コード・ブルー / 2nd Season
(フジTV 2010年・1月期・火22)

脚本/林宏司
演出/西浦正記、葉山浩樹

http://wwwz.fujitv.co.jp/codeblue/index.html


第2話 自らの道

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耕作は祖母の絹江に頻繁に訪れている山田太郎について誰なのか
尋ねるが知らないという。
田沢悟史はALSでこの病院に入院することになった。DNRオーダ
ーによって延命を拒否している。転院させる事も出来ず、この
ままここにいて貰うことになる。
一方緋山が検診をしない事を知った白石は彼女に検診を受けさ
せようとする。自分の症状を橘の耳に入れたくないという緋山。
心臓外科の柏原は秘密を厳守してくれるとするが、白石の行動
を不信に思う。一人でもライバルを減らしたいのでしょう?と
いう緋山に対して僻み根性は辞めてとピシャリ。

そんな中、脳腫瘍の患者・小宮山が運ばれてくるが、脳のブレ
ーキが外れて一時的に理性を失った状態で有り、辻看護師や
園田医師は対応に苦慮する。
更に夫婦ゲンカに於いて灰皿を投げて当たったとする北山治と
弓子が運ばれてくる。
更に52歳で皺取りの為にボツリヌストキシンを打ったという
患者・大森奈津もやってくる。注射後だるくなったという。
彼女はAnti-Ageマニア。衛生が心配されるタイで注射を打った
との事で感染症が心配される。
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人は無いものをねだる生き物なのか。
他人と比較してみた時に劣る自分に悔やんでみたり意気消沈
してみたり、その現実が受け入れられず無理難題を語ってみた
り。

時の流れの無情さと同時にそれを受け入れなければならない
とする現実が描かれ、その流れに逆行しようとしたときには
まるで天罰を与えるかのように死の現実が訪れてしまうという
何とも皮肉な展開が用意された。

ドラマが終わってみると、生きているものと亡くなってしまう
もの、生きていても記憶を失っているものなど、それぞれ
三者三様のバラエティ溢れる結末を用意した。

こう言っては何だが生きて欲しいと思うモノにはきっちり生を
実感させる結末を用意しているところが、ドラマとしての
後味の良さに繋がっている。行っている内容は限りなく、
成長過程の苦さや辛い現実なのに、それでもさっぱりとした
感じの結末で、次に進もうとさせてくれる。

性格が固定されることなく、少しずつ変化している所はこの
ドラマの面白いところで、耕平はシーズン1に比べて随分
周りとの関係や周りにいる人たちの事を気にするようになった
し、白石恵と緋山美帆子は二人が吐露し有ったように、
自分のことになると子供のように震える臆病者と、患者のこと
を思っているフリして意のままにならないと我慢にならない
傲慢さが出てきたり・・・
相変わらずマイポースな藤川だけど、自分をよく知っている
と橘から評価された。

冒頭やエンディング前で、哲学的な語りが挿入されたり、
エレベーターに於ける偶然的・必然的な出会いの中で語り明か
される核心的なやりとりを見ているとやっぱり「グレイズ・
アトナミー」っぽさを感じる。

藍沢耕作 …… 山下智久 (フェロー)
白石恵 …… 新垣結衣 (フェロー)
緋山美帆子 …… 戸田恵梨香 (フェロー)
冴島はるか …… 比嘉愛未 (フライトナース)
藤川一男 …… 浅利陽介 (フェロー)

田所良昭 …… 児玉清 (救命救急部部長)
森本忠士 …… 勝村政信 (整形外科が専門)
梶寿志 …… 寺島進 (ベテランパイロット)
西城章 …… 杉本哲太 (脳外科部長)
三井環奈 …… りょう (産婦人科と新生児医療の専門医)
橘啓輔 …… 椎名桔平 (翔陽大本院から)

轟木聖子 …… 遊井亮子
安西康行 …… 樋渡真司
辻陽子 …… 垣内彩未 (看護師)
園田大介 …… HILUMA (医師)

田沢悟史 …… 平山浩行 (ALS難病。はるかの彼)
藍沢絹江 …… 島かおり (軽度の認知症、耕作の祖母)
白石博文 …… 中原丈雄 (恵の父)
絹江を尋ねてきた …… リリー・フランキー

北山弓子 …… 竹下明子 (一目惚れされた治の妻。灰皿投げた)
北山治 …… 渡辺憲吉 (脳腫瘍)
小宮山 …… 有福正志 (脳損傷)
大森奈津 …… 佐藤直子 (ビブリオ・バルニフィカス感染症)
静江 …… 酒井麻吏 (妻)
井上正俊 …… 白倉裕二 (鉄骨の下敷き、大血管損傷)

小山かつひろ、加門良、小野敦子、出口哲也、越智俊光

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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