GOLD (2010年7月期・フジ木曜22時枠) 脚本：野島伸司 音楽：千住明、池頼広 プロデュース：東康之 演出：河毛俊作、加藤裕将、石井祐介 http://www.fujitv.co.jp/GOLD/index.html

第5話 真夏のプールサイド-母は長男を抱いた
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宇津木の父は修一だという。

悠里はクレーマーとして何度も電話が掛かってきた聖子と会話
する。彼女は自らをクリーニング業だと名乗り、忙しさにかま
けて息子の教育を誤ったという。悠里はまずは子供を開かずの
部屋から出さないと行けないことを訴える。男の子は女の子よ
りも子育てが難しく、男子は妙なプライドが左右するという。
女性の場合は何度も成長の過程でメタモルフォーゼするので
強くなるのだという。それでも弱くなる時は誰かの助けが必要
との事。悠里は妙に親近感を覚え、彼女に実際逢ってみない
かと呼びかける。

丈治は悠里がクレーマーの女性と会話しているのを知って、
リカにスパイをしてくれるよう頼む。

丈治は悠里と宇津木の件で話し合う。修一の息子という件で、
本人はそう思いこんでいること。嘘ならばそれを吹き込んだ人物
が居るハズであり、取りあえず母親が誰なのか調べてみよう
という。悠里は知っている限りではそういう女性が居なかった
事を告げる。丈治もオリンピックでそれどころではなかったと
当時を振り返る。

リカは悠里にすり寄っていく。私が社長を思う気持ちは誰にも
負けないという。見ず知らずの人に相談するなら私に相談して
欲しいと告げる。それを断られるとリカは、それならば自分の
相談に乗って欲しいという。私は社長と仲良しになりたいの
だという。悠里が電話で会話している人物の名前を聞き出そう
としていると、悠里は丈治に頼まれた事を既に察していた。
社長を裏切った者だとされるリカは、つい出来心である事を
告げ許しを請う。裏切りのメモをヤギの様に食べなさいと
言われ、仕方なく食べることにする。

悠里は丈治に電話の相手は、現在は攻撃的では無いことを告げ
安心だとするが、得体の知れない女だという。悠里は互いに
母親としてリンクする時があると告げ、親友になれる可能性を
秘めているという。

そんな中、廉が悠里の元にやってくる。洸の様子が変ではなか
ったか?と尋ねる。先日お祖父さんに呼ばれたことを告げ、
会社に怪文書が届いたことを語る。修一叔父さんは、事故では
なく自殺をしたのであり、お祖父さんの手元には遺書も有る
のだという。洸も凄いショックを受けていたとの事。
問題なのは叔父さんが自殺した事を母親が知っているかどうか
という事だった。もしも知っていて子供たちをそんな世界へと
導こうとしていたのかどうか。自殺するほど苦しくて険しい場所。
兄は母親のことを信じて疑っていないので聞くのが恐いのだと
いう。知らなかったと一言言って欲しいと告げる。
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悠里の兄・修一には本当に息子が居たのか。
そして修一は事故ではなく自殺だったという新たな疑惑が浮上
する中で、悠里はその事実を知っていたのか。

聖子の存在がとても不気味に映るのだけど、今回は一応額面
通りの役割を果たしたと言うことなのか。
聖子の怨みは果てしなく、同情したり共感を得るフリをして、
実は悠里を蹴落とすために、電話の会話を録音していたり、
悠里の兄が自殺した事を聞いて、聖子が悠里の取った行動が
どちらにせよ結果は同じだとする辺りに不敵なものが有った
のだけど、レストランでのエピソードを見ると、本当に友達に
なるような勢いだったのでビックリした。

さて今回は、男性と女性の根本的な違いという物が描かれる話
だった。
女性は比較的切り替えが早いのに対して、男性はナイーブで
土壇場に弱く、妙なプライドが邪魔してなかなか回復すること
が出来無いこと。

男女平等が叫ばれる中で、悠里の社会的な立場とは逆に、男性
と女性の両方にとって一番良い形とは何かを、皮肉混じりに
描く辺り、とても面白いオチだったと思う。

リカの暴走だけでなく、悠里の言動にも暴走気味の所が描かれ
たり、リカと悠里のコントは冴えまくっているし、久しぶりに
武井咲さんの水着シーンのサービスショット有りという事で、
バランスとしては素晴らしい物がある。

早乙女惣一が語るとおり、本当の早乙女としての強さを持つ
人物が兄ではなく妹にあった所は、彼女の処世術を見れば
明らかで、そんな悠里の主張を見ていると、ゴールドを取るのに
相応しい性格をしているのは、実は女性なんじゃないかという
感じの流れだった。

辰也の許されない過去と、宇津木の血は果たして早乙女家と
繋がりがあるのか。


早乙女悠里 …… 天海祐希 (42歳、カリスマ美容研究家)
新倉リカ …… 長澤まさみ (24歳、悠里の秘書)
早乙女洸 …… 松坂桃李 (20歳、悠里の長男、水泳)
早乙女廉 …… 矢野聖人 (18歳、悠里の次男、陸上)
早乙女晶 …… 武井咲 (17歳、悠里の長女、高飛び込み)
早乙女朋 …… 大江駿輔 (10歳、悠里の三男、体が弱い)
早乙女修一 …… 水上剣星 (享年22歳)
明石辰也 …… 寺島進 (44歳、悠里の別居中の夫、レスリング)
丹波聖子 …… エド・はるみ (43歳、スポーツクラブの清掃員)
丹波勝 …… 水野真典 (18歳、引きこもり)
相馬幸恵 …… 賀来千香子 (40歳、エステ部門の責任者)
蓮見丈治 …… 反町隆史 (38歳、元水泳選手で洸・廉・晶のトレー
ナー)
早乙女惣一 …… 夏八木勲 (父、日体協会長)
保坂次郎 …… 志賀廣太郎 (運転手)

宇津木洋介 …… 綾野剛 (カメラマン)

堤匡孝

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)