SPEC 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿
(2010年10月期・TBS金曜22時枠)

脚本 - 西荻弓絵
演出 - 堤幸彦、加藤新、今井夏木、金子文紀
プロデュース - 植田博樹、今井夏木、赤羽智比呂
音楽 - 渋谷慶一郎、ガブリエル・ロベルト

http://www.tbs.co.jp/spec2010/


第9話 冥王降臨
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美鈴の兄・優作は、ヒーリングの力を持つSPEC FOLDERの者たち
によって一度は助かったかに思えたが、組織の者達によって
殺害される。にのまえは組織のもの達の前で約束が違うのでは
無いか?とし、お前達に警告するとして、次々とその場にいた
ものたちを消してしまう。そして残った人物に、二度俺に逆ら
うなと告げ、このことを全レベルに伝えろという。

一方未詳は、上層部の判断によって閉鎖されて、電力なども
全て遮断される。電気も暖房も付いていないオフィスに野々村
は一人毛布にくるまり瀬文達が戻ってくるのを待つ。
当麻がやってきて、撮影現場に落ちていたとする強力ライトと
捜査一課から電源を引いてきてストーブを付ける。更にたこ焼
き鍋を食べようとしていると、電源オーバーでブレーカーが落
ちてしまう。捜査一課はその事で、調査中のパソコンも電源が
落ちてHDDがクラッシュしてしまう。

馬場、鹿浜、猪俣は未詳にやってきて何故まだここにいるのか
と野々村たちに告げ、即刻この場所を明け渡すよう告げる。
拳銃とバッヂは何処か?という問いかけに、瀬文が持って行って
いると告げる。
野々村は一般市民として密告してみようかなと呟く。

瀬文は美鈴の家に行き優作の仏壇に手を合わせる。
美鈴は瀬文にお礼を告げる。彼女は例え兄は亡くなりはした
けど、最後に兄があんな笑顔をしたのを見たのは初めてでスッ
キリしたという。兄はいつも親代わりで兄妹喧嘩が絶えなかっ
たが、兄の優しさに初めて気がついたという。事故が無ければ
ずっと誤解してきたとの事。そして兄の死をきっかけにして
自分の持っていた能力が消えたと語り、この能力は兄と会話
したくて芽生えたものだったのかもしれないという。
美鈴は兄のためにもちゃんとした画家になることを告げ、瀬文に
対してももう兄の事は気にせず自分の人生を歩むよう頼む。
真実などどうでもよく、兄の敵を取ることなど考えず、たまに
兄の元に顔を見せに来てくれたにそれだけで良いという。

瀬文の前に当麻がやってくる。美鈴の家を張っていれば逢える
と思ったという彼女。みんな心配していることを告げると、
俺には刑事の資格はないとし、戻ることは出来ないが志村の仇
だけは取るという。当麻は法に則って真実を追うからこそ
刑事であり、私情を挟むと暴力で有ることを告げる。

その頃捜査一課では、物的証拠からにのまえには警察内部に
仲間がいるであろう事を掴んでいた。

瀬文の前に津田が現れる。死んだと思っていた津田が生きていた
事に驚くが、津田というのは、公安零課に於いてはパブリック
ドメインの様なものなのだという。例え津田が殺されても、また
別の津田が出てくる。アグレッサーとはそんな所から付いて
いるとの事だった。津田は瀬文をスカウトしにきた事を語る。

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津田を付きだしたことと引き替えに、志村のことを助けてくれ
たかに思えたが、SPEC FOLDERの組織では約束を無視して殺害
する。にのまえもその行為で組織に不審さを覚えると共に、
瀬文も志村の仇を取ろうとして、津田たちと連携し、非合法な
形でSPEC FOLDERの動きを封じようとする。

にのまえも良い奴かと思ったのが間違いだったか。

にのまえの力をひたすら誇示するような展開で、そんな敵に
対してどのように対処していくのか。

SPEC FOLDERとはいえ彼も同じ人間なのだからサトリと同様に
疲れる時を狙って密かに殺せばいいのではないか、四方から
追い込めば全く問題なく倒せるなという感じ。

にのまえの描き方がそんな弱点を無視して無敵すぎて、でっか
い爆弾でも落としてやれって感じの展開だったけど、他にも
色んな能力者が居そうな感じだし、対処できる人は無限に
居そうな気もする。

亡くなった人物にだるまが置かれている所が笑えた。
昔のテレビ業界では禁止用語でも話せば、芸能人の変わりに
人形が置かれる様なことが有ったと聞くが、まさにそんな状態。

一課の人たちが突然野々村に対して恩義を感じ始めたりする
所は、前回辺りから野々村が一皮むけたのと同じような演出
の仕方で悪くはなかったかな。

細かい芸も相変わらずだけど、なかなか面白く出来ていた。
にのまえを動かしていた組織がどれほどの規模なのかよく分か
らなかったが、野々村が語っていたセリフによると、組織は
人間の可能性を信じる者たちの姿であり、決して自分たちに特殊
能力が有る人たちではないのかな。

海外ドラマ「HEROESのハイチ人と同様に、記憶を無くす人物
が居る所が笑えるけど、彼は誰が演じているのだろうか。

最後のにのまえとの対決に於いては、当麻の登場の仕方が不自然
だったけど、何か奇策はあるのだろうか?


当麻紗綾 …… 戸田恵梨香 (24、公安第5課)
瀬文焚流 …… 加瀬亮 (36、公安第5課)
野々村光太郎 …… 竜雷太 (70、公安第5課・係長)

志村美鈴 …… 福田沙紀 (19、優作の妹)
海野亮太 …… 安田顕 (35、警察病院の医者)
冷泉俊明 …… 田中哲司 (占い師??)
地居聖 …… 城田優 (24、紗綾の大学の同級生)

近藤昭男 …… 徳井優 (50、捜査1課)
馬場香 …… 岡田浩暉 (40、捜査1課)
鹿浜歩 …… 松澤一之 (55、捜査1課)
猪俣宗次 …… 載寧龍二 (28、捜査1課)

正汽雅 …… 有村架純 (20、婦警)
志村優作 …… 伊藤毅 (24、瀬文の同僚)
一十一 …… 神木隆之介 (謎の少年)
津田助広 …… 椎名桔平 (42、公安部)
店主 …… 多田木亮佑 (中部日本餃子)
アラータ …… 安藤絵美 (中部日本餃子)

一二三 …… 篠原恵美 (にのまえの母、蒲田に住んでいる)
葉子 …… 大森暁美 (当麻の祖母)
渡辺麻由人 …… 遠藤雅 (30歳、フリールポライター、元警察官)
アグレス …… 東野幸治
上野 …… 山崎和如

大坪夏己、井上肇、児玉頼信、竹匠、廣川三憲、高木三四郎
HULK、候偉、中澤マイケル、GUY


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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