曲げられない女
(日テレ/2010年1月期・水22)

脚本/遊川和彦
チーフプロデューサー/櫨山裕子
プロデューサー/大平太、山本由緒、太田雅晴
演出/南雲聖一、吉野洋、木内健人
音楽/池頼広

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第6話 リスクだらけの女の幸せさがし

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早紀は勉強しようとしていた所倒れてしまう。
璃子が通報し病院に運ばれるが、単なる過労だという。母親の
死と睡眠時間を削って勉強していたのがその要因だった。光輝
もすぐに病院へと足を運ぶ。しかし早紀は検査もせず大丈夫
だからとして退院しようとする。二人の制止も聞かずに退院し
自宅では光輝特製のシチューが振る舞われることになる。
璃子から私が居なければ寂しすぎる孤独死を経験していたかも
しれないと言われる。
そんな中、光輝は最近この界隈で若い女性が狙われる事件が
発生していることを告げる。警察官がこんな所にいても良いの
か?と問うが自分は警察署の体面を保つ事や、現場の警察官に
発破を掛けて検挙率を上げさせる事くらいが仕事だという。
光輝は何故警察官を志望したのか?という問いかけに、父親が
警察官僚だったし、自分も勉強が出来たからだと答える。
しかし早紀にはそんな答えに何処か納得がいかない物があった。

そんな中、璃子の荷物が早紀の家に運ばれてくる。いよいよ
相手からの攻勢が始まったとして璃子も浮気の証拠を掴んで
親権を取り戻さなければならない事を告げる。まずは扶養能力
を見せることが先決だとするが、どんな仕事をしたいのか自分
にも良く解らないという璃子。嘘をついている時には活き活き
としたパワーを感じるので、それを上手く仕事に転嫁できれば
問題はないと告げる。

璃子は早紀に何故9年間も勉強し続けているのに試験に落ちる
のか尋ねる。しかし答えることは出来無かった。

翌日、中島の弁護士事務所から初めての給料が出る。13万円
弱の初任給。中島に自分は何故試験に受からないのか尋ね
50%の合格確率を得た模擬試験の結果を見せる。しかし中島は
自分にもなれたのだから大丈夫だとつげる。15年連続で落ちた
人が居るとするが、彼はその後の彼の人生を語ろうとはしなか
った。

光輝は相変わらず地域住民の防犯意識を高めるキャンペーンに
出席する。しかし彼にはそんな仕事に違和感を覚えていた。

帰り道、早紀に後から声を掛ける人物が居た。弁護士の坂本で
彼は璃子の主人の代理人になったことを告げ、書類を彼女に
渡して欲しいと頼む。その書類には子供の親権を渡すつもりは
無いこと、多少の金は渡すので早いところ離婚に応じて欲しい
と書かれていた。早紀は思い切って以前坂本が言った言葉の
意味を尋ねる。何故あの時早紀は弁護士になれないと言ったの
か。自分は弁護士に拘る必要はないという意味で言ったことで
司法書士という道もあることを告げる。
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光輝は徐々に警察官僚としての自分に違和感を覚えていく。
警察バッヂが自分を守ってくれるものだと信じていたが、その
カラから一歩抜けだしたときに自分の存在とは果たして何なのか。

光輝の異変に早紀だけが気がついたという所はポイントが高い
ところか。

今回ドラマでは、自分は本当は何をしたいのか、そして今やる
べき事は何なのかを描いた。

早紀は弁護士になれない意味を探ることで、自分の方向性を
探っていくことになるし、璃子はこれから自分は社会の中で
何をしたいのか模索しつつも、子供の親権のために必要な物を
掴んでいく。光輝は警察署の中での自分の立場を通して、
本当になりたかった職業なのかを自問自答していく。

少々ドラマではタイミング良く光輝を登場させすぎる所がある
が、最初に大学生を撃退する時に警察バッヂの効力を見せた
後で、今度はそれを使わずに対峙する所はなかなか面白く
出来ていたと思う。
彼がイメージする警察と警察官僚のギャップなんかが存在した
のだろうね。

変わるために必要なのは自分との戦いであることを説いたり
自分自身の弱さを認めないことには前進していけない事を
描いている所は良い感じのところ。

逆に荻原の事を誰一人としてまともに呼んでくれない所にいじり
甲斐が有るのも事実だが、早紀が言葉を正すという流れは連発
されると寒いものがあるかな。


荻原早紀 …… 菅野美穂 (弁護士補佐・パラリーガル)
藍田光輝 …… 谷原章介 (警視庁の官僚)
坂本正登 …… 塚本高史 (弁護士)
今田健治 …… 市川知宏 (早紀と同じアパートの大学生)
横谷里美 …… 能世あんな (弁護士)
増野所長 …… 西岡徳馬 (弁護士)
蓮美璃子 …… 永作博美 (早紀の高校時代の同級生)

荻原光 …… 朝加真由美 (早紀の母、教師)
荻原義紀 …… 林泰文 (早紀の父、司法試験合格の年亡くなる)
山野 …… 太田有美 (弁護士事務所)
東 …… 松永京子 (弁護士事務所)
長部富貴恵 …… 高林由紀子 (璃子の義母)
長部善隆 …… 山口馬木也 (璃子の夫)
大杉 …… 岡あゆみ (受付嬢)
渡部 …… 山田真由子 (受付嬢)
さおり …… 森望美 (善隆の浮気相手)

高沢奈苗、田川綾子

三田 …… 柳谷ユカ (家政婦)
中島剛志 …… 平泉成 (マチベン)

春海四方、世古陽丸、小久保丈二、松井晶熙、橋本銀次
倉地彩乃、島邑みか、薬丸夏子、大杉亜依里、遠藤貴志

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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