曲げられない女
(日テレ/2010年1月期・水22)

脚本/遊川和彦
チーフプロデューサー/櫨山裕子
プロデューサー/大平太、山本由緒、太田雅晴
演出/南雲聖一、吉野洋、木内健人
音楽/池頼広

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第7話 友情決裂!孤独な決断、なぜ?

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妊娠している可能性を疑う早紀は早速、道生レディスクリニック
で診察して貰う。案の定妊娠8週目に入っていた。何故気がつか
なかったのかと医師・道生雪から尋ねられ、弁護士の試験のた
めに勉強をしていて気がつかなかったと告げる。子供を産みた
いならばそんな生活をしてはダメだと告げられる。

帰宅すると早紀の部屋には光輝が来て食事を作っていた。
どうやら璃子に話があるからとして呼び出されたらしい。
しかし折角作った食事も誰一人口を付けようとしない。光輝
自身も買ってきた大好物のチーズに手を付けずにいた。
光輝は取り締まるよりも楽しませる方が性に合うとして警察を
辞めたまでは良かったが、父親に勘当され目標も明確なものが
無いと心情を吐露。明確なものが見つかるまで、早紀たちと
同じくチーズを控えると言い出す。
璃子は家に戻るべき事を考えているという。三人目の子供が
出来たことを告げ、産むためには父親が必要であること、そし
て家族の助けが無くて産むのは絶対に無理だという。
早紀は璃子の告白に乗じて自分も妊娠した事をみんなに告げる。
それを聞いた璃子は正登の子であるならば、試験は諦めて産む
べきではないかと告げる。しかし光輝は弁護士になってから
産むのでは良いのではないかと告げる。璃子はライバルの正登
の子だから産んで欲しくないだけでしょうと彼に告げると、
逆に光輝は、子供をだしにして彼の家に戻る事を正当化して
いると璃子を非難する。

そんな中、中島弁護士事務所に一人の子持ちのシングルマザー
が相談に訪れる。子供を産めば認知すると言っていた会社の上司
だが妻子持ちで、子供を認知しようとしないというのである。
知り合いも居ないので誰にも頼れないことを吐露する。
璃子はそれを聞いて、どうして子供を産もうと思ったのか?
やっぱり女性一人で子供を育てるのは難しいのかと尋ねる。
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早紀の妊娠の事実が発覚する。
その事実は9年間の勉強し続けてきて弁護士資格の最後の試験だと
誓った彼女に多大な影響を及ぼすものだった。
果たして子供を産むことが出来るのか否か。

外野の話は別にして、早紀自身が子供を育てられるのかという
現実と、9年間の勉強してきた弁護士への夢に対する気持ちとの
綱引き故に、そう簡単に決断できない難しさを感じるものだった。

しかしまぁ気がつくと周り中に出産だのシングルマザーだのと
早紀の決断に影響を及ぼしそうなキャラクターたちが次々と
出てくる出てくる。

早紀の決断や行動によって元気・勇気を与えられる者とそうでは
無い者の違いが面白い様あぶり出された事や、そんな彼女の
決断に対して見守ろうとか協力しようとか言う人たちが一切
皆無で、いきなりケンカして友情もこれまでだとする縁の切り方
が実に違和感があり、早急に決断を求められる日本のドラマ
らしい強引な流れを実感させてくれる。

ケンカした時にこそ本当の友達とはどういうものなのかを考え
させる機会でもあるので、これまで友達を連呼してきた三人組
には良い機会である事も確かである。窮地の時にこそ助けて
くれるのがやっぱり友達だろうという流れになるのは明らかだが
その辺の再登場の仕方にも気になるところだね。

一番笑えたのはやはり光輝か。
オレもそろそろ逢わない方が良いかもなとして、意味不明な
発言をして立ち去っていく姿。

早紀が勇気づけたシングルマザーの言葉が逆にブーメラン効果
の様に早紀に勇気をもたらすために戻ってくる所が面白いし、
早紀の決断には応援したい所も多分に存在するが、やっぱり
現実的には二兎を追うのは難しいだろうなと思う。既に弁護士
になっているというのならばまた話が変わってくるけどね。

しかし正登もまた自分の言うことを聞かない彼女が居ると見るや
まるで悪人が立ち去るときに吐くセリフのように悪態をついて
立ち去る姿がなんとも幼稚っぽくて泣けるものがあった。

荻原早紀 …… 菅野美穂 (弁護士補佐・パラリーガル)
藍田光輝 …… 谷原章介 (警視庁の官僚)
坂本正登 …… 塚本高史 (弁護士)
今田健治 …… 市川知宏 (早紀と同じアパートの大学生)
横谷里美 …… 能世あんな (弁護士)
増野所長 …… 西岡徳馬 (弁護士)
蓮美璃子 …… 永作博美 (早紀の高校時代の同級生)

荻原光 …… 朝加真由美 (早紀の母、教師)
荻原義紀 …… 林泰文 (早紀の父、司法試験合格の年亡くなる)
山野 …… 太田有美 (弁護士事務所)
東 …… 松永京子 (弁護士事務所)
長部富貴恵 …… 高林由紀子 (璃子の義母)
長部善隆 …… 山口馬木也 (璃子の夫)
大杉 …… 岡あゆみ (受付嬢)
渡部 …… 山田真由子 (受付嬢)
さおり …… 森望美 (善隆の浮気相手)

高沢奈苗、田川綾子

三田 …… 柳谷ユカ (家政婦)
中島剛志 …… 平泉成 (マチベン)

道生雪 …… 片岡礼子 (産婦人科)

平田裕香、真勝國之、中鉢明子、酒井麻吏、松浦愛弓
滝田匠、高橋智也、渡仲裕蔵、内藤浩次、桑畑智伺、宮前圭吾


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