崖っぷちのエリー
この世でいちばん大事な「カネ」の話
(2010年7月期・テレ朝金曜21時枠)

原作:西原理恵子
脚本:佐藤久美子
音楽:仲西匡
演出:塚本連平、白川士
チーフプロデューサ:深沢義啓
プロデューサ:奈良井正巳、川西琢、井上竜太

http://gakeppuchi.asahi.co.jp/


第2話 母ちゃん上京!涙のデビューと欲望の罠
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美大に入るために上京したが周りは皆リッチな人たちばかり。
絵里子はなんとかキャバクラの勝負で勝ち取った5万円を、
帰宅早々相原家の面汚しと呼ばれる竜次に取られてしまう。
必死に追い掛けるが購入したのり弁を落とし、しかも上京して
きた母・光代とぶつかりねんざさせてしまう。

光代が上京したのには理由があった。
室戸に住む源造叔父さんに、父・正造が金を借りたまま亡くな
ったというのである。しかもその額・1000万円。東京で働いて
金を返すと告げる。絵里子も美大を辞めて働くと言うが、母は
何のために100万円を貯めたのかとして、止められる。

毎日キャバクラでコツコツ働いても月に30万円にしかならない。
絵里子は学校に通いながらなんとか金を稼ぐ方法を考えると、
その時、ユカとアミが水嶋龍一郎というイラストレーターが
書いたリトグラフが一枚300万円で売られている事を知る。
絵里子は自分もイラストを書いて儲けると言うと、ユカたちも
彼女をおだてて、出版社に持ち込みをしてみればどうかと
告げる。

絵里子は早速サンプル画を持って出版社を回る。
一つ一つ虱潰しに出版社にアポをとるが、全く取り合ってもら
えず、文暁社に寄るもやっぱり担当者は取り合ってくれなかった。
隣の社屋に別館が有ることを知り立ち寄ってみると、編集長の
梅本は競馬に熱中し、他の社員もやる気が無さそうにしていた。
するとそこに正宗がやってくる。ここが先日撮影された週刊
秘宝の現場だったと知り、絵里子は激怒して飛び出してしまう。

タケルに愚痴をこぼす絵里子。もっと大人の対応が出来無いのか
とタケルに言われてしまう彼女。

そんな中、絵里子はキャバクラへと仕事に出向くと、そこに
Primaveraの次期編集長だとおだてられる野々宮春樹という
男性が居た。それを知って絵里子は熱心に売り込みをする。
すると絵を見てあげるのでいつでも会社に来なさいと言われる。

早速翌日、彼の働くマガジンダイアリー社へと足を運ぶ。
野々宮を見つけて交渉するも、ウチの雑誌には合わない絵だと
してあっさりと断られる。我々は最先端の画風と上品な絵を
求めているとして、帰るよう告げられる。
しかしその時、担当のイラストレータが倒れたと報告があり、
それを耳にした絵里子は、自分にその仕事をさせて欲しいと
頼む。なんとか確約を得た彼女は、締め切り日の4日後までに
イラストを書くために、キャバクラも一時休みにして絵を描く
事になる。

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なんとか貧乏から抜け出すため、幼少から得意だった絵に活路
を見出そうとするも、なかなか上手くはいかず、更には父親が
残した借金が一千万円も有ることを知る。形振り構わず絵の
仕事を取ろうとするが・・・

もの凄い額の借金が有るも、それを上回るほどのバイタリティ
溢れる絵里子と母・光代。
酷いことを言われてもめげずに、ひたすら仕事を得るために邁進
する。

貧乏という事を絡めたい気持ちは分かるのだが、毎回主人公を
惨めな境遇に落とすために貧乏を強調しすぎている様な感じも
する。イラストの採用云々と貧乏な境遇というのは、冷静に
考えれば関係のない事だ。

しかしこのドラマ、気楽に見られるもので、今回も相変わらず
好感度の高いドラマだった。

キャバクラの葉子が絵里子の応援をしてくれたり、鴨田が彼女
の仕事に協力してくれたりと、周りの人に恵まれている感じが
良いよね。

今回は仕事を取るために体を売るのかどうかという話だった。

形振り構わない姿がある中でも、彼女の中に線引きがしてあり、
容易に体を武器にはしていない事。
キャバクラなどの水商売で働く姿がある中でも、生々しくなら
ないところは、このドラマの良さで、好感の持てる所だろう。

基本的に苦学生のドラマは主人公に共感しやすく、今のご
時世の中、金を求めて藻掻く中でも腐らず生きている所は、
共感が得やすいのかも知れない。

渡辺えりさんの巨乳が凄かったが、あのキャラならば案外
キャバクラの客対応で働いても受けそうな気がする。


相原絵里子 …… 山田優 (大富豪漫画家が夢)
鴨田丈一 …… 塚地武雅 (元戦場カメラマン)
平泉正宗 …… 小泉孝太郎 ("週刊秘宝"編集者)
氷室竜次 …… 田中要次 (絵里子の親戚)
梅本勝男 …… 大杉漣 ("週刊秘宝"編集長)
相原正造 …… 陣内孝則 (絵里子の父)
相原光代 …… 渡辺えり (絵里子の母)

酒巻謙策 …… 升毅 (桜華美術大・教授)
ユカ …… 中園友乃 (桜華美術大・生徒)
アミ …… 井村空美 (桜華美術大・生徒)
タケル …… 濱田龍臣 (いじめられっ子)
春日太郎 …… 仲本工事 (キャバクラ"フェニックス"店長)
浅川葉子 …… 佐藤江梨子 (キャバ嬢)

野々宮春樹 …… 鈴木一真 (出版社)
礼子 …… 比企理恵 (出版社)
社長 …… 矢柴俊博 (出版社)
相原源造 …… 河原さぶ (叔父)

すもも …… 石井美絵子 (文暁社別館)
小湊進 …… 中原和宏 (文暁社別館)
矢野 …… 八神蓮 (文暁社別館)

桜観

川俣しのぶ、高田裕司、五辻真吾、大塚ヒロタ、義達祐未
久野知美、秦みずほ、梅田希、篠田涼也、原正幸
ニコラス・エリクソン


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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