検事・鬼島平八郎
(2010年10月期・テレ朝金曜21時枠)

原作:鍋島雅治・作、池辺かつみ・画
脚本:樫田正剛(1) 、徳永友一(2)(3)(4)(5)、杉山嘉一(6)
演出:白川士、遠藤光貴
ゼネラルプロデューサー:郷田美雄
プロデューサー:安井一成、飯田爽、稲冨聡、池田禎子
音楽:中村竜哉

http://onijima.asahi.co.jp/


第6話 告発…検察の闇
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大橋は秘書の坂下によって殺されかける。鬼島らの機転によっ
てそれを阻止する事は出来たが、依然として大橋は意識不明
の状態だった。
これまでの3億円不正献金の調査は全て森本によって計画された
シナリオ通りの展開だった事に、伊智地検の職員達もショック
を受ける。

そんな中、11月22日、桜庭町で巡回中の警察官に頭突きを喰ら
わせたとして男が捕まえられる。被害にあったのは武藤巡査。
しかし被疑者によると単に下を向いて歩いていただけであり、
自分に非はないと訴える。
そんな聴取の最中に藤波がやってきて、越中と鬼島に仕事が終
わったら話があると告げる。

これまで調査していた不正献金の流れは、全て優明党幹事長の
橘寛二に渡っていた。藤波は橘の事を伊智地検主導で起訴して
行こうという。坂下の聴取を土方に任せるとし、秘書に命を
狙われたことを知れば大橋が自供する可能性も有るという。
その為狙われる可能性もあり、今後は伊智地検の職員も交代
して見張りをしようという事になる。森本は橘本人と繋がり、
二度にわたる大橋の口封じに関与しているので、この一件に
関わらせるのは危険かも知れない事を告げる。鬼島はあの人も
そんなに悪い人ではないとし、大丈夫ではないかと告げる。

坂下の聴取を行うも、自分の意志で殺したと告げる。堕落した
政治家に天誅を下しただけだという。
橘に対してマスコミはマイクを向ける。橘は不幸中の幸いで
大橋が助かった事を喜ぶ。しかしその裏で優明党の議員達は、
我が党の汚い仕事を一挙に引き受けて出世した大橋が、もしも
口を割ったら大変だという。
優明党の議員会議を行われる中、橘は議員達の不安を受けて、
私に任せておけば大丈夫であることを告げる。

翌日森本が出勤しない事に違和感を生じる伊智地検の職員たち。
すると伊智地検に男達が次々とやってくる。東京地検特捜部
の職員達で、敷島が現れこれからこの一件は我々が引き継ぐと
いう。特例を持ってしても勝利せよと法務大臣からの命令だと
し、その書類を目の前に掲げる。坂下の聴取は森本が行うと
告げる。

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優明党にとって都合の悪い事実を全て大橋が握っていると共に、
口を割らない様にするためにも大橋が狙われるであろう事は
必至だった。なんとか伊智地検の間で橘を起訴しようとするも、
先手を打たれて、主導権は橘の息のかかる東京地検の敷島康広
が伊智地検を乗っ取っていく。

公務執行妨害ネタによって、被疑者をとどまらせる方法論は
色んなドラマで見てきたネタかな。「踊る大捜査線」でも
状況は違うけど、被疑者を本店に持って行かれないようにする
為に、公務執行妨害が都合良く使われたよね。
まさか冒頭の武藤のネタが前振りになるとは思わなかったけど
ね。

鬼島たちがどうやって、育ての親に忠義を誓う事で口を
閉ざしている大橋の現状を打破し、告白させていくのか。
橘が汚いことをやらせるだけでなく、死ぬよう強要してきた事
と、大橋自身の家族の存在を抽出して、上手く秤に掛ける様な
展開を用意した。

伊智地検のチームワーク、ファミリー感などが上手く森本の
心さえも解きほぐしていくし、山岳が最後に語るように、
組織は図体が大きくなると見えづらい事、制御できなくなる事
とは対照的に伊智地検のほどよい組織の形が上手く対比される
形で現れていると思う。

相変わらずこのドラマの中の外れ知らずな所は、藤波支部長の
対応の仕方だ。
この人のお陰で鬼島というキャラクターも活きてくるし、
ちょっぴりローカルな伊智地検の存在感を面白おかしく浮かび
上がらせている。

しかし大橋は何で拘置所で死んでしまったのだろうか。
やっぱり橘の圧力で殺されたのか?


鬼島平八郎 …… 濱田雅功 (44歳で検事、伊智地検)
森本真紀 …… 内田有紀 (32歳。検事。司法試験をトップで合格)
越中二朗 …… 濱田岳 (23歳。鬼島担当の事務官)
土方小百合 …… 西山茉希 (26歳。検事。恋よりも仕事)
木戸勉 …… 田山涼成 (62歳。定年間近の検事)
寺岡政次郎 …… 板尾創路 (47歳。ビルの管理作業員)
藤波達彦 …… 松重豊 (51歳。支部長検事)
武藤伸司 …… 西村雅彦 (45歳。日乃出西駐在所の巡査)

鬼島美夜 …… 刈谷友衣子 (15歳。鬼島の亡き姉の長女)
鬼島涼 …… 濱田龍臣 (8歳。鬼島の亡き姉の長男)
菊池佐和子 …… 吉川麻衣子 (定食菊屋の店員。鬼島が好き)
山岳法徳 …… 古谷一行 (58歳。検事総長)
敷島康広 …… 石橋凌 (48歳。検事正)

大橋はじめ …… 細川茂樹 (38歳。政治家)
坂下保 …… 風見しんご (45歳。大橋の第一秘書)
橘寛二 …… 松方弘樹 (68歳。優明党幹事長)
和久井雄二 …… 小沢仁志 (48歳。県警の刑事)
小石川悟 …… 金山一彦 (43歳。県警の刑事)
安東正親 …… ビートたけし (謎の男)

樋村孝四郎 …… 名高達男 (56歳。樋村建設社長)


大橋陽子 …… 甲斐まり恵 (はじめの妻)
大橋絵里 …… 柴田杏花 (10歳、娘)

原愛実、深来勝、加瀬竜彦、伊藤正博、加藤治
中山克己、西田薫、日向里菜、武田幸三、結城さなえ
立石美優、諭吉、田中啓三


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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