まっすぐな男
(フジ/2010年1月期・火22)

脚本/尾崎将也
プロデューサー/吉條英希(関西テレビ)、浅井千瑞(MMJ)
演出/三宅喜重
音楽/澤野弘之、和田貴史

http://man.ktv.jp/index.html


第8話 好きだ!

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鳴海は妊娠するが一人では産むことが出来ないために、一晩限
りの関係だった男に子供の認知を求め、結婚することを決意
する。しかしそれを知った健一郎は子供を産むためとはいえ、
好きでもない男と結婚するのは間違っていると言われる。
産めば良いというものではないという健一郎に対して、鳴海は
父親無しで産んで一人で育てろというつもりなのか?という。
さっきの男はお前を愛しておらず、子供を産んでも鳴海自身が
幸せでないと意味がないというが、例え間違っていても良い
ので子供を産みたいことを告げる。健一郎はオレがなんとか
するというが、好きでもないのに放っておいてくれと鳴海は
告げる。

翌日会社では、東西ビルの再開発のコンペの話があることを
山崎から告げられる社員達。熊沢や英樹は、鳴海の父親問題が
解決したので今夜祝杯を挙げようと健一郎を誘う。しかし彼は
まだ解決していないことを告げ、今夜ハッキリすると語る。
それを受けて英樹はもしかすると佳乃にプロポーズするのでは
無いか?として、久美や佐智子に話が伝わっていく。

その頃佳乃は鳴海を呼び出すと、これで健一郎の役目は終わっ
たのよねと語る。ちゃんと健一郎のことを返してくれるのよね
と告げると今度は大丈夫だと告げる。しかし鳴海が児童手当制度
に関する書類を持っていたことで、不安は払拭されなかった。
健一郎は佳乃に電話し、話したいことが有ると告げる。

健一郎と佳乃はいつもの居酒屋には行かず、二人で屋台に入る。
健一郎が全てを語ろうとするが佳乃はなかなか話すチャンスを
与えてくれない。しかし思い切って健一郎は鳴海が好きなこと
を告げる。そんな気がしていたという佳乃は、それでは何で
私と付き合っていたのか尋ねる。佳乃は今の自分がこのままでも
良いと思わせてくれる存在だったが、鳴海は逆に今のままでも
良いのかと思わせてくれる女性であったことを告げる。あいつ
と関わるウチにいつの間にか好きになっていたこと、そして
アイツには現在助けが必要なことを告げる。号泣している佳乃
の姿を、熊沢が偶然目にし、健一郎に掴みかかると、幸せにする
と約束した事を告げお前は約束を破るような男ではなかった
だろうとして殴り飛ばす。お前だから佳乃を譲ったのにと告げ
更に殴りかかる熊沢に対して、これは私達二人の問題だとして
佳乃は彼を止める。
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健一郎は鳴海の事が放っておけず、その気持ちが彼女に対する
愛情であったことを知る。佳乃に正直に告白して別れを告げる
が、佳乃の気持ちを知る鳴海はどうしても健一郎とは一緒に
なれずにいた。

ドラマとしてはありがちなシチュエーションか。

健一郎に告白されたことや子供が出来たことで鳴海の性格が
変わっていく。他人に対する優しさ、気配りさを身に付けた
彼女は、自分のことよりも他人を思うが故に決断するという流れ
だった。

互いに好き合っている事が分かっても、タイミングによっては
上手くはいかない事も有ることが描かれる。。
佳乃の方が先に健一郎に対する気持ちをぶつけていた事。
健一郎にとっても佳乃と付き合っている手前、なかなか彼女に
対する気持ちを表面化出来無い事情が存在する。

展開として意外性が全く無く妙味に欠けた話であり、健一郎の
性格がドラマとして特別際立つものがない。

鳴海が変わったとするならば健一郎自身の性格も変わったという
事なのだろうか。
以前の健一郎ならば約束を破るヤツではなかったとする熊沢
のセリフはそんな一面を描き出しているのか。

自分こそが正しいと思っている彼が、実際には間違いであった
事。他人を傷つけるなど言語道断だとしていた彼が実際には
その当事者であったことに気がつかせるという意味では
興味深い展開だったのかも知れない。

もう少し、妹・奈美の存在など利用して、奈美と佳乃が近づく
事で鳴海に対する牽制の意味合いを持たせれば、もっと複雑な
心情を味わう事が出来たのではないかな。

松嶋健一郎(30) …… 佐藤隆太 (中堅建設会社・フロンティア建設)
栗田鳴海(26) …… 深田恭子 (フリーター)
町田佳乃(24) …… 貫地谷しほり (雑貨ショップ"アーニャ")
日下英樹(23) …… 遠藤雄弥 (フロンティア建設)
萱島ゆきえ(20) …… 佐々木希 (役者志望、)
森岡久美(28) …… 滝沢沙織 (雑貨ショップ"アーニャ")
桑田佐智子(26) …… さくら (フロンティア建設)
松嶋奈美(24) …… 宇野実彩子 (フリーター、健一郎と同居妹)
熊沢志郎(30) …… 田中圭 (フロンティア建設)
山崎珠美(36) …… 三浦理恵子 (芳樹の妻)
山崎芳樹(42) …… 宇梶剛士 (フロンティア建設・上司)
矢部典夫(41) …… 渡部篤郎 (バー"ルベウス"経営)
山崎亮介 …… 佐藤詩音 (息子)
雅樹 …… 鹿内大嗣 (居酒屋の店員)
千佳 …… 高橋絵美 (バー"ルベウス"のバーテン)
由紀 …… 建みさと (ホステス、典夫の彼女)

朱源美、横山あきお、森下サトシ、小沢日出晴
森丘一舟、荒川智大、柳田努、畠中正文、前田美香


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