同窓会 〜ラブ・アゲイン症候群
(2010年4月期・テレビ朝日・木21時)

脚本/井上由美子
演出/藤田明二ほか
プロデューサー/黒田徹也、清水真由美

http://www.tv-asahi.co.jp/dousoukai/


第1話 30年ぶりの再会…事件が始まり私は壊れた

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宮崎家はこの日、新築3年目にして夫・誠一郎がリストラに合っ
た為にローンが払えず引っ越しすることになる。引っ越しの
片付けをしている朋美の前に"牧ノ台中学"の同窓会のハガキが
出てくる。すっかり返事を出し忘れていたが、今日がその日で
有る。しかしそれどころではないと呟く。それを知った夫は
行けば良いと告げるが、引っ越しの日に行くほどのことでもな
いと告げる。

一方、愛人の娘・真奈との関係に悩む、陽子。真奈は辺りに
物をまき散らしてしまい、収拾がつかない。陽子は夫の正隆
がやってくると全てを彼に任せて出て行く。

その頃刑事の杉山浩介は麻薬の取引現場で張り込みしていた。
売人がやってくるのを見ると事情聴取し捕まえる。浩介に
ナイフを持って襲ってくる男をなぎ倒す。

引っ越し先が線路脇のアパートの一室だった事で、娘の彩と
息子の達也は不満を示す。こんな家では友達は呼べないという。
なんとか明るく振る舞う朋美だが、夫の態度、そして子供達の
態度に呆れて外に飛び出す。しかし誰も追い掛けてくる家族の
姿もなく、空しさが漂う。そんな朋子のポケットには同窓会
の知らせのハガキが入っていた。

ジャーナリストの大久保真一はこの日、テレビキャスターの
高村亜紀と一晩を過ごしていた。しかし真一はこれで別れよう
とすると、亜紀は仕事が出来る以外、貴方は人生に何もない
と言われる。家族とも疎遠になり友達だっていないこと。しかし
真一は気にする様子も見せず、関係はこれまでだとすると、亜紀
はたじろぐ。真一は今日が同窓会である事をハガキで見て知って
いた。

朋美は同窓会の会場へとやってくる。陽子の姿を見るが、
着飾っていて声を掛けた瞬間、自らの姿に知って隠れてしまう。
すぐにホテルに備え付けのブティックに行き、白いドレスを
購入しようとするが、手持ちの金がない事に気がつく。
しかし店員が別の客と接客しているのを知ると、そのまま服を
持って店を出てしまう。

いよいよ同窓会会場へ。
当時仲良かった、板倉真理子、福島和彦、亀村太一らの姿も
合った。杉山浩介が話題にあがり、彼が来ているか陽子は探し
ていくと、その時遅れて浩介が入ってくる。
当時生徒会長だった和彦から、来年の3月で牧ノ台中学が閉校
になるために同窓会を企画したことを告げる。

二次会は、太一が経営している店"亀ちゃんの店"で飲むことに。
みんなで近況を話し合い、互いに幸せである事を確認する。
そしてお開きになると、板倉は福島と、陽子は真一と、浩介は
朋美と一緒に帰ることになる。
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30年ぶりの同窓会で再会する仲間達。
45歳という年齢に差し掛かる中年の男女は、どんな悩みを抱え、
どんな現実を生きているのか。

家庭で抱える問題を余所に、古き良き時代だった中学時代の
仲間達との再会によって、現実逃避するには最高のシチュエー
ションが用意された。
同窓会に出られる人は、名刺を差し出せる人だとする誠一郎の
セリフがまさに的確に現実を捉えており、ここに出られた仲間
たちはある意味現実で苦労しながらも、それなりの人生を送って
いる事は伺える。

井上由美子さんの脚本と言うことで、「SCANDAL」様な失踪が
関係していく内容だけれど、雰囲気としてみれば同枠で放送
された大石静さんの「四つの嘘」を彷彿とさせる様な内容で、
より一ランク年齢設定を上げたような感じのドラマだ。

学生時代の時と比べて、人生経験も豊富で、男女の関係
を経験している中で、現実という物が分かって、なかなか生活
上の変化というものが感じられない年齢であり、先も知れた
人生の中で、同窓会での出会いがどんな化学変化を起こすのか。

人は変わるとか、人の性格はなかなか変わる物ではないとか
色々と言われるけれど、朋美と浩介の関係は、中学時代をその
まま再現するような関係で、今でも一定の距離感を保っている
所は興味深い。

男女の関係に於いても、中学時代にはなかなか一歩踏み出せな
かったものが、ある意味自由に関係を進めることが出来る年齢
でもある。

これまで築き上げてきた家庭を崩してでも、学生時代にやり残
した関係を貫き通していくのか。

色々と書きたいネタは有るのだが、追々展開と共に言及していく
事になると思う。
取りあえずこのドラマ枠は、どんなに名作ドラマを描こうとも
視聴率に直結しない枠でもあるので、制作陣としては忍耐力が
必要かな。


宮沢朋美(45) …… 黒木瞳 (光和大付属病院でパート)
杉山浩介(45) …… 高橋克典 (刑事)
西川陽子(45) …… 斉藤由貴 (主婦)
大久保真一(45) …… 三上博史 (週刊プライム編集長)
宮沢誠一郎(48) …… 吹越満 (失業中、慶應出)
亀村太一(45) …… 六角精児 ("亀ちゃんの店"経営中)
杉山佳奈子(37) …… 須藤理彩 (妻)
西川正隆(47) …… 神保悟志 (外食店)
江川麻美(41) …… 芳本美代子 (真一とは別居7年)

宮沢彩 …… 大平うみ (娘)
宮沢達也 …… 嘉数一星 (息子)
福島和彦 …… 尾美としのり (国交省勤務)
板倉真理子 …… 宮地雅子 (平凡な主婦)
大野真弓 …… 大島蓉子 (光和大付属病院でパート)
島田珠恵 …… 佐藤詩子 (光和大付属病院でパート)
菊川早苗 …… 野波麻帆 (西川正隆の愛人)
竹原俊太 …… 八神蓮 (刑事、浩介の部下)
高村亜紀 …… 真野裕子 (TVキャスター)
西川真奈 …… 熊田聖亜 (愛人の娘)
浩太 …… 鈴木勝吾 ("亀ちゃんの店"従業員)

春海四方、篠原愛実、栗田将輝、出町勇人、三浦透子
山口芙未子、平塚真介、柳東士、内藤均、Kenny、Duru


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