ハンチョウ 〜神南署安積班〜
(シーズン3)

脚本/大川俊道(1)(3)、いとう斗士八(2)、安井国穂(4)
石原武龍(5)(6)
演出/村田忍
プロデュース/橋本孝、遠藤正人

http://www.tbs.co.jp/hancho/


第6話 京都編…祇園祭宵山に消えた15年前の悲恋
--------------------------------------------------------
安積の元に突然一人の少女・花村ゆりがやってくる。
彼女は安積の事をお父さんですねと尋ねる。安積は一体何の
事だか分からず母親の名前を尋ねると、花村冴子であり京都
から来たことを告げる。東京に来た目的は母親に脅迫の電話が
掛かるようになり、地元の京都府警にも相談したが、母親が
何でもないとして返してしまったのだという。

そんな中、神南三丁目公園で女性の変死体が見つかる。
村雨にゆいの事を丸投げして安積は現場へ足を運ぶ。
亡くなったのは女性で階段からの転落死。手にしていたアルバ
イト情報誌にはバーやクラブに印が付いていたことから、ホス
テスではないかと推察される。
印の付いたクラブに聞き込みに行くと、確かにその女性は京都
から東京に進出したいとして面接に訪れたという。名前は
大滝美枝。

須田は現場近くの植え込みで、被害者・美枝のバッグを発見。
中からマンションの契約書とペットホテルの領収書が入って
いた。
ペットホテルに行くと彼女が預けたのは"大滝ララ"という犬。
このままだと保健所行きだという店主。
美枝と契約している部屋を調べに行くと、部屋の中が荒らされ
ており、単なるひったくり事件ではない事が伺える。

そんな中、ゆいの住所が分かる。
母親は京都・祇園のクラブ「花」のママで、捜索願が出ていた
という。亡くなったホステスの美枝もクラブ「花」で働いて
居たことから、一度きちんと調べた方が良いと考える。

一方桜井と友紀子は、ゆいと食事に行く。そこに安積もやって
くる。ゆいは安積の事を細かく知っており、トマトに砂糖を
付けること、風呂ではなごり雪を歌うこと、初恋の女性は
春美という女性である事を口にする。安積はあまりに自分のこと
に詳しい女性が何者なのか分からなかった。

美枝には100万円が二度口座に振り込まれている事が分かる。
安積は桜井を連れて京都の祇園へと足を運ぶ。

京都では祇園祭が行われていた。
早速祇園のクラブ「花」を尋ねてママに逢う。娘さんが母親が
誰かに狙われていると訴えに来たことを語る。美枝について
尋ねると確かに先月まで働いていた事を告げ、彼女が亡くなった
事実を勘案すると、ゆいが言っていた言葉にも信憑性が有る事
を告げる。

安積は15年前にこの店に来たことを思い出す。
15年前に犯罪者を引き渡しに来たときに、京都府警の長岡刑事
とウマが有ってこの店に来たこと。長岡について尋ねると、彼
は既に亡くなったという。安積が来た1、2ヶ月後、桂山の中で
自殺して発見されたという。15年前に犯罪がゼロになるまで
互いに頑張ろうと語っていたのに・・・

京都府警に長岡について尋ねに行くと部長刑事からは、この件
は終わった事件だとして口を閉ざしてしまう。しかし彼の当時
の部下という日野から話かけられる。長岡は暴力団と癒着し
金を受け取っていたという証言が出てきて、それが上層部の耳に
入り取り調べを受けようとする中で、山中で拳銃自殺したとの
事だった。報告書に関しては極秘扱いで、閲覧には管理官の許可
が必要だという。

--------------------------------------------------------

突然安積の元に貴方の娘・花村ゆりだという女性が京都・祇園
からやって来る中、東京で起きた事件が祇園のクラブに勤める
ホステスだと分かる。ゆりの母親と同じクラブに勤めている事
を知った安積は、桜井を引き連れて捜査へと乗り出す。

管轄の違う事件を扱う事での違和感は有るが、ドラマとしては
なかなか面白い内容だった。

安積と女性の関係を探っていく内、15年前の地元警察官との
出会いが発覚。その刑事が不審な死を遂げている事を知って、
一連の事件が、クラブのホステスを狙う暴力団の事件と何ら
関係が有るのかどうかを探っていく。

桜井と安積のバディというのもある意味斬新な組み合わせだ。

東京班と京都班で分かれて捜査するという段取りも面白く
映ったし、ある意味越境捜査では有るけれど、地方の事件を
扱うことでの可能性というものも知らしめた話である。
「ハンチョウ」のスペシャル版が撮られる機会が有れば、
今回のような祇園祭の様に地方のイベントと絡めたご当地ドラマ
を演出すれば、とても面白いドラマが出来ると思う。

酒の席では誰でも口が軽くなってしまうもの。
今回は口が災いしたものではなく、店に忘れ物という形だったが
水商売の人たちが何らかの酒の席で情報を得たことで事件に
巻き込まれる件は、時々描かれるものだね。


安積剛志 …… 佐々木蔵之介 (刑事課強行犯係・係長)
村雨秋彦 …… 中村俊介 (刑事課)
須田三郎 …… 塚地武雅 (刑事課)
水野真帆 …… 黒谷友香 (刑事課)
黒木和也 …… 賀集利樹 (刑事課)
桜井太一郎 …… 山口翔悟 (刑事課)
速水直樹 …… 細川茂樹 (交通課・係長)
金子禄朗 …… 田山涼成 (刑事課長)

安積涼子 …… 渋谷飛鳥 (看護師)
山口友紀子 …… 安めぐみ (東報新聞記者)
石倉晴夫 …… 唐十郎 (鑑識課)
天野 …… 稲荷卓央 (鑑識課)

花村冴子 …… 荻野目慶子 (祇園クラブ「花」のママ)
花村ゆい …… 山谷花純 (冴子の娘)
大滝美枝 …… 広岡由里子 (祇園クラブ「花」のホステス)
長岡 …… 中川浩三 (京都府警刑事、15年前に殉職)
日野 …… 大浜直樹 (長岡の部下)
北村哲也 …… 若杉宏二 (暴力団、美枝殺害)
吉井伸夫 …… 小須田康人 (経営コンサルタント、政界出馬)

金子路代、須田邦裕、山路梨瀬、平本光司、宮都謹次


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system