検事・鬼島平八郎 (2010年10月期・テレ朝金曜21時枠) 原作：鍋島雅治・作、池辺かつみ・画 脚本：樫田正剛(1) 、徳永友一(2) 演出：白川士、遠藤光貴 ゼネラルプロデューサー：郷田美雄 プロデューサー：安井一成、飯田爽、稲冨聡、池田禎子 音楽：中村竜哉 http://onijima.asahi.co.jp/

第2話 検察バッシング
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樋村建設の社長の樋村孝四郎が部下の三沢輝男に命じて裏金を
作っていた。そう証言したことで、検察は樋村を聴取する必要
が有った。一体誰が聴取をするのか?三沢の自供を引き出す
きっかけを作った鬼島がやるべきではないか?と真紀は一任する。

樋村孝四郎を検察に呼び出し、鬼島は彼と面と向かうも、なか
なか話を切り出そうとはしない。ようやく口を開いたかと思う
と、鬼島は樋村が誰かと似ていると思っていたが、ようやく
気がついたという。そのふてぶてしい振る舞いは、小5の時に
一緒だった森野武司にそっくりだという。
鬼島は裏金作りを指示していたのか?と問うが、そんな訳が無い
とし、三沢は心の弱い人間で、俺に罪をなすりつけたのだと
いう。社員は家族同然であり、全てを知っているという。

検察は樋村の逮捕に至らなかったことがマスコミでも報道される。
最悪の聴取だったと二朗は上司に報告。鬼島はまだ話は終わって
いないとして、立ち去る樋村を追いかけるが、それを止める藤波
と失態を演じてしまう。

樋村の弁護士をしている馬場光晴は、樋村に対してこれから
入院してもらうという。樋村は隠れる必要はないとするが、
万が一にも貴方が口を割れば大変なことになるとし、全ては
先生の指示だという。

真紀は敷島に連絡すると、樋村の件はそちらで全てを処理しろ
と告げる。

失態を演じた鬼島に対して、森本は上司の藤波に謝罪する。
しかしどちらかが嘘をついているのは明らかで、三沢が嘘を
ついているとは思えないという検事たち。藤波はくれぐれも
慎重に捜査するよう告げる。そして藤波は鬼島に、この一件
から外れて裁判員制度のビラ配りをするよう命じる。町を知る
のも地方検事の仕事だという。
渋々鬼島は出かけようとするが、寺岡に声を掛けられる。
ビラ配りをする事を告げると、その顔で行うのか?と言われ、
彼から着ぐるみを用意される。

ビラ配りを始める中、一人の女性・佐藤和江が近くで胸を押さ
えて倒れるのを目撃。病院は近くにあるというので、鬼島は
背負って病院へいく。

伊智記念病院へいくと、和江は無事処置してもらう。
こんな近くに立派な病院が有るとは思わなかったという鬼島。
すると和江はここは田舎だけど高齢者にとっては何でも施設が
整っているのだという。昔はちっぽけな診療所しかない土地だ
ったが、全て樋村のお陰で、この町では彼は神聖化されていると
いう。この病院も樋村が私財をなげうって建てた物で有ること
を聞かされる。
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鬼島の説得によって三沢から自供を引き出すことに成功する
検事局だが、三沢に裏金を作らせていたのは、地元では神様
扱いされる建設会社の社長・樋村だった。弁護士が介在する
事で直接問いつめることが出来なくなった検事局は、なんとか
証拠を探し出そうとするが・・・

なんだか鬼島が絡むと妙に話が和む。
鬼島と藤波のやりとりだったり、鬼島と武藤の関係など、
常に言い争いしているけれど、何処か憎めない所があるな。

基本的なスタンスやドラマの構成は、型にハマったものが有る
のだけど、やはり型破りな視線と行動力で、上手く解決に
導いてしまう所など、とても面白く描かれている部分だ。

他の部下たちにもきっちりと役割を与えている所は好感の
もてるところ。「ナサケの女 〜国税局査察官〜」だと圧倒的に
主人公・米倉涼子を中心としたドラマだし、「黄金のブタ」なん
かはもっとバランスが悪く篠原涼子に依存している所がある。

ゴルフバックの交換など、カメラが有ることは当然分かっている
筈なのに不自然な行動を取ってしまう所は、ちょっとドラマっ
ぽい所だけど、町の人たちの声を上手く本人に伝えることで、
その気持ちに答えようとする樋村の心を上手く引き出した内容
だった。

それにしても西山茉希さんはモデルの割に芸達者だね。


鬼島平八郎 …… 濱田雅功 (44歳で検事)
森本真紀 …… 内田有紀 (32歳。検事。司法試験をトップで合格)
越中二朗 …… 濱田岳 (23歳。鬼島担当の事務官)
土方小百合 …… 西山茉希 (26歳。検事。恋よりも仕事)
木戸勉 …… 田山涼成 (62歳。定年間近の検事)
寺岡政次郎 …… 板尾創路 (47歳。ビルの管理作業員)
藤波達彦 …… 松重豊 (51歳。支部長検事)
武藤伸司 …… 西村雅彦 (45歳。日乃出西駐在所の巡査)

鬼島美夜 …… 刈谷友衣子 (15歳。鬼島の亡き姉の長女)
鬼島涼 …… 濱田龍臣 (8歳。鬼島の亡き姉の長男)
山岳法徳 …… 古谷一行 (58歳。検事総長)
敷島康広 …… 石橋凌 (48歳。検事正)

大橋はじめ …… 細川茂樹 (38歳。政治家)
坂下保 …… 風見しんご (45歳。大橋の第一秘書)
橘寛二 …… 松方弘樹 (68歳。優明党幹事長)
和久井雄二 …… 小沢仁志 (48歳。県警の刑事)
小石川悟 …… 金山一彦 (43歳。県警の刑事)
安東正親 …… ビートたけし (謎の男)

三沢輝男 …… 津田寛治 (46歳。樋村建設経理課長)
樋村孝四郎 …… 名高達男 (56歳。樋村建設社長)
佐藤和江 …… 藤田弓子 (胸に持病を抱える女性)
馬場光晴 …… 半海一晃 (弁護士)
梶井保 …… 西沢智治 (ゴルフのレッスンプロ)

宮下佳奈、犬飼若博、井川哲也、児玉謙次
千鶴ちい、小池榮、山野史人、川岸銀次

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)