GOLD
(2010年7月期・フジ木曜22時枠)

脚本:野島伸司
音楽:千住明、池頼広
プロデュース:東康之
演出:河毛俊作、加藤裕将、石井祐介

http://www.fujitv.co.jp/GOLD/index.html


第4話 焼かれた人形-子を亡くした全ての母へ
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悠里はテレビの討論番組で深刻化するイジメ問題について意見
を求められる。この手の問題は以前より何度も討論されてきて
いるが、未だに同じような事を繰り返し話し合いされている
所を見ると永遠に無くならないものだという。いっその事、
小中学の私立学校を撤廃させるべきではないかと告げる。
今の状態はリーダーが見つかりずらい環境にあり、昔は多少の
いざこざが有ったが、通過儀礼のような物で、親分は子分を
守る存在で秩序を保っていたという。愛すべきボス猿の存在だ
という。

悠里のエステで、客の一人がエステ部門の責任者の相馬幸恵に
ついて、他のスタッフにある事実を告げる。あの人は自分の子
を殺しているのだという。

一方リカは帰宅する際にコンビニで買い物した後、マンション
へと戻ると、廉が柄の悪そうな男たちと居るのを見てしまう。
リカは不良との接触を避けようとするが、彼らは中学時代からの
友達だという。
今の時代は子供の頃から、金持ちは私立に行き、貧乏人は公立
に行くような時代だという辰也。洸はかつて不良と対峙して
いた時があったという。悠里が説得して私立に転入させたと
いうが・・・

一方晶の問題を話し合う。
晶は自分と宇津木の関係を認めないならば飛び込みはやらない
と言う。飛び込みで金メダルを取ることは自分の夢ではなく
母親の夢だという晶。しかし洸はそれを否定し、きっかけは
ともかく晶は目標に向かって頑張っていたという。悠里は二人
の関係を認めないと告げたとの事で、晶は家を出たまま戻らずに
居た。洸は自分が解決しようかと告げるが、悠里は丈治に辰也
を一緒に連れて問題を解決してと告げる。悠里は宇津木の事を
単なる金目当ての男ではなく、それ以外の目的を持って接して
来ていると告げる。

エステスタッフたち悠里の元へやってくる。
相馬がかつてパチンコに夢中で、車内に三歳の息子を残して
熱中症で死なせてしまった事実を語る。しかし悠里はその話を
聞いても人事に口を挟むつもりか?として、スタッフの意見を
一蹴する。
悠里はリカに相馬との関係を話す。
彼女を雇ったのは能力が有ったからであること。彼女が事件を
起こしたときに、悠里は朋を妊娠しており、病院で検査しに
来たときに彼女が子供を連れて走り込んできたという。取り乱
して狂人のような姿で、血の涙を流していたという。あんな
姿を見たことが無く、彼女を雇おうとしたのもそれがきっかけ
だという。

悠里は自分の店に相馬を呼び出すと、二人で飲む。このままだと
迷惑がかかるとして、相馬は仕事を辞めるとするが、今日は
その話は止めて飲もうという。自分は滅多に誉めないが、貴方は
この10年立派だったと告げる。

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エステで働いている女性・相馬には、意外な過去の傷が存在し
た。そんな過去を知っている人物が現れた事で、エステ従業員
の全ての人物に噂は駆け回り、人事の問題へと発展していく。
悠里がとった決断とは?

今回はイジメの問題という事で、何時の時代も決して無くなら
ない普遍的な問題を描いた。
いつもは冒頭から悠里の語るセリフに一理あるなと思ってみて
いるけど、今回は少々イジメ問題とは違うところで動いていた
感じのする話だった。
公立か私立かの問題を持ち出したときは、やや的外れな感じが
するものだったし、昔と比べてしまうこと自体に無理がある
気がする。

悠里は自分が受け入れられない価値観を持つ相手を、とことん
追い込む所が有ると思ってみていたけど、その価値観の中には
懐の広さみたいなものがあって、凄惨な過去を持つ人物で有っ
ても、上手く人間性をすくい取っている感じがする。

人間ならば一度の失敗は誰にでも有るものだけど、その一度の
ミスが絶望へとならない為に、上手くフォローしている姿があ
った。

焼けた人形を置いたのってエド・はるみかと思ってみていたの
だけど、悠里の元に口添えしにきた従業員によるものだった
のかな。聖子は悠里に色んな難題を突きつけて、彼女のリアク
ションを精査しているのかと思っていた。

前回に比べるとややリカとのやりとりに精彩は感じなかった
けれど、その分新たな展開を予期させる色んな事実が発覚する。

悠里が相馬の事を思う気持ちは、同じ女性として、母親として
の繋がりを感じていたが、その中に兄を自殺で失った事への
気持ちというのも含まれているのかと思っていたけど、兄の
自殺に関しては、どうやら悠里は知らないみたいだ。
それどころか悠里の知らないところで兄が子供を産むことなど
可能な行為なのか?
前回、丈治が廉の前で意味深なことを言っていたし、子供たち
の出生の秘密は今後とも興味深い要素として存在していそうだ。


早乙女悠里 …… 天海祐希 (42歳、カリスマ美容研究家)
新倉リカ …… 長澤まさみ (24歳、悠里の秘書)
早乙女洸 …… 松坂桃李 (20歳、悠里の長男、水泳)
早乙女廉 …… 矢野聖人 (18歳、悠里の次男、陸上)
早乙女晶 …… 武井咲 (17歳、悠里の長女、高飛び込み)
早乙女朋 …… 大江駿輔 (10歳、悠里の三男、体が弱い)
早乙女修一 …… 水上剣星 (享年22歳)
明石辰也 …… 寺島進 (44歳、悠里の別居中の夫、レスリング)
丹波聖子 …… エド・はるみ (43歳、スポーツクラブの清掃員)
丹波勝 …… 水野真典 (18歳、引きこもり)
相馬幸恵 …… 賀来千香子 (40歳、エステ部門の責任者)
蓮見丈治 …… 反町隆史 (38歳、元水泳選手で洸・廉・晶のトレー
ナー)
早乙女惣一 …… 夏八木勲 (父、日体協会長)
保坂次郎 …… 志賀廣太郎 (運転手)

宇津木洋介 …… 綾野剛 (カメラマン)
幸恵の子供 …… 野口晃平

宮本裕子、清水沙映、神農幸、上原由恵、浅見小四郎
白石タダシ、長谷川公彦、諏訪太郎、鈴木アキノフ、野間慎平
三宅克治、中野寛大


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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