女帝薫子 (2010年4月期・テレビ朝日・日曜23時枠) 日曜ナイトドラマ枠 脚本：旺季志ずか 演出：小松隆志 チーフプロデューサー：五十嵐文郎 協力プロデューサー：東城祐司 プロデューサー：横地郁英、伊藤達哉 http://www.tv-asahi.co.jp/jotei-kaoruko/

第7話 最終章!さよならNo.1ホステス銀座追放!!
--------------------------------------------------------
松嶋から薫子は亡くなったという事を聞いた紗也は傷心のあまり
純平の胸に飛び込む。松嶋は薫子本人から死んだことにして欲
しいと頼まれていたのである。
紗也は純平に抱かれようとする。初めてだからと告げる紗也に
純平は衝撃を受ける。銀座のトップに登り詰めようとするホス
テスが経験せずにいたのである。私は何も変わっていないと
告げると、逆に純平はなんで秋田から出た頃のままで居られる
のかとして飛び出してしまう。

須藤は女帝の存在を真紀ママに尋ねる。しかし彼女はそんな噂
は聞いたことがあるがあくまで風評の一つだという。須藤は
銀座で5本の指に入る真紀ママが知らないハズはないと問い詰め
ると、逆に真紀ママは須藤が何者なのかと問う。

紗也は客としてやってきた木内にも母親が亡くなった事を告げ
慰められることになる。
純平も店にやってくるが、指名するのは美樹だった。純平は
自分が居ない2年の間に紗也がどんな風に一流のホステスになっ
たのか知りたいと告げる。

木内は紗也と純平の事を気にするが、彼女は何でもないと告げる。

仕事が終わると美樹は真紀ママの所に行き、薫子の名は紗也に
渡して欲しいと告げる。自分は既に父親を見つけて目的を果た
した事を告げる。しかし紗也は母に逢うために頑張ってきたのに
何のためだったのかと告げ出て行く。

真紀ママは薫子の元に会いに行くと、須藤は銀龍会の会長・三
田村の懐刀である事を告げる。恐らく三田村の命を受けて
薫子が持つファイルを奪いにきたのだろうとの事だった。
紗也が薫子の事を死んだと思って落ち込んでいると告げるが、
本人はそれで良いと告げる。

純平は薫子の事を調べ始める。そんな行動を知った絵美は、何故
調べているのかと憤怒するが、紗也の弱点を知りたいのだろう?
と告げて彼女を宥める。
--------------------------------------------------------

今まで静観してホステスを助けてくれる存在だった須藤が
突如ゴージャスを潰しに掛かる。
ゴージャスと同じビルの上層階に似たような店を出店し、
ゴージャスのホステスを引き抜いて客を奪っていく。全ては
銀座の女帝だと言われる薫子をあぶり出すためだというが・・・

このドラマ、場面の転換が凄まじく、明らかに不自然な描写として
写るのだけど、それを承知でガンガン展開を進めていく所が笑える。
紗也と美樹の決闘のシーンなんて、なんで突然こんな所に居る
んだろうかと思わず突っ込まずには居られない。

銀座の水商売の暗黙のルールを次々と打ち破っていく須藤の
行動に、止める術は無いのかと思うと共に、この業界の横の
繋がりは一体どうなっているのかなと思うところがあった。

これまであまり暴力団の関与がなかったので不自然だったけ
れど、やっぱり金と女の居るところに、黒い影というものは
存在するのね。

銀座でNO1に届きそうな人物が、800万円如きで狼狽えてしまう
所とか、これまで獲得してきたスポンサーたちの存在はどうした
のかとか、色々と不自然な所も多いけれど、一番ドラマで中途
半端になっているのが、紗也と純平の関係だ。
純平は一体何をしたいのか。
紗也に対して見せる表情が一貫して居らず、設定上都合良く
存在している感じがしてならない。

また紗也と美樹との間で奪い合いになった薫子の名前の意味が、
かなり当初のテーマと違ってグダグダになっている所はちょっと
残念な所だ。

紗也が語る方言はこのドラマに欠かせないものだが、
これまでとは対照的に"オレ、負けそうだ"と言ったときには
思わずドラマを見ていて笑ってしまった。

色と欲の上で成り立つ銀座という街の夜の仕事の中には、
果たしてルールとか人間関係とか情などは存在しないのか。


西村紗也 …… 桐谷美玲 (ホステス・秋田出身)
南野美樹 …… 黒川智花 (ホステス・長崎出身)
百合ママ …… 原沙知絵 (クラブ"ゴージャス"のママ)
西村絵美 …… 西原亜希 (紗也とは異母姉妹)
小島純平 …… 中村優一 (紗也の幼馴染み)
日出子ママ …… 国生さゆり (クラブ"ゴージャス"のママ)
須藤 …… 遠藤憲一 (愛称:スーさん。IT企業会長)
大林真紀 …… 萬田久子 (クラブ"ゴージャス"の大ママ)
玲 …… 滝沢沙織 (ホステス)
しのぶ …… 有坂来瞳 (ホステス)
杏子 …… 滝裕可里 (ホステス)
三沢健司 …… 風見しんご (クラブ"ゴージャス"マネージャー)
吉川稔 …… 片岡信和 (クラブ"ゴージャス"黒服)
藤村毅 …… 二階堂智 (民自党代議士)
鶴田義彦 …… 石橋保 (民自党代議士)

唯 …… 黒瀧まりあ (百合ママ派)
和佳子 …… 折井あゆみ (百合ママ派)
美咲 …… 小川奈那 (百合ママ派)
倉本哲也 …… 風間トオル (小説家:木内久三)
夏美 …… 立花彩野 (キャバクラ・ガウディ)
上川龍三 …… 麿赤兒 (六本木の妖怪)
植村 …… 花ヶ前浩一 (ひなた産業社長)
三田村昌造 …… 黒部進 (銀龍会会長)
伊丹薫子 …… 菊池桃子 (女帝)

鈴木信明、北見誠、江藤純、寺井文孝

評価：★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)