GOLD (2010年7月期・フジ木曜22時枠) 脚本：野島伸司 音楽：千住明、池頼広 プロデュース：東康之 演出：河毛俊作、加藤裕将、石井祐介 http://www.fujitv.co.jp/GOLD/index.html

第2話 女の子の育て方
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悠里は娘の晶と共に雑誌社の取材を受ける。
イケメンカメラマンの宇津木洋介から誉められまくる晶。
年頃の娘が言い寄られて悠里が心配するかと思いきや、全く
安心しきった表情にリカは不思議に思う。
インタビュワーに対して、女性が持って欲しいのは正義感で
有り、それは愛だけを真っ直ぐ見つめていく事だという。

洸の元彼女の椎名涼子が悠里のオフィスにやってくる。
彼女は突然洸の子供を妊娠していると告げる。悠里は何の躊躇
いもなく、"おめでとう"と告げる。

食事の際に家族会議になる。
本人は既に別れた事を告げ、病院に行くべきだという。
それに賛同するのは蓮見丈治だった。まだ学生だからという事
を告げると、悠里は経済的な事は面倒見られると告げ、洸には
責任が有ると語る。何より早乙女家のDNAである事を指摘する。

リカは明石辰也の部屋にいた。
次男の廉が家を出て父の家で世話になっていたのである。
辰也はピザ屋に払う金が無かったとしてリカを呼び出した格好
だった。リカは純粋に金メダルを取ることはそんなに大事なの
か?と問う。まるで金メダルに取り憑かれているかのようだと
の事。しかし廉はメダルというよりも修一伯父さんの仇討ちで
有り早乙女家の悲願であることを告げる。スポーツは参加する
事に意義があるのではないか?というリカに対して、それは
世界と実力に開きのある人の言葉で、金メダルを取ることは
世界で一人の選ばれしモノになる事だと告げる。

相変わらず悠里の元には、丹波聖子からクレームの電話が鳴って
いた。貴方にビーチャイ、プアチャイという資格が有るのか?
という聖子に対して、悠里はあなたの名前は何か?と問う。
名前がなければ幽霊と同じ事だと告げる。

リカは移動中の車の中で悠里に、先日インタビューで語っていた
愛だけを真っ直ぐ見つめていく事が女性の正義感だと言って
いたことに対して詳しく話しを聞く。すると女性の脳の前頭葉
には買い物脳が存在している事を告げる。男性に求めるものは
そんな買い物脳を満たすことの出来る経済力。夫婦喧嘩の8割は
金のことだという。やがて愛とは凍り付くもので、所詮女は
金であり買い物したい脳だと言うと、愛だと主張していたリカ
は言葉を失ってしまう。
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悠里の前に、長男・洸の元彼女がやってきて妊娠した事を告げ
る。突然そのような事を言われた彼女はどのような態度に出る
のか。

悠里とリカのやりとりが面白いだけに、この部分だけを抽出する
様なドラマを作ればそれはそれで面白いのだろうね。
その辺を割り切ってみるととても面白いのだけど、徐々に悠里
のイメージが壊れていく気がする。

野島伸司さんはドラマ界のあだち充って感じで、どんなネタで
製作しても平均以上のドラマを作ってしまう所は凄いね。

悠里が何故リカを採用したのか。
リカの言動は行きすぎた行動を取る悠里の柔軟剤になっている
事は明らかなんだけど、"私リカちゃん"をやらせる為だけに
彼女に決定したのかと思わせる様なネタで締めくくった。

当初随分堅いイメージの有った悠里が、どんどん崩れていく様で
逆に言えば人間味が見え始めたことで、単に視聴者や読者を
挑発している感じではなくなっている所は、このドラマを見や
すくしている要員なんだろうね。

さて今回は洸の問題を取り上げた。
息子の元彼女が妊娠だと聞いても全く動じない悠里の堂々と
した態度と、理論武装した彼女の経営者としての手腕を見た
ような気がする。
親子の縁を切れと迫る非情な行動の先にも、計算高く家族の
絆を守るための優しさが存在していて、単なる教育ママでは
無く家族というものの大切さが分かっている所が、現在
マスコミでも取り上げられている由縁なのだろうね。

なんでも人を選別していく悠里の理論は正直あまり好きに
ならないのだけど、納得する部分も多く、長いセリフの役と
いうことで、天海祐希さんの負担も大きそうなドラマだ。

晶と丈治の関係にも言及された。
17歳の彼女のことを子供扱いしている訳ではない所は、悠里に
プロポーズした事実を正直に話した所でも明らかだけど、
大会前にそれを告白してしまうと、メンタル的に辛そうな内容
ではある。すぐに別の男性と出かけてしまう辺りは、少々安易な
感じだけど、悠里が目指しているオリンピックに向けて、
なかなか気苦労の絶えない状況を描いているなという感じがする。


早乙女悠里 …… 天海祐希 (42歳、カリスマ美容研究家)
新倉リカ …… 長澤まさみ (24歳、悠里の秘書)
早乙女洸 …… 松坂桃李 (20歳、悠里の長男、水泳)
早乙女廉 …… 矢野聖人 (18歳、悠里の次男、陸上)
早乙女晶 …… 武井咲 (17歳、悠里の長女、高飛び込み)
早乙女朋 …… 大江駿輔 (10歳、悠里の三男、体が弱い)
早乙女修一 …… 水上剣星 (享年22歳)
明石辰也 …… 寺島進 (44歳、悠里の別居中の夫、レスリング)
丹波聖子 …… エド・はるみ (43歳、スポーツクラブの清掃員)
丹波勝 …… 水野真典 (18歳、引きこもり)
相馬幸恵 …… 賀来千香子 (40歳、エステ部門の責任者)
蓮見丈治 …… 反町隆史 (38歳、元水泳選手で洸・廉・晶のトレー
ナー)
早乙女惣一 …… 夏八木勲 (父、日体協会長)
保坂次郎 …… 志賀廣太郎 (運転手)
館川博 …… 伊藤正之 (教育関係)

椎名涼子 …… 波瑠 (洸の元彼女)
椎名哲夫 …… 平田満 (涼子の父)
宇津木洋介 …… 綾野剛 (カメラマン)

吉田羊

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)