Mother
(2010年4月期・日テレ22時枠)

脚本/坂元裕二
プロデューサー/次屋尚・千葉行利
チーフプロデューサー/田中芳樹
演出/水田伸生・長沼誠

http://www.ntv.co.jp/mother/


第6話 さよならお母さん
--------------------------------------------------------
道木怜南の母・仁美は娘が残したノートから、彼女の事をよく
世話してくれた教師の鈴原奈緒が居ることを聞き、実家の電話
を尋ねて電話すると、なんと電話口には怜南が出る。
怜南か?という問いかけに思わず、ママと答えてしまう継美。

一方電話口でママと呼びかけていたのを籐子が聞いてしまう。
どういう事なのかと問い詰めると、芽衣は奈緒の子供では無い
のではないかという。しかし奈緒は自分の娘である事を告げる。
しかし果歩は室蘭で行方不明になった子も確か継美と同じ7歳
だと告げる。すると奈緒は継美を連れて出て行くと言い始める。
しかし籐子はそんな奈緒の態度に激怒し、母を馬鹿にするのも
いい加減にしなさいと告げ、何をしたのか問い詰める。
芽衣や果歩も母は会社を経営しており、果歩は就職、芽衣は
結婚を控えている身であるのに知らないでは済まされないと
問い詰める。
すると奈緒は継美は自分の子ではないことを告白する。
私が誘拐してきた教え子であることを告げ、彼女の母親は虐待
していたので放って置けなかったと語る。

一方葉菜の様子を見に来た医師の珠美は、入院するならば今
しかない事を告げる。今再発したらもって三週間だという彼女。
生きることに未練がない人を見ると"う〜"となるという珠美を
見て、葉菜は入院する事を了承する。

籐子は継美を元の家に返そうと告げる。いくら正義感が有っても
許されることではないこと。貴方は継美の中に自分の姿を見て
同情したのだという。奈緒は間違えたことをしたこと、そして
馬鹿な事をした事を認めつつ、同情ではなくあの子の母親に
なろうと思った事を告げる。しかしこのままではただの人さらい
である事を指摘されると、奈緒は私の戸籍をハズしてくれと
頼む。

--------------------------------------------------------

奈緒の娘だと思っていた継美は、実際には怜南だった。
奈緒の母・籐子だけでなく、仁美にもその事実が伝わり、その後
の対応を巡って激しいやりとりが有る。更には奈緒が養子で
有る事実が姉妹たちにも伝わってしまう。

色んな所で複雑な葛藤が起こっている内容だ。

どうすればみんなが幸せなオチに繋がっていくのかと自然と
考えてしまう自分が居るけど、継美が自分一人で北海道に
行くわけにも行かないだろうし、かといってこのまま奈緒の
娘として育っても良いのかどうかも、その判断は難しい所が
有る。

前回奈緒に対するあれ程熱い思いを語ってきた籐子が、家族の
為に見切りを付け、奈緒との関係を絶つという衝撃の展開を
見せる。

養子縁組を離縁した所で、鈴原の名前は世の中に知れ渡ることは
明らかだけど、それでも家族を守る母親であり、父親でも有る
籐子が下した決断という意味では興味深い流れがあった。

親子の関係に於ける血の繋がりは優先されるべきものではない
としながらも、やはり究極の状況になるとその傾向が顕著に
現れてしまう所は、人間としての性なのだろうか。

男のために娘を捨てた仁美だが、男が居なくなるとみるや、
途端に娘を求める辺りも、実に興味深く、あの子は嘘でしか
本当のことが言えないとする継美は、仁美に対してどんな態度
を見せるのだろうか。

葉菜の存在がここに来て俄然面白く台頭してきた感じもする。
これまで打たれるばかりだった彼女がどのように二人を守って
いくのか。


鈴原奈緒 …… 松雪泰子 (35、長女)
鈴原芽衣 …… 酒井若菜 (26、次女・結婚を控える)
鈴原果歩 …… 倉科カナ (22、三女)
鈴原籐子 …… 高畑淳子 (55、母)

道木怜南《鈴原継美》 …… 芦田愛菜 (7)
道木仁美 …… 尾野真千子 (29、怜南の母。半ネグレスト状態)
浦上真人 …… 綾野剛 (29、仁美の彼)
木俣耕平 …… 川村陽介 (22、果歩の彼)
袖川珠美 …… 市川実和子 (36、医者)
加山圭吾 …… 音尾琢真 (33 芽衣の婚約者)
藤吉駿輔 …… 山本耕史 (33、記者)
藤吉健輔 …… 田中実 (38、大学の研究室)
望月葉菜 …… 田中裕子 (55、スミレ理髪店)

多田 …… 高橋昌也 (スミレ理髪店・常連客)

水野顕子、佐藤裕、野添義弘、長谷川公彦、高畑こと美
真日龍子、山崎画大


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system