警視庁継続捜査班
(2010年7月期・テレ朝21時枠)

脚本:吉本昌弘(1)(3)(6)、長坂秀佳(2)、高山直也(4)(7)
演出:猪原達三 常廣丈太 高橋伸之
チーフプロデューサー:五十嵐文郎
プロデューサー:船津浩一、壁谷悌之

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第7話 最後の未解決殺人!?失踪人の謎
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2004年7月14日。世田谷区資産家、橋田喜久男(77歳)がナイフ
で刺された後、遺体に火を付けられて殺害される。家の金庫に
収められていた5千万円が盗まれていた。当時信用金庫に勤めて
いた投資担当の桂木洋介(58歳)が容疑者として指名手配される。
しかし以前として逃亡を続けていた。

そんな中、橋田家に家政婦として働いていた永田幸恵は、末期
ガンが入院する中、死ぬ直前にこの事件について目撃した事を
告白して亡くなる。事件当日に休みを取っていたと言っていた
彼女は実は金を盗む目的で家の中に侵入し、殺害現場を一部始終
見たという。しかし肝心の所が書かれておらず幸恵は亡くなって
しまう。それを受けて継続捜査班は再捜査しようという事になる。

当時、桂木が疑われた原因として、犯行の少し前に橋田家に
入るのを目撃されていること。現場の凶器に指紋が残されてい
た事、遺体の傷から左利きであるという事が一致している事。
しかも犯行後に姿をくらませている事から、桂木の容疑が確定
したのである。家政婦が嘘を付く理由もないとの事で捜査が
始まる。

容疑者の娘・冴子に会いに行く。冴子はやっと私の言うことを
信じてくれるのかと告げ、父は人を殺すような人ではないと
散々主張してきたことを告げる。水城だけが話しを聞いてくれた
という。部屋を見せて貰い、父親から連絡はないのか尋ねるも
一切無く、思い当たる場所は全て探した事を告げる。冴子は
父の無実を証明してくれと真奈美たちに頼む。

事件前に桂木は女性と居るのを目撃されていた事を知る。
その時に多額の金を渡している事も確認されていた。女性に
貢いでいたのか?

しかし真奈美はプロファイルによると、犯人像は桂木とは合わ
ないという。正面から襲っている事から、腕力に自信のある大型
の男性で、支配力を誇示するタイプだという。

当時捜査線上にはもう一人の人物が居た。
被害者の甥っ子の竹原優だが、アリバイが成立している事で
捜査線上から外れたという。
実際にあって話しを聞くと、当時伊豆に行っていたという彼は
橋田の遺産が手にはいるために動機としては成立しているが、
叔父さんの余命は6ヶ月だったとして、半年待てば遺産が手に
入るのに、そんなリスクは負わないと告げる。
しかし真奈美は失礼な聞き方をしたのに、竹原が何の怒りも
しなかった事を不審に感じる。

そんな中、入院していた家政婦・幸恵を担当していた看護師の
三沢康代がナイフで刺されて亡くなる。彼女は周りの人間に
近々大金が入ると吹聴していたとの事だった。遺体の手からは
社章が出てきて、それは桂木が勤めていた上島信用金庫のもの
である事が判明する。

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6年前の殺人事件の一部始終を知る人物からの告白によって
再捜査が検討される。当時その事件には、水城も分析官として
関わっており、現在の真奈美と同じ見解を見せるが、その主張
に絶対的自信が無く、結局彼女の意見は参考程度にしか扱われ
なかった。

6年前の事件ということで、それほど古い事件ではなく、証拠
としてはまだまだ色あせたモノではない状況の中での捜査。

ドラマがグタグダ過ぎると感じるのは、再捜査すると新たな
証言が次々と飛び出してくる点だ。当時の捜査官は一体何を
していたのかと言わんばかりの展開。

現場の保存に関して特別に計らったものが有るわけでもない
のに、焼死した現場がきっちり残っていたり、都合良く畳が
焦げている点など、設定的にも少々つらいモノがある。畳の
部屋でガソリンを蒔いたら、普通家ごと燃えそうな気もする
けどね。

よく分からないのが、当時の殺害状況だ。
現場には幸恵が隠れて見ており、吉田が殺害し、桂木が遺体を
発見する。しかも現場には金を無心に来た竹原なども近くで
うろついているのだ。
逃げる桂木を吉田が後ろから呼び止めナイフで殺害する訳だけ
ど、その後再び遺体の元に戻って火をつけたのだろうか?
吉田が嘔吐したのは、どのタイミングのかもよく分からず、
どうやって桂木の遺体を運んだのかとか、火のついた状況の中
幸恵は何処にいたのかなど、正直よく分からない。

悲しいことに真奈美が最後に、桂木の行動を公衆電話を探す
為に桂木は外に飛び出したとするけれど、このご時世に携帯
電話を持っていないという桂木にも理解に苦しむ点があるし、
推論にしてはプロファイラーとして酷いモノがある。勿論単に
遺族を慰める為についた嘘なのかもしれないけどね。
それより遺体が発見されたからウェディングドレスを届けに
来るという店の対応が笑えるぞ。

真奈美はコーヒーをこぼした後に突然のひらめきによって、
犯人を確定してしまう。
論理立てたものも無く、今更ながら何故DNA鑑定なのかという
点に於いても相当辛いネタ証し。
ゴルフコンペに行っているというだけで、遺体をそんな場所に
埋めると想像が及ぶ所だろうか?


貴志真奈美 …… 木村佳乃 (警部補・32歳、プロファイラー)
矢吹慎一 …… 筒井道隆 (警部補、元捜査一課のエリート)
宮川学 …… 高知東生 (捜査一課・警視・管理官)
山岸徹 …… 菅原大吉 (捜査一課・警視正・理事官)
友枝達也 …… 南圭介 (捜査一課・警部補)
仲田周平 …… RIKIYA (捜査一課・警部補)
古崎仁美 …… 笛木優子 (警視庁広報官)
高木真人 …… 田島優成 (警部補、IT捜査の専門でリサーチ担当)
水城紀子 …… 余貴美子 (班長・警視、仕事にはシビア)
岩瀬厚一郎 …… 平泉成 (真奈美の良きアドバイザー)
新田明彦 …… 伊原剛志 (警部・チームリーダー)
秋本祥子 …… 小柳こずえ (ジャーナリスト)

貴志徳治郎 …… 橋爪功 (真奈美の父)

桂木洋介 …… 小林隆 (上島信用金庫職員)
桂木冴子 …… 佐藤仁美 (娘)
幼少期の冴子 …… 石井心愛 (桂木の娘)
橋田喜久雄 …… 加島潤 (殺される)
永田幸恵 …… 五月晴子 (家政婦)
竹原優 …… 金山一彦 (橋田の甥)
三沢康代 …… 谷川清美 (練馬総合病院の看護師)
野口八重子 …… 速水今日子 (橋口邸の近くに住む主婦)
吉田浩也 …… 小杉幸彦 (支店長)

佐々木勝彦、丘野裟稀、田村崇一、小杉幸彦、磯西真喜
夏映子、塩澤葉子


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