検事・鬼島平八郎
(2010年10月期・テレ朝金曜21時枠)

原作:鍋島雅治・作、池辺かつみ・画
脚本:樫田正剛(1) 、徳永友一(2)(3)(4)(5)(7)、杉山嘉一(6)
演出:白川士、遠藤光貴
ゼネラルプロデューサー:郷田美雄
プロデューサー:安井一成、飯田爽、稲冨聡、池田禎子
音楽:中村竜哉

http://onijima.asahi.co.jp/


第7話 戦いの果てに…
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伊智地検の目標は、金が流れていた優明党幹事長を起訴
する事。
鬼島は事件に橘が関与していることを知り、彼の前で、坂崎
博志は義理の兄であり、優明党の橘派の新人議員だった事を
告げる。

大橋の死によって、橘はマスコミの前でコメントを残す。
大橋の事は実の息子のように思っていたので、今回伊智地検に
よって別件逮捕された事が自殺の引き金になった事を告げ、
私は決して伊智地検を許さないという。

安東は鬼島に会うと、お前の言う正義によって人が死んだことを
告げる。お前も死ぬぞという安東に対して、鬼島は検事を辞めた
貴方に言われたくない事を告げ、決して自分は諦めない事を語る。

そんな中、伊智地検の鬼島の元に、大橋の妻・
陽子から荷物
が届く。中には花瓶が入っており、自分の身に万が一のことが
有れば送ってくれと言われたものだという。鬼島は調査しよう
と訴えるが、藤波は上層部から止められている事を語る。
更に伊智地検のメンバーを解体し、全員が異動する事が決まって
いるのだという。しかし鬼島は正式な辞令が出るまでにはまだ
時間が有るとし、調査をすることを告げる。

美術商・古物商を巡ってツボの価値を調べて回るが、素人以下
の作品だと言われる。鬼島は一人で調査して回っている姿を
たまたま巡回していた武藤に見られる。

一方藤波は真紀に会うと、敷島が不正を働いていた証拠でも
有るレコーダーを自分に預けてくれないか?という。それは
爆弾になりうるものであり、森本にとっても危険なものだと
いう。しかし真紀は自分のことは自分で決着を付けたいことを
語る。

鬼島はいつものように
定食菊屋で食事をしていると、検事総長
の山岳法徳
に声を掛けられる。とても良いツボだと言われ、
その壺を買いたいという山岳。私は一億円を出すと告げると、
鬼島は古物商によれば全く価値のないものだった事を語る。
価値と価格は違うもので、買い手が幾らで買いたいのかが重要
との指摘を受ける。

地検内で陶芸をやる寺岡から、家には10人の子供が居ることを
聞かされた鬼島。
そんな中、ツボの制作者は
岡本裕子(35歳)で有ることが分かった
と聞かされる。岡本は元ホステスであり、政治家・橘派の議員
がよく出入りしている店の店員だったことを聞く。更に、その
ツボが置かれているのは、
ギャラリー"アイリス"で有ることを
知る。

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全ての脱税の金の流れは橘に繋がっていた。
しかしどのような方法で金を渡していたのか。そしてそれらの
証拠は見つかるのか。人の命を犠牲にした政治家の罪を追求
することが出来るのか。

大橋の残した壷の流れから、証拠として突き詰めていく辺りの
段取りがイマイチ機能しておらず、やや消化不良の内容に
なった。8話想定としていたドラマが7話に短縮されたのかな。

鬼島の単独の捜査は影を潜め、今回は周りの人物のサポート
が上手く展開を打開していく。

正直巨悪と対峙していくよりも、伊智という風土を利用して
細々としたエピソードを重ねていく中で、人物関係を抽出して
いった方が良かったと思う。前半のドラマの中でそれらが機能
していたときは本当に面白く感じた。
どうしてもドラマというのは、そのキャラクターの持つ過去と
の決別・払拭さ加減を描きたがるものだし、政治家を叩くこと
での爽快感を求めようとしすぎている感じがする。

冒頭の頃には寺岡も良い味が出ていたけど、後半はあんまり
上手く機能しておらず、武藤との関わりももう少し見てみたか
った気がする。
安東との関わりももっと見てみたかったな。
全ての嫌疑を解決できない辺りは、下手にドラマしていなくて
良かったと思う。


鬼島平八郎 …… 濱田雅功 (44歳で検事、伊智地検)
森本真紀 …… 内田有紀 (32歳。検事。司法試験をトップで合格)
越中二朗 …… 濱田岳 (23歳。鬼島担当の事務官)
土方小百合 …… 西山茉希 (26歳。検事。恋よりも仕事)
木戸勉 …… 田山涼成 (62歳。定年間近の検事)
寺岡政次郎 …… 板尾創路 (47歳。ビルの管理作業員)
藤波達彦 …… 松重豊 (51歳。支部長検事)
武藤伸司 …… 西村雅彦 (45歳。日乃出西駐在所の巡査)

鬼島美夜 …… 刈谷友衣子 (15歳。鬼島の亡き姉の長女)
鬼島涼 …… 濱田龍臣 (8歳。鬼島の亡き姉の長男)
菊池佐和子 …… 吉川麻衣子 (定食菊屋の店員。鬼島が好き)
山岳法徳 …… 古谷一行 (58歳。検事総長)
敷島康広 …… 石橋凌 (48歳。検事正)

大橋はじめ …… 細川茂樹 (38歳。政治家)
坂下保 …… 風見しんご (45歳。大橋の第一秘書)
橘寛二 …… 松方弘樹 (68歳。優明党幹事長)
和久井雄二 …… 小沢仁志 (48歳。県警の刑事)
小石川悟 …… 金山一彦 (43歳。県警の刑事)
安東正親 …… ビートたけし (謎の男)
樋村孝四郎 …… 名高達男 (56歳。樋村建設社長)

大橋陽子 …… 甲斐まり恵 (はじめの妻)
大橋絵里 …… 柴田杏花 (10歳、娘)


酒井敏也、野元学二、綱島郷太郎、伊藤正博、加藤治
中山克己、武田幸三、結城さなえ、大石結介、長谷川摩耶
川村綾、神野美紀


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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