まっすぐな男 (フジ／2010年1月期・火22) 脚本／尾崎将也 プロデューサー／吉條英希（関西テレビ）、浅井千瑞（MMJ） 演出／三宅喜重 音楽／澤野弘之、和田貴史 http://man.ktv.jp/index.html

第10話 究極選択
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開発プロジェクトのプレゼンの時、健一郎の元に妹・美奈から
電話が鳴る。鳴海がお腹を痛めて運ばれたという。健一郎は
放っては置けず、プレゼンを熊沢に任せて病院へと走り出す。
流産の可能性と母体がショック状態になる可能性を指摘される
が、幸いにもどちらも失うことなく容体は安定する。
目が覚めた鳴海から会社は大丈夫なのかと聞かれるが、今は
暇なときだと嘘を付く。急いで会社に戻ると社員一同、暗い
雰囲気が漂っていた。プレゼンの事を聞かれると、発表する
ハズだった当人が突然居なくなったんだぞと言われる。オレの
責任だという健一郎は謝罪するが、責任は次の最終プレゼンの
時に結果を出せと言われる。熊沢のフォローのお陰で、4社中
2社の最終まで残ったのである。ライバルはフロンティア中央
建設だった。

会社が終わると双葉第一病院に居る鳴海の元に直行し、プレゼン
の事を話すと、ホントは駆けつけたときに忙しかったのでしょう
と言われる。鳴海は身体のことだけを考えていれば良いと告げる。

退院することになりタクシーで帰宅すると、健一郎は釣り銭が
多いことに気がつき返しに行く。
鳴海の元に珠美がやってきて明日ちょっと付き合って欲しいと
言われる。珠美の部屋に行くと、この社宅アパートに住む主婦
敏恵、真理子、郁江と顔合わせするが、今まで何をしてきたの
か?と問われ、風俗と犯罪以外は何でもやってきた事を語り、
三人から引かれてしまう。

翌日会社で山崎課長は社長室に呼ばれる。非常手段として
今回の件で契約を取るために政治家の能見先生に金を払い
裏から手を回して貰う事になったという。相手は大手という事
も有り価格や内容に差を付けてくることは必至で、そんな状況
で獲得するにはワイロしかないという。しかしそれを聞いた
健一郎は岡田社長の元に行く。社長は生き残るためには仕方が
ないことで、綺麗事は言うなと告げられる。健一郎は理想を
失ったら終わりであることを告げ、考え直すよう説得する。
しかし最終的に決断するのは社長の私だと告げられる。
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会社にとって大事なプレゼンと同時に鳴海の具合が悪くなる。
しかも会社は仕事を受注するためにワイロを使って仕事を獲得
しようとしている事実を知ってしまう。

最終回だけを見ればまぁまぁ面白かったかな。
社長の決断に対してどのように対処するのかがドラマとしての
見どころだった。真っ直ぐな男ならば当然反対する事は明らかで、
短絡的に辞職の道を選ぶのか、それとも信念を曲げてでも鳴海
との将来の生活設計を選ぶのか興味深いものがあった。
そのまま説得しても正直説得力もない臭い展開だと思っていた
けれど、その辺は上手く処理していた印象があるな。

鳴海が努力はしているが相変わらず失敗続きの日々で、痛々しさ
を描きつつも、彼女なりに周りと溶け込もうとしている事実を
知って改めて応援したくなる気持ちも浮かんでくる。
鳴海の気持ちと空回り具合を見ていると、社宅に押し込めて
置くには少々気の毒だと思いつつ、最後にそれらの心情を吹き
飛ばすだけのシナリオを用意した。

仕事の件に関しても下手に努力だけで仕事が受注できてしまう
という展開を用意しなかった点も面白かったし、前振りされて
いた海外勤務の件をどのタイミングで、どう繋げていくのか
予想しづらい中で上手く描ききったと思う。


残念ながらこのドラマ、主人公の真っ直ぐなキャラクター像が
作りすぎていて違和感を覚えたり、展開自体が型にハマりすぎて
いて楽しめない部分が多かった。今回のエピの中でも社長が
不正をしている状況が如何にも作為的でこのキャラクターに止め
ろと言わんばかりの展開がどうにも違和感を覚えるものが有っ
た。もう少し自然な形で真っ直ぐさが描ければ良かったのだけ
どね。

松嶋健一郎（30） …… 佐藤隆太 (中堅建設会社・フロンティア建設)
栗田鳴海（26） …… 深田恭子 (フリーター)
町田佳乃（24） …… 貫地谷しほり (雑貨ショップ"アーニャ")
日下英樹（23） …… 遠藤雄弥 (フロンティア建設)
萱島ゆきえ（20） …… 佐々木希 (役者志望、)
森岡久美（28） …… 滝沢沙織 (雑貨ショップ"アーニャ")
桑田佐智子（26） …… さくら (フロンティア建設)
松嶋奈美（24） …… 宇野実彩子 (フリーター、健一郎と同居妹)
熊沢志郎（30） …… 田中圭 (フロンティア建設)
山崎珠美（36） …… 三浦理恵子 (芳樹の妻)
山崎芳樹（42） …… 宇梶剛士 (フロンティア建設・上司)
矢部典夫（41） …… 渡部篤郎 (バー"ルベウス"経営)
山崎亮介 …… 佐藤詩音 (息子)
雅樹 …… 鹿内大嗣 (居酒屋の店員)
千佳 …… 高橋絵美 (バー"ルベウス"のバーテン)

松岡 …… デビット伊東
岡田 …… 石坂浩二

宮地雅子、武発史郎、渡辺杉枝、松山尚子、北見誠、栗原瞳
川口圭子、荒川智大、柳田努、畠中正文、六波羅梓
石田智宏、松浦英人

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