GOLD
(2010年7月期・フジ木曜22時枠)

脚本:野島伸司
音楽:千住明、池頼広
プロデュース:東康之
演出:河毛俊作、加藤裕将、石井祐介

http://www.fujitv.co.jp/GOLD/index.html


第8話 母親失格-サヨナラ子供たち
--------------------------------------------------------
みどりからメダルを取れる変わりに子供を一人失うと言われた
悠里。

この日、悠里はリカと共に、笠原真理恵の個展へと足を運ぶ。
悠里と朋との関係は幻であり"親子ごっこ"だった事で落ち込んで
いる悠里に対して、まだリカちゃんごっこが有るじゃないです
かと陽気に声を掛けるリカ。
悠里からパリで活躍する笠原の事を紹介されリカ。リカは彼女
の絵を褒めちぎるが、笠原は突然リカに対して、知ったかぶり
のおべっかには腹が立つとして、リカに対してそんなに良いと
感じるのならば絵画を200万で売ると迫る。すると悠里は、
リカの事を虐めても良いのは私だけだとして、笠原が自分の母
で有ることを告げる。

修一の死で両親は離婚したという。子育てに関して両親には
相違するものが有り、母は他人との競争はマイナスだと考え、
いたわり合うのこそが人間だと主張したという。厳しすぎる父
に反発心をだしてしまうとの事。

晶は悠里の元に来ると、宇津木が居ないとして、母に何をした
のかと問い詰める。色恋でわめくのはみっともないことだと
告げ、彼は貴方にふさわしくないと告げる。晶は母親が金を
渡したのだと疑うが、丈治が割って入り、悠里を恨むのは筋違い
だという。彼は金を受け取ったし、何より彼が要求したのだと
告げ、最初からそのつもりで近づいたのだろうという。晶は
絶対に信じないと告げる。

廉は高校を出たら旅に出るとして地図を眺める。
リカや辰也と夕食を食べながら、廉の女性関係が話題の中心と
なる。廉の理想の高さを見ると、まるで理想は母親だと言って
いるようなものだった。典型的なマザコンだとリカたちは告げる。

市民文化教育フェスティバルの講演会で、悠里は母親たちに
兄弟を作ることの必要性を訴える。小さいウチに喧嘩させて
力の加減を学習させるべきであり、その過程を経ていないと
思春期にキレた際に手に負えなくなると言う。体の痛みを知る
事、そしてその後相手の痛みを知り加減を覚えるのだという。

その頃丈治は、聖子の息子・勝に逢っていた。
丈治は容赦なく勝を殴り飛ばすと、武器が無いと攻撃できない
のか?として彼からナイフを奪い取る。そして殴った後に、
今度は自分に殴り返せとばかりに体で受け止めると、丈治は
勝との間に不思議な信頼感が生まれるのだった。

悠里は演説の中で、二人以上子供が居るのならば母親がやって
は行けないことを説き始める。それは依怙贔屓だという。
しかしたった一度だけ依怙贔屓が武器になる時があり、それは
最終兵器のようなものだと語る。

--------------------------------------------------------

みどりからメダルは取れるが子供を失うと言われたことに関し
て、その言葉が指す意味とは一体何なのか。

偉そうに他人に対して子育て論を語っていた悠里が、実際には
それが正しいのかどうか。彼女が発してきた言葉通りに教育を
した結果、子供は本当に幸せに成長していくのか。

今回は兄弟に関して取り上げられた。
幼い頃に喧嘩することの必要性を訴え、競争心を肯定しながらも
贔屓目のない愛情を注ぐこと。

悠里の言葉には頷けることも多いのだけど、どうしても五輪を
目指す家庭環境は極一般のとは、また違った感覚が存在するの
ではないだろうかという感じがしてくるのも事実である。

長男の意外なモロさだったり、次男が母親に反発心を抱きなが
らも、実際には愛情を求める裏返しであったりして、とても
リアルな描写がそこには有る。
娘が恋愛に入り込むことで回りが見えなくなっている状況とか
面白いくらいに問題が浮かび上がってくるな。

患者は嘘をつくもの・・というのはドクターハウスの名言だけど、
人間は嘘を付く生き物だとつくづく感じさせる展開だ。
それが実の母子の間にも存在している所が、完璧な家庭な人間
など居ないことを証明しているかのようである。

聖子が丈治に対して異様な執着心を持ちそうな気配がする所と、
沙織から麻衣子に洸の件が引き継がれたことで、落選したと
思われた洸が涙の復活を果たすべく、麻衣子が勝利の女神的
役割を果たしていくのではないかという期待感。その反面、
廉を失うのではないかという不安感も存在する。

それにしても今回のリカは、どの場面でもコメディ的役割で
しか使われなくなってきたな。そんなぁも連発。余程視聴者
受けが良かったか。


早乙女悠里 …… 天海祐希 (42歳、カリスマ美容研究家)
新倉リカ …… 長澤まさみ (24歳、悠里の秘書)
早乙女洸 …… 松坂桃李 (20歳、悠里の長男、水泳)
早乙女廉 …… 矢野聖人 (18歳、悠里の次男、陸上)
早乙女晶 …… 武井咲 (17歳、悠里の長女、高飛び込み)
早乙女朋 …… 大江駿輔 (10歳、悠里の三男、体が弱い)
早乙女修一 …… 水上剣星 (享年22歳)
明石辰也 …… 寺島進 (44歳、悠里の別居中の夫、レスリング)
丹波聖子 …… エド・はるみ (43歳、スポーツクラブの清掃員)
丹波勝 …… 水野真典 (18歳、引きこもり)
相馬幸恵 …… 賀来千香子 (40歳、エステ部門の責任者)
蓮見丈治 …… 反町隆史 (38歳、元水泳選手で洸・廉・晶のトレー
ナー)
早乙女惣一 …… 夏八木勲 (父、日体協会長)
保坂次郎 …… 志賀廣太郎 (運転手)

神代沙織 …… 佐藤めぐみ (長女)
神代麻衣子 …… 南沢奈央 (次女)
宇津木洋介 …… 綾野剛 (カメラマン)
笠原真理恵 …… 倍賞美津子 (美術、悠里の母)

波岡一喜、中島凱斗、松島海斗、庭野結芽葉


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system