ハガネの女
(2010年4月期・テレビ朝日23時枠)

原作:深谷かほる「ハガネの女」
脚本:大石哲也
音楽:中塚武
監督:唐木希浩、常廣丈太
プロデューサー:中込卓也・飯田爽、下山潤

http://www.tv-asahi.co.jp/hagane/


第5話 不登校児童が連れてきた悪魔!!
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賀茂和音が久しぶりに登校してくるが、彼は他の生徒たちに
向かって嫌な口を叩くと、それに反応した真理衣は激怒。
お前など学校に来るなと告げると、和音は突然だったら死んで
やると叫び、突然屋上の給水塔に上り始める。すぐに芳賀も
騒動を聞きつけ屋上にやってくる。優介からは以前にも同様の
騒ぎを起こして3時間居座った事があるという。芳賀はここから
飛び降りたら脳みそが飛び出して痛い思いをすると告げ、先生
も首になると語り説得する。すると飛び降りるのを辞めると
あっさりと態度を翻して下りてくる。下りる際に軽いねんざを
してしまう。
和音は勉強や運動は人並みなのに、何故特別だと思っているのか。

その騒動が有った事を聞き、父・賀茂牧人と母・諒子が学校に
やってくる。子供が死んでやると言っていたことを告げると
嘘でもそんな事を言うなんてとして、牧人は帰ったら息子に
言い聞かせることを約束する。
牧人は芳賀に対して、和音を産んで以来妻の諒子は精神的に
不安定で、自殺を図ったこともあること。妻は幼稚園や小学校
の受験に失敗したことで、責任を感じているのか、家庭教師を
雇い勉強させていること。賀茂家は代々弁護士の家系なので、
プレッシャーを感じているのかも知れないという。牧人は、
子供はどんな事であれとにかく生きていてさえすれば良いと
告げる。その言葉に芳賀は好感度を持つ。職員室で牧人の事を
話すと、父兄からもとても人気のある人である事を知る。
しかし真理子だけは、完璧すぎるのも恐いという。

その頃賀茂家では、妻諒子が離婚届に判を押して欲しいと夫に
迫る。私が貴方のやり方に否定しなければならない事を口にする。
すると突然牧人は、ベランダに駆け寄り出て行くのならば飛び
降りてやると告げる。言うことを聞くのか?と迫る夫に、諒子は
頭を抱える。

翌日、和音は登校すると、愛彩たちから昨日の件を謝って欲しい
と告げられる。その言葉を聞いたクラスメイトたちからは、
もう突っ張るのはやめなと言われる。それを聞いて和音は
オレが悪かったとして謝罪すると、今日からまた楽しくやろう
と生徒たちは迎えてくれる。そんな光景を見て芳賀は安心する。

芳賀は和音と二人っきりになると、もう死ぬなんて言っては
ダメだと告げ、昨晩は父親からどんな事を言われたかと尋ねる。
何も言われた物はなく、叱られたのは母親だという。
芳賀は諒子に電話し、和音の事を報告すると共に、何か胸に
つかえている事が有ればいつでも話してくれと語る。

一方マナは塩田と芳賀が店に来た際に、塩田に雑誌を突きつける。
塩田は全国にチェーン店を多数持つ塩田グループの御曹司だった
のである。どうして黙っていたのかと問い詰めると、変な先入観
を持たれたくなかったと告げる。塩田は芳賀に両親には二人の
ことを告げており、いつでも結婚が出来る様な口ぶりで話す。
そんな中、芳賀の元に諒子から電話が鳴り、逢って欲しいと
言われる。一方塩田にも愛梨の母・エリから電話があり、娘の
事で相談に乗って欲しいと言われる。

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突然屋上から死んでやると言い出す生徒・賀茂和音。
以前にも同様の騒動を起こした彼は、一体どういうつもりで
そんな行動を起こすのか。

エリート意識を持つ家庭が今回の難敵として立ちふさがる。

子供は相変わらず親の影響を受けているけれど、問題なのは
家庭の中でも母親なのか、父親なのかという点か。

相手が弁護士と言うこともあって、一筋縄ではいかない所が
ある。ドラマとしても西堀マナのセリフが語るとおり、
"いくら努力しても、どうにもならない事"が目の前に起こる
事にもどかしさを感じると共に、一教師としての限界を
垣間見るような話だった。

解決策が提示されず歯がゆさばかりが残った話で、それでも
人として諒子の悩みを解き、自尊心の回復に手を貸した芳賀が
一矢報いようとする姿に好感を覚えるけど、最後にまた暴力を
使ってしまったことで、立場が弱くなりそうな感じだ。

子供が情緒不安定のように、突然身分の事を持ち出したり、
突然謝罪し始めたりと、混乱している様子が伺えてちょっと
気の毒な家庭って感じだね。

色々とネタフリがしてあり、その中でも塩田が中野エリによって
吸収されて行くであろう描写に、今のところはやや説得力が
無い感じがする。

全7話構成のドラマと言うことで残りは2話か。


芳賀稲子 …… 吉瀬美智子 (35歳、4年3組担任)
塩田渉 …… 要潤 (29歳、4年3組副担任)
先崎徹 …… 設楽統 (35歳、4年1組担任。学年主任)
桑沢健吾 …… 吉家章人 (40歳、3年担任)
藤間真理子 …… 清水ミチコ (45歳、4年2組担任)
小森美千代 …… 宍戸美和公 (50歳、副校長)
松山六助 …… 綾田俊樹 (59歳、校長)

会田優介 - 林遼威 (広と親友)
安部祐一郎 - 新田海統
海老田広 - 戸谷駆 (優介に助けられる)
賀茂和音 - 今井悠貴
川崎聡羽 - 吉田翔
小泉隆行 - 松井瑛介
鈴木楽斗 - 鈴木駿介
西置雪哉 - 宮城孔明 (サッカー少年)
橋本航太郎 - 熊谷瑠衣
本田青龍 - 林田光輝
森 純 - 中野澪
山波隼一 - 石井蒼月
江田そのみ - 青木珠菜 (雪哉か好き)
菊田真理衣 - 吉田里琴 (わがまま)
琴平れもん - 柴田杏花 (母親が行動を制限)
佐藤あかり - 佐藤日向 (美奈と親友)
佐野亜弥美 - 佐々木麻緒 (真理衣の仲間)
佐野せり - 日向ななみ
島袋愛彩 - 峰岸花奈
高田百合 - 恒松祐里 (真理衣の仲間)
中野愛梨 - 大橋のぞみ (母が芸能界)
森野リサ - 宮武祭 (元真理衣の友、母がアルコール中毒)
山石美奈 - 八木優希 (雪哉か好きで意地悪)
由井南美 - 高瀬岬

中野エリ …… 横山めぐみ (32歳)
西堀マナ …… 有村架純 (17歳)
賀茂牧人 …… 村上淳 (夫、弁護士)
賀茂諒子 …… 高橋由美子 (妻、7年前から離婚を求める)
野元賢一 …… 菅原大吉 (諒子の兄、豆腐店)

窪園純一、川嶋紗南


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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