美丘 -君がいた日々-
(2010年7月期・日テレ土曜21時枠)

原作 - 石田衣良「美丘」
脚本 - 梅田みか
音楽 - 菅野祐悟
チーフプロデューサー - 田中芳樹
プロデューサー - 加藤正俊、小泉守
演出 - 猪股隆一、山下学美、佐久間紀佳

http://www.ntv.co.jp/mioka/


第4話 発症…大切な記憶が消えていく
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太一は麻理に好きな人が居ることを告げ、美丘の前で一緒に
居たいことを告白。一人にしないという言葉に美丘も落ち着き
を取り戻して、私も太一の事が好きだと告白する。

そんな中、二人は毎日デートし一ヶ月が経過し、季節は夏に
変わる。二人は逢っている間には一度も病気のことを話さなか
った。
太一が貸した本を一日で読んでしまった美丘は、今日できること
は明日には回さないことを告げる。

二人で居るところに邦彦や洋次と偶然で逢う。最近太一は美丘
と一日中居ることで二人と逢うのも久しぶりのことだった。
洋次は最初から辞めておけと言ったことを告げ、太一には美丘
を扱えないことを指摘する。邦彦は幾らバラバラとはいえ、
俺達とも逢わないなんてお前らしくないと告げる。

その頃、高梨医師と逢う、母・佳織。最近はあまり様子に変化
が無いという。ここ一ヶ月毎晩帰りが遅いことを告げ、このまま
で良いのかどうか分からないという。高梨は友達やボーイフレ
ンドと楽しむ時間を過ごすのも悪くないのではないかと告げる。

美丘は自分のせいで太一が友達との関係が悪くなっている事を
心配し、いっその事病気のことを話してしまえばどうか?という。
私は太一と一緒にいられるだけで良いという。
そんな中、今日は何処に行くか?と言うことになり、美丘は
太一の家に行きたいという。
太一の部屋を初めて見る美丘は本ばかりであることに驚く。
父・一郎、母・容子、そして妹の結花は、太一が初めて連れて
来た彼女に興味津々。一緒に夕食を食べることになり、父は
彼女にデレデレ。奥手である太一の所が気に入ったのか?と
問われると、もっと言いたいことを言って表に出せば良いと
する美丘に、両親も気に入ってしまう。

母・佳織は美丘の部屋を調べると、太一と一緒に写る写真を
見つける。あれだけ言ったのにまだ付き合っているのねと
ご立腹の彼女。更に彼女の部屋から同じ本が三冊も出てきた事
を心配する。

美丘は帰る際に、太一にあんなに暖かい家族が居ることを微笑
ましく思い、あの家族の中で育ったからこそ今の太一が居ること
を告げる。

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太一と美丘は両思いであることが判明したことで、一分一秒も
時間を無駄にはしないとして、二人で一緒の時を過ごす。
その分、周りに居る人たちにしわ寄せが回り、親友たちとの
関係、そして美丘と家族の間で、ちょっとした行き違いが
発生していく。

太一が美丘の病気のことを回りに隠しているために、ドラマと
してはとても興味深い感情とシチュエーションが生み出される
話だった。

美丘が最初に太一の家族と逢った所で、言いたいことを言えと
後押ししたからこそ、今度は太一が美丘の家に行き、今の心情
を素直に語ることが出来たのだろうなと。

太一のお父さんが、彼女を連れてきた時の嬉しそうなリアクシ
ョンとか、逆に美丘の彼氏が家に来たときの峰岸家の不機嫌な
態度は、病気云々を省いても同様のリアクションが存在してい
そうだ。

佳織が今でも娘・美丘が亡くなるという現実を受け入れていな
いであろう事が、態度として表れ、視聴者的には時間がない彼女
の事を好きにさせてあげれば良いのにと思わせる心情との
ぶつかり合いがなんとももどかしく写る。

今の時代記憶が無くなっても携帯を使って連絡を取り合えば
良いじゃないかという違和感が生じる中で、記憶が失われている
現実を、本三冊に集約している辺りは上手い表現の仕方だった
な。

さて美丘は太一と一緒にいたいとする事でどういう流れを作る
のか。太一が美丘の家に居候すれば一番の解決になるような
気がするけどね。


峰岸美丘 …… 吉高由里子 (明知大学3年生、強烈なキャラと奔放な行動力)
橋本太一 …… 林遣都 (3年生、日用雑貨屋)
笠木邦彦 …… 勝地涼 (3年生、ムードメーカー)
五島麻理 …… 水沢エレナ (3年生、東京生まれ東京育ち)
北村洋次 …… 夕輝壽太 (3年生、福島県出身)
佐々木直美 …… 中村静香 (3年生、今どきの女子大生)
峰岸始 …… 寺脇康文 (父、中堅商社の普通のサラリーマン)
高梨宏之 …… 谷原章介 (東都大学病院神経内科医師)
峰岸佳織 …… 真矢みき (美丘の母)

加門良、森田亜紀、田島茂樹、吉田エマ

池上勇蔵 …… 升毅 (医者)
橋本一郎 …… 金田明夫 (太一の父)
橋本容子 …… 美保純 (太一の母)
橋本結衣 …… 清水くるみ (太一の妹)


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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