刑事定年 (2010年10月期・BS朝日水曜22時枠) プロデューサー: 川島保男、高橋萬彦　 脚本：鎌田敏夫(1)(2)(3)(6)(7)、金子成人(5) 樫田正剛(4)(8)(9) 演出：佐藤祐市、後藤庸介 http://www.bs-asahi.co.jp/keijiteinen/

第9話 婚約者!?
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直也は本日真紀がフィアンセの男性・高樹隆史を連れてくる事
を聞いて朝から落ち着かなかった。
いよいよ家のチャイムを鳴らす物が居たかと思えば、多田野
であり、大場で有り、李で有り、佐伯だった。互いに直也の
娘・真紀の結婚相手が来ると知り殺気立っていた。
しかし直也はみんなに帰れと告げる。
一方早季子も直也に対して、今日は取り調べではないのだから
くれぐれも気をつけてと語る。二人の意見を尊重する様告げる
が、真紀にふさわしい人物かどうかは自分が見極めると告げる。
そんな直也の態度を見て、早季子は自分が結婚するときにも
父親はこんな態度だったとし、男親はみんなこんな調子なのか
と告げる。真紀は恐らく父・直也と似た人を選んだのだろう
と告げる。

そんな中、家に町内会長をしている江田島四郎がやってくる。
副会長を直也にして欲しいと告げにきたのである。彼は町内会
の仕事でもっとも大切なのは町の防犯で有り、この町を守ると
いう気構えが必要だという。防犯のプロが副会長になってくれ
れば心強いという。その気になる直也だったが、早季子はウチの
夫は人をまとめるのが苦手だとして、勝手に断ってしまう。
早季子は町内会の仕事は防犯だけでなく、色んな人とのまとめ
役をこなすこともあり、貴方には絶対に無理だとし、やって欲
しく無いという。

そんな中、真紀がやってくる。隣にはフィアンセである高樹隆史
が居た。
隆史は直也が威厳のある言葉遣いをしているのを聞いて、思わ
ず格好良いと告げる。真紀から警察官だと聞いていた事を告げ
印象通りの人だと告げる。
直也は彼に年齢、生活環境、仕事、年収、出身地などを聞いて
いく。隆史は思わずこれって尋問なのか?と問い、まるで容疑
者を追いつめているみたいだという。
早季子は直也を二階に呼び出すと、もっと聴き方が有るでしょ
と告げ、反対する事なんていつでも出来るのだからもっと相手
を知ろうと語る。

そんな中、多田野から電話が鳴り、直也から男性の印象を聞く
と、結婚詐欺の手口じゃないのか?とし、お前の目で見極めろ
と言われる。
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いよいよ直也たちの前に真紀の婚約者がやってくる。
直也と付き合いのあるものたちは、大事な真紀の事を奪う
相手だとして、直也以上に敵意をむき出しにして、男の本性を
見極めようとする。

こんな所でも元刑事という設定が活きている所が素晴らしいと
思わせる作りだった。

相手の男性がしきりに自分のことを"タカ"と言わせようとして
居るところは、かなり狙った演出(あぶない刑事ネタ)だし、
父親の心情を逆立てるのには十分なミュージシャンの男性の登場
というところに面白さがあった。

ミュージシャンをしているという意味合いの中に、単純な趣味
としてだけでなく、彼の出生の秘密などが含まれている所など
面白い部分だし、言葉遣いとは逆に、誠実さみたいなものを
感じる作りは良くできていたと思う。

一見すると確かに鼻につく人物だけど、言葉遣いなどを除けば
とても親しみやすいキャラクターだし、世の中の幸せは金だけ
では無い事を知らしめるには面白いキャラクターだと思う。

真紀と結婚するためには、父だけでなく、色んな関門が有る
所が面白いが、一度認められればファミリー感を感じるには
十分な関係性があり、家族を求めているタカにとっては、理想
的な環境なのかも知れない。

早季子が直也の町内会への参加を断る理由の中に、退職後の
二人の過ごし方を考慮した上での事と言うこともあって、
これまた良い感じの雰囲気があったね。