怪物くん
(2010年4月期・日テレ土21時枠)

チーフプロデューサー - 櫨山裕子
プロデューサー - 池田健司
脚本 - 西田征史
演出 - 中島悟、狩山俊輔、石尾純

http://www.ntv.co.jp/kaibutsukun/


第6話 怪物大王の親心&デモキン復活
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魔王石が人間界にある事を知ったデモリーナは、人間界に降り
立ち、ヒロシたちの隣の部屋に引っ越してくる。デモリーナは
人間界では高杉よし江と名乗り、引っ越しの挨拶にやってくる。

怪物大王は、三人の王子の執事役の怪物達に、坊主の修行は
どうかと尋ねる。そろそろ戻してやらない事も無いと告げ、
全ては修行次第だという。しかし過去の業績を見てみると王子は
最高だとばかり叫んでいて、とても成長したようには見えない
という。親の気苦労というものを感じた三人の怪物達は、
目に見える成長の姿として"親の気持ちというものを王子に分か
らせる事"だと考える。

大王はその晩に王子がデモキンにやられる姿を夢に見る。

ある時ヒロシとウタコは怪物くんに、ヒロシの親代理として
授業参観に出て欲しいと頼まれる。ウタコが修学旅行なので
変わりに見て欲しいとの事。

ヒロシは父親が大好きだったとしてアルバムの写真を見せる。
今でも逢いたいというヒロシ。しかし写真にはウタコの写真ば
かりでヒロシの写真が少ないことに気がつく。
夜、ヒロシは一緒に怪物くんたちに寝て欲しいと頼むが、今まで
怪物くんは親と一緒に寝たことが無く、子供は一人で寝るモノ
だとして突き放す。その会話を隣の部屋で聞いていたデモリーナ
は、チャンスと見るやヒロシの元に行き、魔王石を取りに行く。

しかし怪物くんはヒロシを屋敷に連れてきていた。
ぶつぶつ文句を言う怪物くんに対して、親は子を守る存在で
有ることを一生懸命説く三人の怪物達。

翌日、川崎市立南都小学校に通うヒロシの授業参観の日。
怪物くんは保護者の代理として見ていた。しかし怪物くんは
あれこれ授業に口を挟み、生徒や教師、保護者を困らせる。
更に給食に出たカレーライスを一人で食べ尽くし、迷惑をかける。
こっそりと見ていた大王は頭を抱える。
注意される怪物くんは、ヒロシの喜ばせることをすれば良い
のだとして、下校時にヒロシの父親に扮して彼に面会する。
するとヒロシは大喜びするが、家に戻ると種明かしする。
ヒロシは失望。三人の怪物たちはヒロシの心を弄んだとして、
怪物くんに謝罪するよう告げる。しかし怪物くんは、王子は
決して謝るべきではないと告げる。

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親の愛情を受けずに育ったと感じている怪物くんは、いざ親の
役割を果たすよう言われるもどうして良いのか分からず、
ヒロシの事を傷つけていく。しかし影で画策している大王の姿
を知って、徐々に親の気持ちというものを理解していく。

ワンパターンといえばワンパターンだが、人間界の問題点を
あれこれと抜き出すのが上手い悪魔族だなと感心するものが
有る。どれも核心を突いているもので、人間には分からないもの
を悪魔族が誰よりも分かっている辺りの皮肉さ加減が面白い。

さて今回は親の心、子知らずといった展開ではあるが、話を
進めていく内に、可逆性を持ち始め、子供の気持ち親知らず
で有ったことも同時に反省としていくと言った展開だった。

今回は取り分け怪物の中でも親であるオオカミ男が活躍する
話で、一人で奮闘する姿があった。
前回ドラキュラだったので、当然の流れかも知れないが、
理由付けとしても悪くない。

ヒロシの境遇や心情を上手くデモリーナの心情に転嫁させて
彼女の心に訴えかけていく辺りの造りが絶妙で、悪魔族を
名乗ってはいるが、人間の心が残って居るであろうデモリーナ
の心に上手く訴えかけるものがあった。

人間界を舞台に、デモリーナだけでなく大王まで登場させる
辺りのシチュエーションも面白かったし、飽きないように
色々と工夫させているかなという気がする。


怪物くん …… 大野智
怪物大王 …… 鹿賀丈史
ドラキュラ …… 八嶋智人
オオカミ男 …… 上島竜兵
フランケン …… チェ・ホンマン
爺や …… 半海一晃

デモキン …… 松岡昌宏(TOKIO)
デモリーナ …… 稲森いずみ (人間名:高杉よし江)
アックマー …… 津田寛治

市川ウタコ …… 川島海荷
市川ヒロシ …… 濱田龍臣
警察官 …… 三宅弘城
大家さん …… 福井裕子
Dr.マリス …… 飯田基祐

田川涼、土田瑠星、阿部圭吾、松本頼、大嶋康太、柏木裕貴
中村咲哉、吉田真澄、岡田達也、津乃村真子


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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