ジョーカー 許されざる捜査官 (2010年7月期・フジ火曜21時枠) 脚本：武藤将吾 音楽：井筒昭雄 企画：立松嗣章、太田大 プロデューサー：稲田秀樹、永井麗子 演出：土方政人、都築淳一、石川純一 http://www.fujitv.co.jp/JOKER/index.html

第8話 衝撃の死…伊達最大の危機
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伊達は日向と吉住によって腕を銃で撃たれてしまう。
伊達が使っている銃は睡眠銃である事を知って、二人はアイツ
はまだ生きているとつぶやき、何処に監禁されているのか聞き
だそうという。伊達は襲う振りをして倒れて、ダンボールに
自らの血で"Y.T"と書き残す。
伊達はそのまま二人に連れ去られるが、久遠は目を覚ますと、
そこに日向が倒れているのを見掛ける。久遠は日向が伊達を
連れ去ったことを疑うが、伊達は何者かに腕を撃たれていた事
を告げ、自分も襲われたと言う。久遠はお前を信じた訳では
ないとしながらも、現場で"Y.T"と書かれたメッセージを見る。

三上の元に報告に行くと、彼は久遠に激怒する。伊達が怪我して
いるのならば止血しないと何れは亡くなるという。しかも下手
に警察を動かせば俺達のやっていることをバラすかも知れない
ので自分たちで彼らの居場所を見つけるのだと告げる。久遠は
現場にY.Tと書かれていた事を告げる。

井筒たちは伊達が出勤してこないのを気にしつつ、新たに発生
した事件について捜査を開始する。
本牧で起きたスナック"花乱"の店主・木本志保(47歳)が11時過ぎ
に路地裏で果物ナイフで刺されて亡くなった事件だった。
容疑者として殺害される前に店の中で宮前史人と激しい口論を
していた事を聞き込みの結果判明していたが、彼は事件の時に
は、泥酔しており店のソファーで寝ていたのだという。
しかし現場には宮前の靴跡が残されているのを捜査官は発見
していた。宮前が犯人である可能性は有るが、決め手に欠ける
という来栖。
そんな中、江原殺人の資料を持ってやってきた日向は、本牧で
起きた事件を聞くと、正義の鉄槌が下ったのではないかと
告げる。

一方遺族の根津美代子は、日向にアリバイ工作に加担された
事を気にしていた。僕の言うとおりにしていれば絶対に捕まら
ないと言ったこと。

住吉は伊達が目覚めるのを待っていた。
3年前(2007年)、出所した灘木は伊達の前に現れる。
人を刺した奴が罪を逃れて刑事をやっているとはなと告げ、
彼は伊達に1000万円を要求してくる。
伊達はあの日から常に逃げている感覚ばかりが残っていた。
罰を受けるべきだった事を三上に告げると、三上はもう少し
待ってくれと告げる。

Y.Tとは港北西署の吉住武徳刑事だと判明する。
日向とは腹違いの兄弟で、二人とも幼いときに母親を殺されて
いた。しかも容疑者は保険金を狙った父親だった。
三上はその件の犯人は自分が裁いたことを久遠に語る。
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神隠しを自任する日向という男性が現れ、伊達を捕まえる。
彼らは三上がかつて神隠しした人物に怨みを持っている
事が分かる。

今回は伊達と日向のしている神隠しの違いを描いた話だった。

何と言っても上手いと感じたのは、久遠の使い方だ。

当初の久遠は日向の様に悪人だと思われる人物を無差別に
自らの手で裁くことを目的としていた感がある。そこには人を
裁くことの意味など考え及ばず、まるで自分がヒーローになる
ような感覚ばかりが抽出された人物像だった。
そんな彼から二人の違いを語らせる事で、伊達のしている事へ
の正当性にも箔をつけた感じだし、正義感に対して二つの側面
から、どちらが正しいことなのか、上手く説明が付いたと思う。

他人を裁いているのではなく自分自身を裁くことの意味が回想
シーンの中にも見て取れて、他人を裁く事が即ち自分自身への
戒めとして伊達の苦悩もより理解できるようになった。

自分と同じように罪を抱える女性・美代子の行動に関しても
興味深い物がある。伊達の一存で罪の有無を決めてしまう所は
あれだけど、取りあえず日向自身は処罰される訳なので、
問題はないか。

新たな展開として、仲間かと思っていた警察署内部の動きが
再び怪しく動き始めた。
あのDVDの中には何が描かれていたのか。
そして冴子は夏樹の件で何を知ってしまったのか。


伊達一義 …… 堺雅人 (捜査一課・警部)
久遠健志 …… 錦戸亮 (鑑識課・巡査部長)
宮城あすか …… 杏 (捜査一課・警部補・キャリア組)
来栖淳之介 …… 平山浩行 (捜査一課・警部補)
片桐冴子 …… りょう (ルポライター・元刑事)
三上国治 …… 大杉蓮 (バーの店主)
井筒将明 …… 鹿賀丈史 (捜査一課・課長・警視正)

堀田輝生 …… 土屋裕一 (捜査一課)
轟泰樹 …… 永岡卓也 (捜査一課)
武本寛治 …… 井上正大 (鑑識)
溝口喜一 …… 佐伯新 (鑑識)
滝川美菜 …… 鈴木凜 (県警捜査一課・庶務)
宮城夏樹 …… 丸山智己 (あすかの兄、殉職)

竹島正義、越智俊光、赤丸正幸、安藤広郎

日向光明 …… 忍成修吾 (港北西署刑事課巡査部長)
吉住武徳 …… 飯田基祐 (港北西署刑事課)
根津美代子 …… 尾野真千子 (健太の妻)

桜山優、佐野珠美、原田文明

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)