)

高木竜之介 …… 田中哲司 (元サードアイ・殉職)
敷村荘介 …… 神保悟志 (国際医科大教授・テロとして殺害される)

小林海人、橋本来留美、前岡かお、小泉颯野、阿部智江子


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

inserted by FC2 system