曲げられない女
(日テレ/2010年1月期・水22)

脚本/遊川和彦
チーフプロデューサー/櫨山裕子
プロデューサー/大平太、山本由緒、太田雅晴
演出/南雲聖一、吉野洋、木内健人
音楽/池頼広

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第3話 強情娘とガンコ母の最後の対決

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早紀は坂本正登からのプロポーズも断り、更には勤めていた
弁護士事務所を辞めてしまう。光輝からは馬鹿で頑固な上に
ズレていると言われ、更に私が居なくなってもやっていける
のか?という母親の夢を見る。
そんな翌朝母親が倒れたとの知らせを受けてすぐに新潟へと
足を運ぶ。
病院に着くと母の光はどうしても学校に行くとして勝手に退院
したとの事で、次に発作であれば命の保証はないと言われる。

璃子の元に実家から林檎が届くと共に同窓会のお知らせ通知が
同封されていた。母親には子供達の世話が忙しくていけるわけ
無いとするが、義母の富貴恵からはゆっくりして来なさいと
言われ相変わらず自分の子供の相手をさせてもらえない。

正登は璃子に電話する。早紀と電話連絡が取れないという。
彼女のことをなんとかしてあげたいと共にヨリを戻したい事を
璃子に相談する。
璃子は光輝の職場へと乗り込み、警察の力をフル稼働して
早紀の居場所を突きとめて貰う。

一方早紀は担当看護師から、倒れたときに母親から託された
というメモを手渡される。そこには「我死すともいいとも」と
書かれていた。母親が目覚めたときにその意味を問い詰めるが
自分で考えろと一蹴される。帰って学校に行くからコートを
もってきてと早紀に頼む。そんな事をしたら命の保証がないと
いう早紀に対して、教壇で死ねれば本望だという。そんな母親
の態度に娘の気持ちが分からないとして、早紀は彼女の言うこと
を一切無視することに決める。
そんな中、光輝と璃子が病室までやってくる。
璃子は母親の前で早紀は正登からプロポーズされた事を言って
しまう。

夕飯は早紀の家で鍋。チーズを食卓に出されるが早紀は合格
するまでは我慢だという。早紀は母親から言われた辞世の句
の言葉の意味をみんなに尋ねるが分からなかった。
璃子は早紀の姿を見て母親と似ていることを告げる。
璃子は隙を見て正登に電話する。母親が倒れた今がヨリを戻す
チャンスであること。早紀は正登と結婚するのが一番である事
を告げる。

光輝は帰る。璃子は早紀の実家で泊まり、早紀はいつものよう
に勉強した後に日記を書く。母親はなんであんなに頑固なのか?
と記した。
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このドラマ、弁護士の仕事を通して曲げられない自分の意思を
貫いていくドラマかと思ったけど、そういう訳でもないのね。

母親は仕事一辺倒で娘に対する愛情が伝わらず、その後の娘の
人生に於いて不都合を強いられている。
そんな母親が娘の事を気づかい最後に取った行動を描いた話
だった。

余所様の人間に対して気遣いが行き渡っている親も、自分の子供
の事になると途端に厳しくするという家庭は有ると思うが、
ドラマを見ているとその辺の判断には迷うところがあり、過去に
どの様な経緯が有ったのかは分かりづらい。
母親に対して何も言えずにいたが、最後になって自分の意思を
伝えられたことは、彼女の気持ちの中で一つの区切りとなるの
であろうか。

正直展開としてはあんまり気の利いた感じはしなかった。
特に母親のことを教室の前まで連れていくという暴挙は驚く。
そこまで連れていったのならば引き返させるというのも酷なもの
で、その前の段階で説得し止める事が出来ればまた違った感じに
映ったのだろうけどね。

このドラマは社会の厳しさにサラされながらも自分の意思を貫く
というものなのか、それともそんな難儀な性格をしながらも友達
を作っていくドラマなのか、イマイチ方向性は見えて来ない。

ただ奇抜な性格をしている彼女ではあるが、周りに与える影響力
の大きさに関しては、ドラマとして面白く写る部分である。
実際には本人は奇抜な事をしている実感は無い所が滑稽に写る
という所がこのドラマの味なんだろうね。

荻原早紀 …… 菅野美穂 (弁護士補佐・パラリーガル)
藍田光輝 …… 谷原章介 (警視庁の官僚)
坂本正登 …… 塚本高史 (弁護士)
今田健治 …… 市川知宏 (早紀と同じアパートの大学生)
横谷里美 …… 能世あんな (弁護士)
増野所長 …… 西岡徳馬 (弁護士)
蓮美璃子 …… 永作博美 (早紀の高校時代の同級生)

荻原光 …… 朝加真由美 (早紀の母、教師)
荻原義紀 …… 林泰文 (早紀の父、司法試験合格の年亡くなる)
山野 …… 太田有美 (弁護士事務所)
東 …… 松永京子 (弁護士事務所)
長部富貴恵 …… 高林由紀子 (璃子の義母)
長部善隆 …… 山口馬木也
大杉 …… 岡あゆみ (受付嬢)
渡部 …… 山田真由子 (受付嬢)

高沢奈苗、田川綾子

仲野貫一 …… 近藤公園 (帝東建設)
三田 …… 柳谷ユカ (家政婦)
諸井 …… 薬師寺順 (部長が贔屓にする諸井商事の社長)

平泉成、大河内浩、浅見姫香、瀬戸将哉、山崎健二
小河里美、赤屋板明、西山奈那、滝田匠、松浦愛弓、小林すすむ

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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