GM 〜踊れドクター
(2010年7月期・TBS日曜21時枠)
General Medicine

脚本:林宏司
演出:武藤淳、生野慈朗、渡瀬暁彦
医療監修:生坂政臣
プロデューサー:鈴木早苗、飯田和孝

http://www.tbs.co.jp/GM-odore/


第4話 リストラ
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とても暑い日。漆原は氷室の一声でリストラの対象者となる。
成り行きでリストラされてたまるかという漆原。そんな二人の
やりとりを見て桃子は、一人でも味方を付けてリストラを阻止
しましょうと告げる。漆原は曽根に何とかリストラから外して
欲しいと頼むと、取りあえず医者らしい所を見せたらどうかと
言われる。

英雄は後田にもダンスの練習をさせる。
そんな英雄の元に漆原がやってきて、味方になって欲しいと
頼む。英雄は話しを聞いて欲しければ、取りあえず踊ってみろ
と告げる。しかし失望するようなパフォーマンスを見て、医者
だけでなくダンサーとしても失格だと告げる。

桃子は本木と漆原について話し合う。漆原は決して外来患者は
診ない人で、冠婚葬祭を取り仕切ることで立場と地位を築き
挙げてきた人だという。桃子は悪い人ではないというが・・・
本木はいい気味だと告げると、そんな二人の会話を漆原の息子
颯太は耳にしてしまうのだった。

そんな中、病院に平憲一(50歳)がやってくる。
最近食欲がないという彼は微熱があり低血糖の症状。単身赴任
で栄養が不足しているのではないかとして、ブドウ糖を注入
する事になる。
しかし暫くすると突然痙攣が起こり、すぐにセルシンを静注
することになる。しかも呼吸が異常だと知り、挿管する。

その頃英雄は病院内で颯太を見掛けて、踊りを踊らせる。
アミー&ゴーJr.として活躍しないかと誘う。

憲一の痙攣の原因を調べる。脳のCTでは異常はなく、低ナトリ
ウム血症ではないかという。低ナトリウムになる原因として、
肺炎か髄膜炎の合併症が考えられるという。取りあえず一日の
水分量を制御するために800mm制限を出す。

そんな中、漆原の人の良さが分かるとするDVDが見つかる。
秘蔵VTRだとするが、そこには安来節を踊る彼の姿があった。
過去に明峰の鶯谷分院時代に、彼はこれを使って出世街道を
掛けあげた事を聞く。

憲一の病状が分からぬまま4日が経過。
少し頭痛がすると言っていた憲一の気分も晴れやかになって
いた。鎮静剤として使ったのはドルミカムなのか?と言われると
漆原を驚く。憲一は自ら医療系の会社にいることを告げる。

そんな中、ヨーロッパ旅行に行っていたという妻・純江が
病院にやってくる。明日には退院だと知ると、妻はすぐに帰って
しまう。しかし純江が咳き込んでいる姿が有った。
憲一に知り合いの中で結核の人が居るか尋ねると、親戚が三人
それで入院しているという。もしかすると憲一は結核性髄膜炎
を引き起こしており、それで低ナトリウムになったのではないか
という。すぐに腰椎穿刺を行うことになり、結核ならば隔離が
必要だという。
しかし腰椎穿刺を担当した町谷玲奈は、上手く針を刺すことが
出来ず、血性髄液になってしまう。再検査までは1週間以上
かかるとして、すぐに結核かどうかは分からなくなる。
それども英雄は取りあえず、イソニアジド、ピラジナミド、
リファンピシン、エタンブトール投与を早急に始めることを告げ
結核だとしたら確定診断の後では遅いことを告げる。特に結核性
髄膜炎で有るとするならば、致死率は20%から50%だという。

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家族には良い格好をしていた漆原。現場では出世路線から外れ
て、他の医師たちからもあまり良い評判をされていないのを
息子は耳にしてしまう。
そんな彼が、医師として患者と向き合う内に、軌道を修正して
いく話。

患者は嘘をつくもの。
そんなテーマの下で、端から患者の事を疑って掛かる「Dr.ハウ
ス」。皮肉にも信じてしまった漆原先生たちは、患者によって
翻弄させる。

「Dr.ハウス」などでも度々感じるけど、薬の怖さというもの
を感じる内容だ。

何と言っても今回、ビタミンのB1の欠乏が事の発端だった。
それがブドウ糖を投与しただけで、ウェルニック脳症となり、
最終的にはウェルニックコルサコフ症候群となった。

結核性髄膜炎とか腎不全、チアノーゼ、肺水腫、急性心不全
まで引き起こした事で、初動捜査ならぬ、初期治療を誤った
だけで死の一歩手前まで来てしまうという所が実に恐ろしい。

医者として本来あるべき姿を描いていく事。プライドとは何な
のかというものを展開上示していくような流れに繋がっていく
が、辞めない勇気は有るけれど、土下座するのを格好良いと
して息子を説得するには、少々無理があったのかも知れない。

クリプトコッカス症を引き合いに出した桃子は結構医師として
知識を持ち合わせているのかなと思わせた。


後藤英雄 …… 東山紀之 (明峰大学付属病院スーパードクター)
小向桃子 …… 多部未華子 (研修医)
氷室慎太郎 …… 椎名桔平 (部長、浮気して離婚、降格)
漆原誠司 …… 生瀬勝久 (総合診療科の医師)
本木健介 …… 大倉忠義 (看護師)
後田淳 …… 吉沢悠 (医者、対人恐怖症)
大山剛三 …… 大和田伸也 (学長兼院長)
曽根智雄 …… 八嶋智人 (事務長)
町谷玲奈 …… 小池栄子 (医者、手術が好き)

平憲一 …… 小林隆 (父、失業中)
平颯太 …… 岸本慎太郎 (息子)
平純江 …… 広岡由里子 (妻)

しのへけい子、大川明子


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