マークスの山
(2010年10月期、WOWOW・連続ドラマW枠)

原作:高村薫『マークスの山』(講談社文庫刊)
監督:水谷俊之、鈴木浩介
脚本:前川洋一
音楽:澤野弘之

http://www.wowow.co.jp/dramaw/marks/



第1話
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二人の男が山登りをする。
20年前には取り憑かれたように山に登っていた二人。
一人は捜査一課七係の合田雄一郎、もう一人は元合田の妻・
加納貴代子の兄で、東京地検特捜部の検事をしている加納祐介
だった。来月貴代子が帰国する事を告げる。

二人が下山すると、警察が騒々しくしている事を目撃。
山梨県警の佐野国男から話を聞くと、白骨体が見つかったと
いう。先日の大雨で土砂崩れが起きて、地中に埋められていた
遺体が出てきたのではないかとの事。佐野によるとこの山は
魔の山と呼ばれているのだという。

その頃、関東医療刑務所に収監されていた水沢裕之は、ついに
出所する。

合田と森義孝は巡回中にある閑静な住宅街で事件が有ったとい
う警察無線を聞きつけ、現場に向かう。しかし家の主の浅野剛
は事件はお手伝いのおばさんが、見間違えた事による誤報で
有ることを告げ謝罪する。

水沢は出所すると高級メロンを購入し、病院に勤めている
看護師の高木真知子の元を尋ねる。真知子は彼が出所したことを
喜び、更には自分の好きなメロンの事を覚えていてくれたこと
に感動する。
二人は"鮨さかき"で寿司を食べに行く。
水沢には記憶障害があるのか、大事なことは常にメモしておく
癖があり、真知子はそんなメモノートを目にすると、自分のこと
に言及している事に感動する。真知子はそんな彼に謝罪するが、
水沢は何故謝罪するのか?と問う。
水沢は真知子のアパートに行くと、預けておいた物を手渡される。
その中には父親が登山用に残していた衣類などが入っていた。
水沢は真知子に対していつか必ずお礼をすると告げると、真知子
は彼にキスをする。

甲府南警察では、白骨遺体の鑑定には時間がかかるという。
登山客にしては所持品があまり少ないこと。遺留品の中に時計
が含まれており、身元の特定に繋がるのではないかと調べる。

民自党政調会長の五十嵐泰三の支援する会。
そこには暁成大の理事・木原郁夫が挨拶に訪れる。
その会には佐伯中央建設の社長・佐伯正一や法務省刑事局
刑事課長の松井浩司も同席していた。中には週刊潮流の根来麻美
などもいて、佐伯のことを逐一様子を伺っていた。
松井はこの場に浅野が来ていない事に違和感を覚える。
その頃、その松井は自宅で首つりの遺体で発見されていた。

そんな中、都立大裏路上で殺人事件が起こる。
頭部を鈍器で殴打され、目玉が飛び出していた。合田はすぐに
監察医の山田に凶器の特定をしてもらうよう依頼。遺留品として
財布には20万円が有ったことから、物取りの犯行ではない事は
明らかだった。身元を特定する物は無かったが、刑事の一人が
入れ墨から、芹澤会系の元暴力団・畠山宏である事を告げる。
調べていくと畠山は、ホステスの女性・西野富美子の家に転がり
込んでいた事を突き止める。

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政治家と建築業界、暴力団の癒着が取りざたされる中、連続
殺人事件が起こる。
被害者の頭部に付けられた傷口から、同一犯による犯行が疑わ
れるが、警視庁の上層部からの指示で、捜査一課の合田は
容易に捜査することを阻まれてしまう。果たして事件の背後に
有る事実は一体何なのか。

無難なドラマという印象で、第2、第3の事件が次々と起こる中
徐々に一つの犯罪事件が発端になっていそうな感じのもの。

政治家との癒着の話という設定も正直、食傷気味のものが有る
ので、そんな食傷感を払拭するだけのドラマが待ち受けている
のかどうか。

主人公は捜査一課・合田雄一郎。
ライバル意識を持つ刑事の存在、上層部との関係、そして
家庭問題など、色んな要素が彼という人物を形成づけている
が、今のところどれも在り来たりな設定としか言いようがない。

やたらと豪華な俳優陣が目に付く中、どのような形で事件を
解決に導いていくのか。

山中から出た遺体が、全ての事件の発端となっていそうな感じ
だし、色んなベクトルからこの事件に関わっているであろう
人物の行動が描かれているために、流れを見失わないように
しないといけないかな。

合田雄一郎 …… 上川隆也 (捜査一課七係 警部補)
加納祐介 …… 石黒賢 (東京地検特捜部 検事)
根来麻美 …… 小西真奈美 (「週刊潮流」 記者)

加納貴代子 …… 鈴木杏樹 (合田の元妻)
滝沢寛治 …… 相島一之 (「週刊潮流」 編集長)

水沢裕之 …… 高良健吾 (マークスと名乗る男)
高木真知子 …… 戸田菜穂 (水沢の恋人 看護師)

林原雄三 …… 小日向文世 (日弁連理事 弁護士)
林原美由紀 …… 国分佐智子 (林原の妻)

佐伯正一 …… 佐野史郎 (佐伯中央建設 社長)
岩田幸平 …… 石橋蓮司 (元建設作業員)

佐野国男 …… 大杉漣 (山梨県警 警部)

林省三 …… 螢雪次朗 (捜査一課七係 警部)
吾妻哲郎 …… 甲本雅裕 (捜査一課七係 警部補)
森義孝 …… 袴田吉彦 (捜査一課七係 刑事)
有沢三郎 …… 葛山信吾 (捜査一課七係 刑事)
須崎靖邦 …… 小木茂光 (捜査一課十係 警部補)
小杉朋久 …… 嶋田久作 (東京地検特捜部副部長)
木原郁夫 …… 升毅 (暁成大学 理事長)
松井浩司 …… 矢島健一 (法務省 刑事課長)
浅野剛 …… 山崎一 (浅野総合病院 院長)
畠山宏 …… 池田成志 (芹澤会系 元組員)
西野富美子 …… 伊藤裕子 (畠山の女、ホステス)
肥後和巳 …… 大高洋夫 (捜査一課七係)
広田義則 …… 杉崎真宏 (捜査一課七係)
戸部伸也 …… 草野康太 (山梨県警)
吉原 …… 南条弘二 (捜査一課四係)
寺島忠 …… 大西武志
今井 …… 野村修一 (刑事、渋谷北署。浅野邸にて)
看護師 …… 滝沢涼子 (真知子の同僚)
水沢裕之の幼少期 …… 秋山悠介


木村靖司、遠山悠介、大塚良重、水木薫、伊藤正之、江幡高志
柄沢晃弘、天現寺竜、星野晶子、森岡豊
石田晃一、沼田隆兵、武藤令子、金子仁美
北山ひろし、北岡寿則、針生楊志夫、佐倉孝治、沖田沙織
川崎裕也、谷更紗、山田昌、牧徹、齋藤克博、榎本貴也
白山淳子、鈴木英治、多賀基史、本田秀和、小森敬仁、上杉達人
マザー根上、原善次、朝日隆之、石川晶久、秋吉宗、竹倉愛
山田ゆり、長瀬香恵子、平井麻紀子、三浦圭祐、斉藤剛
乙女俊之介、原宿ゴリラ、櫻井幸瑠、空、久野圭一郎
栗本修次、紙谷大輔、岩本悠介

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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