チャンス
(2010年7月期、NHK土曜21時枠)

原作:小林慧
脚本:長川千佳子
演出:本木一博
音楽:小林洋平

http://www.nhk.or.jp/dodra/chance/


第5話 折れない心〜チャンス菊花賞挑戦!戦いの結果は!
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木川はチャンスの前足が骨折したことを告げる。
2013年・春。沙矢子は三津井に対してセカンドチャンスファン
ドを立ち上げたい事を告げる。桜田は中央競馬のジョッキー
に合格したことを告げる。

木川からチャンスの回復が予想以上に早いことを沙矢子に告げる。
桜田が木川の厩舎の騎手となった事に対して、沙矢子をお礼を
告げる。阪上から面倒をみてくれるようお願いされたという。
しかし木川はされだけではなく、彼はチャンスの事を一番知って
いる人物だとして評価していた。騎乗に関しては彼次第だと
告げる。
沙矢子は木川に独立した事を語ると、彼は沙矢子の今の目は
チャンスの目と似ている事を告げる。

沙矢子が三津井と立ち上げたのは"セカンドチャンスパートナー
ズ"だった。江藤は藤本に対してその事実を伝える。設立のため
の50億円のウチ、半分はバリューキャピタルジャパンが出資
しているという。移籍したのは鳳証券に勤めていた6人全員で
有ることを知る。三津井は沙矢子たちに対して、これまでの
投資家だけでなく、新たな投資家にも接触して、なんとか残り
の25億円を集めようと告げる。

沙矢子は早速投資家の串野に投資の話を告げるが、これまで
投資してきたのは鳳の看板が合ってこそだとして、新会社への
新規の出資を断られる。また上畑社長の元を訪ねると、彼は
沙矢子におかしな奴に会社が乗っ取られたときにはどうなるか
と思ったが、これからも喜んで応援するという。その際、三芝
電工に居た友人の後藤を紹介すると言われる。

隆子は馬の写真を撮りに厩舎を訪れていた。
隆子は日々チャンスの体が変わっている事に気がつき、すっかり
プロの体になった事を指摘する。木川に競馬に於いてプロと
はどんな存在かと尋ねると、折れない心を持ったものだという。
プロで有っても怪我や失敗は存在するが、どれだけ心を保つ事
が出来るのか。それが備わった馬は強いのだという。

三津井らの新会社に出資しているVCJの日本支社長・クラークの
元を訪ねると、彼からモンゴルへのインフラファンドを復活
させる事を聞く。7月に視察ミッションが有るので沙矢子にも
同行しないか?と誘う。しかし三津井は、セカンドチャンスの
ファンドに関してもまだ設立途中に有る状況で、それに参加す
べきか悩む。

一方東京ファンドの藤本は、田野崎興業と接触。
ヤクザ系の企業故に、社員の松本や富田も心配する。秘書を
している江藤も危険ではないか?とするが、金に綺麗も汚いも
無いとして藤本はそんな彼らも利用することを告げる。

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沙矢子は三津井や鳳証券社員たちと共に独立し、セカンドチャ
ンスパートナーズを設立を考える。資金集めと同時に、沙矢子
がオーナーである競走馬のチャンスの怪我が回復していく。

今回のセカンドチャンスは木川を中心とするものだった。
重賞レースの中でも、菊花賞だけを獲得していない木川の引退
前最後のチャンス。

冒頭から木川の容体の悪化が前振りとして描かれていたけど、
それが病気によるものなのか、単なる過労なのか。

ドラマの中では一番贅沢なチャンスという事もあって、負けて
もそれなりのドラマで締めくくるだろうし、今回のチャンスは
生活の基盤を揺るがすものではなく、夢の話でもあるので、
それ程の危機感は感じないものだった。

藤本が焦臭いことをしてまでも金を稼ごうとしている現実の中
に、どれ程沙矢子らが唱える人材同士の繋がりやピープル
ビジネスが存在するのか。
最終的には違法性を訴えられたり、そんなリスクで藤本が自滅
していくものだと思うが、セカンドチャンスは誰にでも有ると
いう事で、最後のターゲットは藤本に焦点が当たるのかも
知れないね。

モンゴルの投資話は相当贅沢な流れとして存在した。
ピープルビジネスというこのドラマのテーマの本質に繋がって
いく流れなので、こんな贅沢な海外ロケというのも有りなのかも
知れないが、モンゴルロケに於いてはドラマっぽいカメラワーク
ではなく、ドキュメンタリーっぽい構成の仕方をしていたので
興味深いものがあった。
そして何より、モンゴルの地で馬を走らせる遊牧民の姿を
見ることで寺山俊夫の言葉を思い出す辺りは、上手い挿入の
仕方だった。


藍田沙矢子 …… 藤原紀香 (鳳証券に勤めるキャリアウーマン)
藤本建治 …… 市川亀治郎 (東京ファンドコンサルティング代表)
木暮 淳 …… 堀部圭亮 (バー・アリソンのマスター)
寺山俊夫 …… 大地康雄 (北海道日高の生産牧場主)
寺山日出子 …… 宮下順子 (俊夫の妻)
三津井 隆 …… 浅野和之 (鳳証券専務)
桜田時生 …… 瀬川亮 (北海道門別競馬場の騎手)
御園隆子 …… 加賀まりこ (高名な女性カメラマン)
木川仙次郎 …… 宇津井健 (中央競馬のベテラン調教師)

山田忠彦 …… 升毅 (鳳証券上司)
堀秀彦 …… 小野寺昭 (投資家)
江藤卓巳 …… 滝藤賢一 (藤本の秘書)
熊田真澄 …… 日向とめ吉 (バー・アリソンの従業員)

福島 …… 大治幸雄 (鳳インベストメンツ)
鈴木 …… 川野直輝 (鳳インベストメンツ)
若林 …… 須田邦裕 (鳳インベストメンツ)
佐々木 …… 松下恵 (鳳インベストメンツ)

厩務員・及川 …… 鬼界浩巳
阪上由起夫 …… 大高洋夫 (調教師)
笠原直道 …… 高川裕也 (木川の弟子・中央の調教師)
富田 …… 市瀬秀和 (東京ファンド)
松本 …… 天野美佑 (東京ファンド)
串野 …… 山野史人 (鳳の顧客・投資家)
上畑 …… 伴大介 (鳳の顧客・投資家)
井沢正史 …… 松澤一之 (ジャパンアクアシステム社長)
後藤達彦 …… 堀内正美 (元三芝電工CEO)
アハマド …… ザカリア (UAEの投資家)
セリ …… 松岡俊道 (競走馬の競り)
実況 …… 廣田直敬 (競馬)

マハディ・バデル、岡田正典、岩寺真志


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