警視庁継続捜査班
(2010年7月期・テレ朝21時枠)

脚本:吉本昌弘 長坂秀佳 ほか
演出:猪原達三 常廣丈太 高橋伸之
チーフプロデューサー:五十嵐文郎
プロデューサー:船津浩一、壁谷悌之

http://www.tv-asahi.co.jp/keizoku/


第1話 未解決事件〜連続殺人犯の告白
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警察大学校で貴志真奈美は准教授として、生徒たちにプロファ
イルの授業を行う。その授業を水城紀子は見ていて、授業が
終わった後彼女を捜査一課へと連れて行く。
動画サイトに金曜日の絞殺魔という投稿者が女性を殺す動画を
アップしたのである。それは6年前に4名の女性が連続して金曜
日に殺されたもの。しかしその後6年間音沙汰が無かったが、
6年経った今日、動画が公開されたのである。紀子は真奈美に
これが6年前の犯人と同一犯なのか分析して欲しいと頼む。
アップされていたのは新宿のネットカフェで、矢吹と岩瀬は
現場に行き、アップロードした人物を捜し出す。

真奈美は動画を分析し、ロープの結び目から犯人は左利きである
事、時間を掛けてゆっくりと殺害する事、遺体が遺棄されるの
が大田区であり、被害者の両手の爪が切られていれば、その可能
性は高いという。しかし6年前の4件の事件を見ると2人目の被
害者だけが何故かポリ袋によって顔を覆われて発見されている
事を知る。明日の大田区の天気予報では雨。動画の人物が遺体
として発見されれば、もしかすると同様にポリ袋を被されている
かもしれない事を指摘する。

大田区蒲田のマンションの屋上で遺体が発見される。
第一発見者は近所の犬を連れた男性。現場には捜査一課の刑事
が検証する中、継続捜査班の捜査員たちも現場へと足を運ぶ。
遺体にはやはりポリ袋を被されており、恐らく被害者の髪の毛に
異常な執着を持つ犯人だと告げ、6年前と同一犯だと太鼓判を
押す。

捜査本部で真奈美は、今回の犯人像に対する見立てを行う。
6年前の最初の犠牲者・小泉理恵子と4人目の五島美保子の殺害
現場には鏡の欠片が落ちていた事。これは意図的に犯人が監視
している事を指すものだという。しかしそのアピール性は、
インターネットの媒体が発達したことにより機能を失い、必要
無くなったのだという。強い征服欲と自己顕示欲の持ち主だと
告げる。女性の髪に執着していることから、母親、又は姉に
対する愛情と、爪を切った跡からは強い幼児性が感じられる
との事。遺体を屋上まで運んだ運動能力も有ると言う。

しかし何故6年経った今、動き出したのか・・・

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インターネットで女性を絞殺する動画が公開される。
投稿者のハンドル名"金曜日の絞殺魔"という名前を見て、
継続捜査班は6年前の事件を想像する。そこでプロファイラー
としてのスキルの高い、真奈美にその判断を求めていく。

いよいよ始まった警視庁継続捜査班。
4月期で放送していた「警視庁失踪人捜査課」とは、同じ刑事ドラマとして
どんな演出的違いが有るのか、とても興味深いものが有る。

初回なので色んな紹介がてら目の前の事件を追うことになるが、
6年前の事件との関連性以外の過去まで一緒くたに扱った事で
雑然としてしまった印象だ。

真奈美の少年課での顛末だったり、矢吹慎一が犯人と向き合う
中で死傷者を出してしまった話など、追々描いていけば良いもの
を、初回に詰め込みすぎたかな。

ドラマとしても真奈美の扱いを少々大きく描きすぎており、
バランス的にはあまり良くなかった感じがする。
しかも何もない状況からプロファイルによって犯人像を描いて
いくが、海外ドラマ「クリミナル・マインド」などのプロファイ
ル系のドラマと比べても、なるほどと思わせる状況の転換が
行われず、やや真奈美の能力を疑う部分もある。

最終的にミスリードを引き起こして、別人を容疑者としてしまう
事へのリスクも描かれ、プロファイルの難儀な一面を描いたけ
れど、直前に逮捕される牧口秀一の存在などは、偶然とはいえ
似たように拉致監禁している事件を被せてしまうなど、かなり
歯切れが悪く、少々現実感とスピード感を失ってしまった。

しかし冒頭から橋本じゅんさんが、雨の中を子犬を連れていただけ
でなんとなく事件に関わりが有るでしょう?って感じの内容だったな。
単なる目撃者という割りには、クレジット的に目立つ人だったしね。

取りあえず真奈美が戻ってきた事で、彼女を説得する様な
無駄な要素が削られ、目の前の事件だけに集中できる二話目以降
に期待しよう。


貴志真奈美 …… 木村佳乃 (警部補・32歳、プロファイラー)
矢吹慎一 …… 筒井道隆 (警部補、元捜査一課のエリート)
宮川学 …… 高知東生 (捜査一課・警視・管理官)
山岸徹 …… 菅原大吉 (捜査一課・警視正・理事官)
友枝達也 …… 南圭介 (捜査一課・警部補)
仲田周平 …… RIKIYA (捜査一課・警部補)
古崎仁美 …… 笛木優子 (警視庁広報官)
高木真人 …… 田島優成 (警部補、IT捜査の専門でリサーチ担当)
水城紀子 …… 余貴美子 (班長・警視、仕事にはシビア)
岩瀬厚一郎 …… 平泉成 (真奈美の良きアドバイザー)
新田明彦 …… 伊原剛志 (警部・チームリーダー)

本間健太郎 …… 橋本じゅん (犯人)
牧口秀一 …… 永倉大輔 (元プロ野球選手)
加藤聡子 …… 田島令子 (被害者の母)
秋本祥子 …… 小柳こずえ (ジャーナリスト)
加藤妙子 …… 義達祐未 (被害者)

日栄洋祐、佐藤由佳、鶴岡幸乃
田口寛子、工藤亜耶、新田匡章、松本恵理子、ふるたこうこ
赤屋板明、木村遥、北山誠、山科亨、川池純平


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