曲げられない女
(日テレ/2010年1月期・水22)

脚本/遊川和彦
チーフプロデューサー/櫨山裕子
プロデューサー/大平太、山本由緒、太田雅晴
演出/南雲聖一、吉野洋、木内健人
音楽/池頼広

http://www.ntv.co.jp/mage/


第10話 女の革命遂に完結!10年日記に刻まれた最後の言葉

--------------------------------------------------------
数々の周りで起こる問題を片付けてきた早紀は、後は自分が
司法試験に受かること、そして子供を産むだけだと感じる。
いざ最終の面接に挑もうとする時に突然陣痛のように腹部に
違和感を感じてしまう。
一方璃子は夫からこのままこの家に居てくれないかと頼まれる。
母親も璃子に頼り切っているとの事。
光輝はプロポーズと同時に婚姻届に書いて貰おうとして、役場
に書類を取りに来ていた。たまたま正登が役場で法律相談の
仕事をしており話をする。話題の中心は現在試験を受けている
早紀の話になるが、正登曰く早紀は本番に弱いという。

早紀は何とか腹痛を和らげようとして、仲間や家族達との写真
を見て気を沈めようとする。自分はズルイ奴や偉そうにしてい
る奴が許せないこと、しかしそれを止めるにはどうしても
弁護士のバッヂは必要だという。それでも腹痛が止まない早紀は
その責任をお腹の中の子供にぶつける。今まで私がどれだけ
頑張ってきたのか。その事が分からないようならばそんな子供
は要らないとお腹に向かって叫ぶ。しかし言った後に心の何処
かで貴方よりも試験が大事だと思っていた自分を恥じて、試験
はいつでも受けられるが子供を失えば一生後悔するとして試験
を辞退しようと考える。面接官が彼女を呼びに来るが辞退を
口にしようとした時に、不思議と陣痛は治まり、これは試験を
受けても良いという合図だと思った彼女は面接に挑むことになる。
試験後に救急車で病院に運ばれることになる。

出産を待つ間、光輝は璃子に婚約届けを用意していることを
告げると、璃子は恐らく上手くいかないと否定的な見解を見せる。

いよいよ早紀は初産の苦労を乗り越えて出産する。

早紀は面接の時に我が儘を聞いてくれて有難うと赤ちゃんに
語りかける。光輝と璃子がベッドまでやってくる。名前は
考えたのか?と問われ、灯(トモ)と名付けたことを告げる。
光を灯す人間になって欲しい事。そして友達のトモから取った
と告げ、私のように掛け替えのない友達に出会って欲しい事を
告げる。
正登も病室の外でウロウロしているのを光輝が知り中に招く。
正登は子供の認知と養育費だけは払わせて欲しいと頼む。
正登は子供に向かって早紀の娘に生まれてラッキーである事。
ママは凄い人だという。それに比べて駄目な父親であり、お前と
一緒にいる資格は無いことを語る。しかし何かあれば必ず
いつでも助ける事を約束する。
--------------------------------------------------------

10年目の正直という事で早紀が望んでいた弁護士試験は無事
合格するのか!?そしてそれぞれの結末は如何に!?

最終話ということで、早紀のシャッターの件が凄いことになっ
ていた。口から生まれてきた璃子が彼女の奮起を促すために
上手く誘導する流れは良くできていたし、早紀がこれまでの
失敗の歴史をシャッター開放と同時にぶつける所は心情的に
共感出来るものだった。

早紀と璃子が同時に妊娠し、時間差で出産のシーンを描いたこと。
同じシーンの繰り返しの妙を巧みに突いて、遊び心に溢れていた
場面を描いたところも面白かったし、女性同士の強い絆を見る
ようで、ある意味では心強さを感じさせる。
ドラマを通してテーマの中には未知なる物へと"不安"が存在し、
それが女性のシングルマザーならは尚更という事で、二人を
上手く同時に出産する事でその辺の不安を上手く和らげる役目
を果たしている。

璃子が投げかける早紀への言葉も強い口調で批難している訳
だが、友人としての愛情を感じるもので、言葉の裏には
彼女に対する応援の言葉が見え隠れしていて、とても良い関係
が描けているなという印象だった。

流石に最後は男性陣の立ち入る隙が無く、女性同士の物語の
様な結束感に繋がったけれど、それも悪くはなかったね。

これで合格してしまうと如何にもドラマだなと思わせつつ、
単純な幸せというものを用意していない所なども交換のもてる
演出だった。

荻原早紀 …… 菅野美穂 (弁護士補佐・パラリーガル)
藍田光輝 …… 谷原章介 (警視庁の官僚)
坂本正登 …… 塚本高史 (弁護士)
今田健治 …… 市川知宏 (早紀と同じアパートの大学生)
横谷里美 …… 能世あんな (弁護士)
増野所長 …… 西岡徳馬 (弁護士)
蓮美璃子 …… 永作博美 (早紀の高校時代の同級生)

荻原光 …… 朝加真由美 (早紀の母、教師)
荻原義紀 …… 林泰文 (早紀の父、司法試験合格の年亡くなる)
山野 …… 太田有美 (弁護士事務所)
東 …… 松永京子 (弁護士事務所)
長部富貴恵 …… 高林由紀子 (璃子の義母)
長部善隆 …… 山口馬木也 (璃子の夫)
大杉 …… 岡あゆみ (受付嬢)
渡部 …… 山田真由子 (受付嬢)
さおり …… 森望美 (善隆の浮気相手)

高沢奈苗、田川綾子

三田 …… 柳谷ユカ (家政婦)
中島剛志 …… 平泉成 (マチベン)
道生雪 …… 片岡礼子 (産婦人科)
介護士 …… 重廣礼香 (ヤマダさんの世話)

松浦愛弓、滝田匠、橋本宗篤、森山米次、橘家二三蔵


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system