Mother
(2010年4月期・日テレ22時枠)

脚本/坂元裕二
プロデューサー/次屋尚・千葉行利
チーフプロデューサー/田中芳樹
演出/水田伸生・長沼誠

http://www.ntv.co.jp/mother/


第3話 母の手のぬくもり
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奈緒が母親・籐子の会社に行き、お金を借りるまでの間、
継美は一人おもちゃ屋で時間つぶしを行う。そんな彼女に近づ
く葉菜。棚卸しのために店は早くに閉店した為に、継美は
店のシャッターの下にメッセージを残して図書館に行くことに
なる。図書館には葉菜もやってきて継美の相手をする。継美は
葉菜の事を"うっかりさん"と呼んでいた。しかし奈緒がやって
くると彼女はすぐに身を隠して立ち去る。

二人で宿泊するホテルにいく。新聞を確認するが、北海道の
事件は全国紙に掲載されていなかった。アパートを探しながら
前から誘われている大学に顔を出しに行く。しかし頼ろうと
していた島崎教授は既に退官していた。仕方なく求人誌を見て
探すことになる。

その間継美は葉菜と一緒に公園の鉄棒で逆上がりの練習をする。
うっかりさんに教わるもなかなか逆上がることは出来無かった。
迎えに来た奈緒を見て葉菜は逃げるようにその場を後にする。

ホテルに戻るとそこには奈緒の妹の果歩と芽衣が居た。
母親から聞いてやってきたという。

その頃北海道の継美の母・仁美と彼氏の真人は、市の職員から
要請を受け娘の葬式の準備を進められていた。真人は継美が
亡くなった原因を自殺だと考えていた。

芽衣は奈緒に対して、結婚する相手は茶道の権威ある人なので
長女が結婚式に出席しないのは困ると告げる。継美の事を尋ね
られ、室蘭の研究室で一緒だった人が子供の父親である事を
告げる。二人の妹はそれだから実家には戻ってこられなかった
のかと納得する。しかし子供が居る事実を知ったら母親は
ショックを受けるだろうと告げる。

その頃仁美に接触するのは記者の藤吉駿輔だった。娘さんに
何があったのかと嗅ぎ廻る彼に、単なる事故だと告げる。

葉菜は病院に行った帰りに継美を見掛けて図書館へと行く。
絵を描いていた継美は葉菜に好きな色は水色だという。しかし
水色だけが色鉛筆の中に不足しているのを目にする。しかも
色鉛筆には本当の名前である怜南の文字が書かれているのに
気がつく。葉菜は水色の色鉛筆を買いに行き、継美にプレゼント
しようとするが、奈緒が継美を迎えに来ていたのを見掛け、
二人の会話を盗み聞きする。奈緒は自分の誕生日を知らない事。
母親と今逢ったらどんな顔をして良いのか分からないので困る
と告げる。
葉菜が帰ろうとするのを奈緒が見つけて声を掛ける。いつも
遊んで貰っていることに感謝するが、葉菜はそそくさと帰って
いく。

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ついに母子は再会する。しかしその事実を知っているのは、
母親側だけで子供の奈緒は目の前の女性が産みの母親である
事を知らない。知らないことを良いことに、自分の心情を
彼女の前で吐き出すことになる。

葉菜が継美に近づく辺りの行動の意図の中には、継美が奈緒の娘
だからという認識が有ってのことなのか、それとも自分が
奈緒を失ったことで、継美にその思いをぶつけようとしている
のか。

ドラマとしては葉菜が奈緒の事を知らない上で付き合いが始まる
方が面白いようにも感じるが、葉菜にとっては確信犯的な行動
にも思えるしその辺の関係は良く解らなかった。

しかも話しやすいというだけで、全てを吐き出す奈緒の行動に
少々説得力を失う。喋らない女性が喋りすぎたという違和感
が存在するし、色鉛筆の名前を見て、新聞の一記事との共通点
を見つけてしまう辺りはやや強引にも思える。

一番の違和感は、記者の藤吉駿輔が仁美に接触する辺りの展開
だ。仁美にしてみれば記者の男性に情報など語るはずはないし
娘の写真を見せるなど有り得ないと思う。下手すれば自分が
娘にしてきた非道な行動が世間に明るみにされる訳だし、
何故そんなに親切に接するのか少々理解に苦しんだ。
それにしても藤吉という男性はいつもヘラヘラしていて、
まさに下世話で嫌な記者っていうのが、良く出ているな。

葉菜に病気があるのは分かっていたけど、芽衣は病気なのか妊娠
なのか。予告では妊娠した感じだったけど・・・


鈴原奈緒 …… 松雪泰子 (35、長女)
鈴原芽衣 …… 酒井若菜 (26、次女・結婚を控える)
鈴原果歩 …… 倉科カナ (22、三女)
鈴原籐子 …… 高畑淳子 (55、母)

道木怜南《鈴原継美》 …… 芦田愛菜 (7)
道木仁美 …… 尾野真千子 (29、怜南の母。半ネグレスト状態)
浦上真人 …… 綾野剛 (29、仁美の彼)
木俣耕平 …… 川村陽介 (22、果歩の彼)
袖川珠美 …… 市川実和子 (36、医者)
加山圭吾 …… 音尾琢真 (33)
藤吉駿輔 …… 山本耕史 (33、記者)
藤吉健輔 …… 田中実 (38、大学の研究室)
望月葉菜 …… 田中裕子 (55、スミレ理髪店)

多田 …… 高橋昌也 (スミレ理髪店・常連客)

森山米次、畑俊樹、柳田努、森谷ふみ、藤本洋子
伊藤力、森村玲、楊詩帆莉、アーリン・ディングウサン


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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